紫光庵日記

和喫茶庵主 美奈子と和猫 みなみの和みの日々
       和喫茶 紫光庵
 東京都世田谷区桜新町1-25-25-1

今日は、母の命日

2014年01月30日 | 日記
今日は、母の命日です。18年になります。

大好きな母が急に眠ったまま逝ってしまって、当時26歳だった私は、家に帰ると押し入れを開けては母を探すような、正気でなさに苦しみ、その後数年は悲しみが続きました。

でも、私より悲しかったのは、父だったと思います。自ら選んだ人を、若くして、しかも愛し合う時の中で喪うのは、身も心も引き裂かれたようだったと思います。

父と母は、仲良しで、最期まで一緒に眠り、時にはお風呂も一緒でした。

私は父に、「何かあったら、お父さんは、お母さんを守るから、お前は自分で何とかしなさい。」と言われて育ちました。

人工的に冷やされた母の亡骸を、父は何度も何度も抱きしめていました。

母が死んで、どのくらい経ってからか、父は「お母さんは幸せだった。」と言いました。


母は、愛された人だったと思います。


そういう思い出を胸に、今は心安らかに過ごせています。

今夜は、母がよく作ってくれた私の好物「粕汁」を作って食べました。


母は、風邪で死にました。風邪は引かないようにしてください。

今日は、父の誕生日

2014年01月28日 | 日記
今日は、父の誕生日です。今日で、七十五歳になります。


父は、祖父が病気だったため、また、(都会に比べて復興の遅かった)戦後の山奥での生活のため貧困を強いられました。
好きなものも食べられず、好きなように勉強もできず、好きな仕事もできなかった父ですが、心も体も強いです。

私を、「美奈子、女ん子も好きなように生きられる時代になったんやから、好きなことをしなさい。」と言って育ててくれました。

私が、花粉症も肩こりも腰痛も胃痛もアトピーもドライアイも無いのは、父の血を受け継いだお蔭だとありがたく思っています。

私は小さい頃からお父さんが大好きです。
バブル時代に女子大生だった私は、三高なんて言葉がブームになろうと、条件なんか揃わなくても強くてかっこいいお父さんが好きでした。
私にとって父は、いつまでも大好きな人です。


今日から父は、後期高齢者です。父には、もっともっといてほしいです。

今夜はケーキ

2014年01月24日 | 日記
(タンプルタンのケーキを食べながら)

24年前の1月15日
振袖の着付をした美容院から倉敷市民会館まで、両親が私を送ってくれました。
運転席には父・助手席には母・後ろには私。車が成人式会場に近付くと晴着姿が大勢。
車窓から見える他人の晴着姿を見て私が「あの人かわいい~」と言うと、無口な父が、「美奈子が一番かわいい。」と静かに言い、大人しい母が静かに頷きました。

仕事など社会との関わりにおいては、正しいことが大事だということくらい私も理解しています。

でも、私生活において私は、正しくないことが大事なことがいっぱいあると思っています。

父と母に、他人から見ればそうでもないものを愛されていたことこそ、私が存在しても良い理由なのかなと思う今日です。


18年前の1月30日
病気だったわけでも、事故でも事件でも自殺でもなく、急に母が眠ったまま死んでしまいました。

今も、悲しみに出会うことはあるけど、あんな悲しみはないと思うと、今私が悲しみだと思っていることなど悲しみなんて言えないなと思う今日です。


ということで、元気いっぱいに誕生日を迎えることができました。

ケーキやプレゼント・お花・メール・メッセージカード・ご来店…、ありがとうございました。

今日は「こどもとわたし~まったりごはんの日~」

2014年01月24日 | 日記
今日は、久しぶりに「こどもとわたし」を開催しました。今日は、「こどもとわたし~まったりごはんの日~」。

6ヶ月の女の子・9ヶ月の男の子・2歳の女の子と、お母様・おじいちゃまが遊びに来てくれました。

お歌やおしゃべり、そして、まったりごはん。

今日のまったりごはんは、鮭・黒ごま・大寒卵のおむすび・
玉葱・人参・大根・ほうれん草・なめこのみそしる
干し柿
ほうじ茶
でした。

吉野弘さんを悼む

2014年01月21日 | 日記
「二人が睦まじくいるためには」

吉野弘


二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと
気付いているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい

二人のうちのどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい

立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったりゆたかに
光をあびているほうがいい

健康で風にふかれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸があつくなる
そんな日があってもいい
そして、なぜ胸があつくなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい

詩人・吉野弘さん

2014年01月20日 | 日記
大好きな詩人・吉野弘さんが旅立たれました。

国語の授業で「夕焼け」を教わったり、国語の授業で「I was born」を教えたり、結婚する人に「祝婚歌」という詩集を贈ったり、私にたくさんの思い出をくださった吉野弘さん、
心よりご冥福をお祈りします。