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春は名のみの ほか 嶋 丈太郎 です

伊豆に行ってきました。例年であれば観光客で賑わう河津町、閑散としていました。それというのも、肝心の桜が蕾のまま。あれでは観光客も集まりません。おかげで道路は空いていて、行動範囲は広がりましたが・・・。どうやら、20日ごろから開花が進むようです。

さて、2012年度のプランの一つをご紹介しましょう。
秋口に予定しているのが、模型の世界。作るタイプ、見るタイプ、集めるタイプ、趣味の世界はいろいろなタイプがありますね。
そして、模型の種類も様々なのですが、「紫紺倶楽部」では、軍艦模型を取り上げる予定です。
どんな内容なのかはお楽しみ・・・としておきますが、近々のうちにお知らせできると思います。
肝心の来年度の日程は、来週には確定する見込みです。年度内に12回の開催予定です。現在、2012年度入場券の予約受付中です。年間通し券(全12回分セット)、共通入場券(10枚セット・どの回でも利用可能)の2種類あり、共に、15,000円(税込)です。

残り1回となった今年度の開催のご案内を。3月18日(日)開催の第68回「江戸町奉行の世界」です。
ゲストは、昨年と同じく、明治大学中央図書館事務長の伊能秀明さんです。
世界最大の都市であった江戸の治安が驚くほど少ない人数で保たれていたのはご承知の通りですが、では、具体的にどんな仕組みであったのか?を取り上げます。昨年は捕り物の現場のお話し、与力や同心といった取り締まりを担当する役人についてお話しいただきましたが、今回はお馴染み町奉行にスポットを当てます。
伊能さんの楽しいお話し、ご期待ください。



紫紺倶楽部

会場  明治大学駿河台キャンパス リバティタワー 1012教室(1階) 1時半開場 2時開会 4時閉会
                 入場料 2,000円
 

第68回 江戸町奉行の世界 江戸町奉行の世界 ~江戸 捕り物の世界 その2~ 
 
 3月18日(日)

 ゲスト:伊能秀明さん(明治大学中央図書館事務長)

  

☆ 今回もトークとは別のお知らせ

 主催者は沖電気グループのOKIデータのホームページに文章を書いています。
 テーマは「ロングセラー」です。「OKIものづくり講座」というタイトルで、月1回更新しています。
 第3回がアップされています。今回のロングセラーは、ホンダのモンキーです。
 単なるヒット商品に比べて、ロングセラーはエピソードが豊富なのですね。少なくとも数十年、長いものでは百年単位で長く愛され続けている秘密に少しでも迫れれば・・・と考えています。
 第4回は、20日(月)正午にアップされます。ぜひぜひ、ご覧ください。そして、お知り合いにもご案内ください。
  
☆ さらに別のお知らせ

 主催者が書き進めている文章「架空歴史座談会」をご覧いただいております。
 今回は、第4話「演説ことはじめ」の後半です。時系列を超えて歴史上の人物出席した座談会です。既に25作完成しております。予めお断りしておきますが、政治的・宗教的立場とは一切関係ございません。
 あと1話、1作を上下2回に分けて掲載いたします。なお、ご感想をお寄せいただければ幸いです。

                              《この座談会はフィクションです》
 

架空歴史座談会 その4・演説ことはじめ 後半

出 席  北條 政子(1157~1225)
     徳川 家光(1604~1651)
     福澤 諭吉(1835~1901)

司 会:嶋 丈太郎


真の名演説とは?

