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トークイベント「紫紺倶楽部」2012年度日程が決まりました ほか

2012年度の紫紺倶楽部の日程が決まりました。12回開きます。
既に、上期(9月まで)のテーマとゲストが決まっています。また、下期は3回が確定しました。今回は、日程のみご案内いたします。

2012年 4月15日(日)
      5月13日(日)
      6月 3日(日)
        24日(日)
      7月 8日(日)
      9月17日(月・祝)
     10月14日(日)
     11月11日(日)
        25日(日)
     12月 9日(日)
2013年 1月14日(月・祝)
      3月17日(日)

上期6回分のタイトルとゲストは、次回、ご案内いたします。
         
現在、2012年度入場券の予約受付中です。年間通し券(全12回分セット)、共通入場券(10枚セット・どの回でも利用可能)の2種類あり、共に、15,000円(税込)です。

今年度最後の開催、第68回のご案内です。タイトルは「江戸町奉行の世界」です。
ゲストは、昨年と同じく、明治大学中央図書館事務長の伊能秀明さんです。昨年は、取り縄の実演もあって、捕り物の仕組みや、
江戸の治安維持の実態についてお話しいただきました。大変好評でした。
今回は、当時世界最大の都市であった(町人だけで50万人以上!)江戸の治安維持の責任者、町奉行を取り上げます。
が驚くほど少ない人数で保たれていたのはご承知の通りですが、では、具体的にどんな仕組みであったのか?を取り上げます。
伊能さんの楽しいお話し、ご期待ください。



紫紺倶楽部

会場  明治大学駿河台キャンパス リバティタワー 1012教室(1階) 1時半開場 2時開会 4時閉会
                 入場料 2,000円
 

第68回 江戸町奉行の世界 江戸町奉行の世界 ~江戸 捕り物の世界 その2~ 
 
 3月18日(日)

 ゲスト:伊能秀明さん(明治大学中央図書館事務長)

  

☆ 今回もトークとは別のお知らせ

 主催者は沖電気グループのOKIデータのホームページに文章を書いています。
 テーマは「ロングセラー」です。「OKIものづくり講座」というタイトルで、月1回更新しています。
 第4回がアップされました。今回のロングセラーは、セーラー万年筆です。
 単なるヒット商品に比べて、ロングセラーはエピソードが豊富なのですね。少なくとも数十年、長いものでは百年単位で長く愛され続けている秘密に少しでも迫れれば・・・と考えています。
 ぜひ、ご覧ください。そして、お知り合いにもご案内ください。
 「OKIデータ」で検索、「OKIものづくり講座」からお入りください。
  
☆ さらに別のお知らせ

 主催者が書き進めている文章「架空歴史座談会」をご覧いただいております。
 今回は、第5話「浜の真砂は尽きるとも・・・」の前半です。時系列を超えて歴史上の人物出席した座談会です。既に25作完成しております。予めお断りしておきますが、政治的・宗教的立場とは一切関係ございません。
 この連載、あと1回、第5話後半で終了といたします。なお、ご感想をお寄せいただければ幸いです。

                              《この座談会はフィクションです》 


架空歴史座談会 その5・浜の真砂は尽きるとも・・・

ゲスト:  石川五右衛門(?~1594)
      鼠小僧次郎吉(1797~1832)
      仕立屋銀次(?~?)               
 
司会:嶋 丈太郎

生い立ち

司会 時間を超えて歴史上の人物にご登場いただく架空座談会、今回は裏世界
での錚々たる顔ぶれにお集まりいただきました。
では、まずは自己紹介からお願いしましょうか。石川さん。
石川(以下石川)五右衛門です。子供の頃のことは良く覚えておらんのだ。
司会 お生まれは、どちらなのですか? 伊賀、遠江、近江、河内、丹後、諸説あるのですが。
五  いや、私も知らないのです。どこでも良いではないか。
司会(曖昧に)まあ、そうですね。では、次郎吉さん。
鼠小僧(以下鼠)よろしくお願いいたします。次郎吉です。生まれは、江戸は元吉原。親父は芝居の世界に身を置いておりやした。
司会 最後になりましたが、仕立屋銀次さん
銀次(以下銀)銀次でございます。江戸生まれで、奉公先は仕立屋でした。
司会 それで、後に仕立屋と呼ばれたんですね。
銀 (苦笑)へい。ちっとは腕の良い職人として知られた時期もあったんですがね。今日は、特に石川五右衛門さんからお話しを伺えるのを楽しみにして参りました。よろしくお願いします。

この世界に入るまで

司会 それでは、裏世界に入るまでについてお話しを伺いましょうか。
石川 戦国時代の末期というは、大変だったんですよ。私の場合は、お仕えした主君が騙し討ちで非業の最期を遂げられたんですな。それで・・・。
司会 いまのお話しが、あの、太閤を狙ったことと関係が?
石川 そうそう。私の人生は、復讐のためにあったようなものさ。
鼠  でも、たくさんの子分衆を引き連れて豪勢に暮らしたそうですが?
石川(ドキッ)・・・
銀  でも、そうでなけりゃ、あんな芝居にはならないでしょう。
司会 例の南禅寺山門の名場面、「楼門五三桐」ですか。
石川(歌舞伎の台詞のままに)絶景かな、絶景から。春の宵は値千金とは、小せえ小せえ。この五右衛門の目からは・・・
司会(遮って)五右衛門さんの時代には、あの山門は出来ていなかったそうですね。そうなんですか?
石川(うろたえて)いや、それは・・・。
銀 (とりなして)いや、あの場面は、やはり親分ならではですよ。大したもんだ。(鼠小僧に)俺たちなんか、芝居にはならないよな。
鼠  いや、私の話は芝居になってますよ(銀次しらける)。
司会 次郎吉さんは、どんな切っ掛けで?
鼠 (気を取り直し)三つだね。
司会 三つ、ですか?
銀  飲む、打つ、買う・・・ね。あっしも同じ(苦笑い)。
石川 京でも江戸でも同じで、派手な暮らしに憧れる奴はいくらでもいた。どの時代も同じだろうよ。私も、多少は、そんな気持ちもあったからなあ。
司会 石川さんは復讐と贅沢な暮らしの二つですか。
石川 まあ、そんなところだ。
銀  時代がいけないんだ、時代が。
鼠  そうそう。悪いのは時代だよ、時代。