司会 話題は変わりますが、他の時代の人々の中で演説が巧みだった方のことを伺いませんか?
家光 どれほど昔のことかは知らぬが、遠い国の羅馬の将軍に人前で話すことに長けた者がいたそうだな。確か・・・、カ、カエサルとか申した。
政子 木曾の義仲。あの男、あれでいてなかなか話しが上手だったようですね。
   戦の前に、全軍の先頭に立って、あの大きな声で叱咤激励したそうですが・・・。まあ、演説とは違いましょうが。源氏にも平家にも、兵たちを奮い立たせることが出来た大将はいましたね。ほとんど討ち死にしましたけどね(しんみり)。
司会 福澤さんの教え子の中から、優れた話し手が何人も現れるのですが、それも演説館を設けた結果なのでしょうか?
福澤 (破顔一笑)そうであれば嬉しいですな。それは、議会のことかな?
司会 議会でも、経済でも、です。慶應義塾出身者がいなければ、民間企業は成り立たない・・・と言われた時代もあったほどです。
福澤 (上機嫌で)それは本当かね?
家光 余は生まれながらの将軍だが、優れた部下に恵まれたと思うのだ。お祖父様、いや、権現様や父が、余の遊び相手に極めて優秀な者たちを選んでくれたのだから、無理もないがな。
司会 その中に、演説の巧みな者はおりましょうか?
家光 先ほどから思い当たる者が何人もいる。その中での筆頭と言えば、やはり、伊豆守であろうな。あの者は、余や幕府を正しい方向に導いてくれた。女性であれば、言うまでもなく春日じゃ。
司会 また、春日局ですか?
家光 忠長を推す力が強く、余は廃嫡されそうになっていた。その時、春日が駿府まで出向いてお祖父様に談判してくれたのだ。それこそ正に名演説であったのであろう。理屈に叶い、学者も及ばぬ冷静さで、「正当」の大切さを話してくれたそうだ。余は直接は聞いておらぬが、
   春日こそが歴史上最高の演説だと信じているのだ。
司会 大奥でも春日局の権勢は圧倒していたそうですね。
家光 当然ではないか。春日の眼は、最後まで曇ることがなかった。善い事は
   善い、悪いことは悪い、余にハッキリと言えたのは、あの者だけだった。
司会 老中や若年寄の評議では、演説ということはないのでしょうね?
家光 あれは、単なる儀式だね。
司会 とおっしゃいますと?
家光 あの場で議論になることは、まず、ない。下僚が決めた案が議題に上るが、それを可とするか否とするかを決めるだけのことなのだ。
司会 なるほど。城内では、演説など・・・。
家光 ない。
政子 鎌倉は男の天下で、私など口を出すことは出来ませんでした。
司会 頼朝公がご存命の頃は、ですかな?
政子 何か思い違いをしておらぬか?
司会 ?
政子 鎌倉での決定はすべて、この政子が関わっていたのだ。殿が決めたことを差し戻したことも間々あったし、私が先に決定を下したことも珍しくない。
福澤 先ほどのお話しとは違いますな。
政子 承久の乱の時の私の話しだけが後の世に伝わっているようだが、妙だとは思わぬか? 隠棲同様の後家の言葉に奮い立って、二十万もの軍勢が
   集まるものか! 力があればこそ、そして、反対すれば、己の身がどうなるか知っていたからこそ、御家人どもは私の話、おお演説であった、
   演説に聞き入ったのではないか。
福澤 なるほど、実権を握っていた・・・と。
政子 親父殿(時政)には、早々に隠居していただいた。即決できぬようになっておられたからな。そうしておいて、弟(義時)と共に幕府を動かしたのではないか。表に出るのは弟で、決定を下したのは・・・。思えば、
   あの乱の時は無用の動きをしてしまったようだ。裏から手を回すことなど、造作もないことだったのに。
家光 恐ろしや! 女とは恐ろしい生き物じゃのう。
政子 そんなことを言っておると、家光殿も寝首をかかれまするぞ。油断せぬことじゃ。
司会 どうやら、真の演説の名手は決まったようですな。
福澤 いかにも、いかにも。
司会 家光さん、如何ですか?
家光 いやあ、恐れ入りました。
司会 「演説ことはじめ」というタイトルで、日本を代表する演説に関わりのある方々にお集まりいただきましたが、まことに貴
重なお話しを伺うことが出来ました。本当に有難うございました。


                   伊豆長岡温泉「中伊豆別館」にて



お問い合わせ・ご感想は

紫紺倶楽部 代表 嶋 丈太郎
shimajyo.oripro@nifty.com
携帯090-1702-5076
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