仕事ぶりから御用になるまで

司会 華々しいご活躍について伺いましょうか。
石川 さきほども話したように、私は偉い奴、何と言うのかな権力者か、それが嫌いだったから、太閤をはじめとして大名や公家の財宝を盗み出すことに命を賭けていたな。あれはまた、高く売れるんだ。警備は抜かっているしな。
鼠  本当に大名屋敷の警戒ぶりといったら、お話しになりませんね。目をつけた屋敷で入れなかったことは一度もありませんでした。
司会 次郎吉さんは、いつも単独犯つまり一人で仕事をしていましたね。しかも、現金だけしか盗まなかったようですが?
鼠  一人が一番。人数が多いと、必ず内輪もめが起きたり、密告されるんだよね。一人でやれないのは、何か問題があるんだよ。
銀  なんだと!(腕まくり)。
司会(なだめて)まあまあ! 銀次さんは、かなりの数の手下を抱えていらしたそうですね。
銀 (得意になって)まあ、自分でい言うのも何だが、まあ、人望があるというのかね。段々増えていった。東京市のスリ仲間の世界では、銀次の身内
 というだけで羽振りが良かったもんよ。
鼠  同業の中では揉めごとはなかったのかい?
銀  それが違うんだな。反対にね、お上(警視庁:編集部注)に重宝されていたくらいなのさ。
司会 それは、どういうことです?
銀  蛇の道は蛇ってね。あっしらは掏るが、人殺しやら何やらの凶悪事件には関わりない。それでいて裏の世界には通じていたからね、ほら。
鼠  それじゃ、仲間を売っていたのか!
銀  一緒にしてもらっちゃ困るんだよ。お前さん、スリは特殊技術者なんだからね。まあ、ある時までは、お上と良い関係が続いていたんだ。お褒めにあずかることはなかったがね(笑う)
石川(興味ぶかく)何故おかしくなったんだ? お上との関係。
銀  堅物の警部、まあ昔で言うと与力のような身分の役人ですが、ある警部が着任したんだ。着任早々、あっしらを厳しく取り締まるように命令を下したんですね。それからと言うものは、銀次一家は一挙に下り坂・・・というわけ。
司会 鼠小僧さん、活躍ぶりをお話しください。
鼠  あっしゃ生まれつき身軽でね、一人で動く分には捕まる心配はなかった。それに加えて、狙いが良かったね、我ながら。
司会 狙いといいますと?
鼠(得意気に)日本橋あたりの大店と、たくさんある大名屋敷、どっちが警戒が厳しいと思う?
司会 それは大名屋敷でしょ。
鼠  そう思うだろ?(二人に向かって)どう? 違うんだ。大名屋敷ほど忍び込みやすいものはないんだよ、昼も夜も。それでいて、口が堅いんだ。
司会 口が堅い、とは?
鼠  盗まれても、それを認めたがらないんだ。まあ、無理もないがな。身内の恥が外に出るのを恐れるんだ、どの大名も。それに、大名というのは仲が悪いんだね。だから、何と言うのかな侵入を防ぐための心得というものが広がらない。こんな良いことはないだろ。
石川 確かに、大名同士は仲が悪いな(頷く)。
司会 簡単に入れたとして、出る時はどうするんです?
鼠  大名屋敷はね、大きくなればなるほど人の出入りが多くなるんだな。これは当然なんだが、万事緩めに出来ているようだ。それに、門番なんかは、入る者には厳しいが出る者には甘いんだ。だがら、堂々と大手を振って出てこられるさ。
銀  伝馬町の牢屋敷は反対だったんだろう。入るのは簡単で、出るのは・・・。
司会 装束なんかは、やっぱり目立たない黒ずくめなんですか?
鼠  えっ、黒! あんた何も知らないね。黒は一番目立つのさ。
司会 でも、夜は黒いほうが・・・。
鼠  黒はダメ。黒ならば、むしろ真っ赤のほうが地味だと思うよ(笑う)。
銀  衣装と言えば、石川の親分の南禅寺山門の場面、あれは派手ですね。
石川(嬉しそうに)そうかい?
銀  金襴褞袍に大百日鬘、手には大煙管、いやあ、あれこそ我ら盗人の
   理想の姿でござんすね。あの芝居が掛かると、必ず観に参りますが、
   あの場面になると思わず手を合わせて拝んでしまうんですよ。

                                 以下、次回に続く

                                  ホテルオーグラ挑花里にて



お問い合わせ・ご感想は

紫紺倶楽部 代表 嶋 丈太郎
shimajyo.oripro@nifty.com
携帯090-1702-5076
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