OAインストラクターのオンとオフ

パソコンインストラクターshienaのお仕事と日常

カレンダー作成講座・11月終了

2006年11月20日 | IT講習
この土日は、区のIT講習でした。
1カ月半ぶりくらいのメイン講師の仕事です。
少々緊張しましたが、無事終了しました。

受講生は18名。平均年齢は60~70代。
サブの先生が2人つきます。
計10時間で、3つのソフトを使い、
それぞれのソフトでのカレンダーの作成方法を学ぶ講座でした。

ひとつめのソフトが、カレンダー作成のフリーソフト、
あとはWord、Excelを使用しました。


今回のネックが、Excelを使った卓上カレンダーの作成です。
カレンダー作成講座のテキストが今回から新しくなったのですが、
それに伴い、内容が少々高度になりました。
1枚のワークシートに12ヶ月分、所謂「万年カレンダー」を作成します。
日付関数を使用します。

日付の関数というと、Excelの中級~上級レベルの学習内容となります。
そんななか、受講生はExcelを初めて触るという方が半数以上。
どのように皆様に理解していただこうかと、ぎりぎりまで思案していました。

いつか記事にしたことがありますが、
一般に難しいと言われる内容をインストラクションする際、
それを伝えるインストラクタが
「ここは難しい部分だから、この受講生には無理だろう」という先入観を持つのは
よくないと考えています。
受講生よりもインストラクタが先に諦めてしまっては、それでおしまいです。

難しい内容のものであっても、初歩からゆっくりポイントをおさえて、
順番にお伝えすれば、ある程度理解していただけると感じています。
そして、楽しく楽しくお伝えすることも大切です

今回はシリアル値WEEKDAY関数については2時間たっぷりとって進めました。
途中で挫折する方が出てはいけないと、ドキドキしていましたが、
皆さん前向きに取り組んでくださって一安心

最終日、シリアル値や日付関数に興味を持ってくださった方も数名いらっしゃって
嬉しかったです♪


一方、今回の講座で自分自身の課題も見えました。
万年カレンダーでは関数を組み合わせて日付を算出するのですが、
もっと理解しやすい説明手順があったのではないかと反省をしています。
次回また来月、別の区で同じ講座をするのですが、この部分の説明手順と方法を
練ってみようと思っています。
大きな考え方の流れをご説明してから、細部に目を移した方がよかったかな・・と。

あともう一つの課題は、声の大きさです。
ここ数回の講座で、毎回最後のアンケートに「声がきれいで聞きやすい」という
ご意見をいただきます。
それはとても嬉しいことなのですが、それと同時に「声が聞こえにくかった」という
意見が1・2名ほどあります。

今回の講座でのしゃべりを振り返ってみると、どうも自分は
通る声で説明している部分と、声が小さくなる部分とがあると感じました。
次は声の大きさ、トーンを落としても後ろまで通るように、
意識して行おうと思います。

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■関連記事
*「インストが先に諦めるなかれ」(「OAインストラクターのオンとオフ」過去記事)


「何を」「どのタイミングで」「どう操作するか」の印象付け。

2006年11月14日 | インストコラム
「何を」「どのタイミングで」「どう操作するか」を、明確に受講生に伝えることの
重要さを感じます。


例えば、「[Shift]キーを押しながらドラッグしてください。」という説明。

ある程度パソコンを使っている人だったり、そのソフトに触れている人であれば
このような説明で迷わず操作できますが、これが、初心者となると、
おそらく10人いたら、皆さん微妙に違う操作をなさるだろうと思います。

 ・[Shift]キーを押すタイミングは?
 ・ドラッグするといっても、どういう方向にドラッグするの?
 ・マウスから手をはなすのはいつ?
 ・[Shift]キーをはなすタイミングは?

少し考えただけでも、これだけの疑問が出てきます。
そこで、このように説明を変えてみたらどうでしょう。

 「まずは、キーボードの[Shift]キーを押しっぱなしにしてください。
 そのままマウスを左上から右下にドラッグします。
 ドラッグできたら、まず最初にマウスをはなしてから、
 [Shift]キーをはなしてください。」

ここまで説明すれば、おそらく大抵の人は同じ操作ができるでしょう。

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ここからもう一歩進んだ説明を考えます。

最初に丁寧な説明をして、さらっと難なくその単元を突破してしまうと、
一見皆さん身に付いたように(もっと言えば「デキる!」ように)見えるのですが、
案外覚えていないということもあるのです。

「あれ??先生と操作したときはできたのに、なぜ自分でするとできないの?」
状態です。


説明を丁寧にすれば丁寧にするほど、躓きなくすればするほど、
実は受講生の頭に残らない・・・というのも事実です。


こうならないために、何が必要か考えます。

「何を」「どのタイミングで」「どう操作するか」・・・。これを、
受講生の頭の中に印象付けするようにお伝えできたらどうでしょう。

 「まずは、キーボードの[Shift]キーを押しっぱなしにしてください。
 そのままマウスを左上から右下にドラッグします。
 ドラッグできたら、次はマウス・キーボードを離すのですが、、、、、、
 その順序にポイントがあります!
 まず最初にマウスをはなしてから、、、、、、、、
 [Shift]キーをはなしてください。
 キーボードとマウスを同時に扱う際には、手を離すタイミングがポイントです。
 この順序は重要なので、メモをとっておきましょう。
 また、マウスの動かし方は、今行ったように左上から右下に動かすのが
 基本ですので覚えておきましょう!」

だんだんセリフが長くなってきました
私の考えるほんの一例ですが、このように、おさえるポイントの
”印象付け”と、ポイントで受講生を焦らせないよう注意を引くための”間”。
「、、、、、、、、、」の部分です。
これがキーなのではないかなと考えます。

おさえてほしいポイント、重要な部分であえて早口になったり、
声を大きく出したりするケースも見ますが、
私は逆に、ゆっくり落ち着いてお伝えした方が、頭に定着しやすいのではないかと
感じています。
「間」ってとても重要。


「全ての受講生に相違なく操作を伝える」ということから一歩進んで、
「全ての受講生に、ポイントを理解して操作していただく」ということへ。
きっとこれができれば、受講生も楽にステップアップしていけるのでは
ないでしょうか。

実践していこうと思います。

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■関連記事
*「より確実な言葉に」(「OAインストラクターのオンとオフ」過去記事)

”1”しゃべることの苦労。”1行”書くことの苦労。

2006年11月10日 | インストコラム
前々から何度か書いてきていることかもしれませんが、
インストラクタの仕事は、たった1つのことをしゃべるのにも
その何倍もの下準備が必要です。
たとえば1時間の講習会をするために、かかる準備の時間は何時間でしょう。

調べて調べて、そして検証。・・・これを繰り返し、
今度はそれをどう伝えるのかを言葉にしていく作業。

自分ができるということから、相手に「伝える」ということまでに
一段の階段を昇ります。
苦労して苦労して、やっと「1つ」しゃべれるようになります。

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久しぶりに、下準備の苦労を感じています。
HTMLとCSS。自分が「できる」だけではだめなんです。
「できる」と「わかる」、「理解している」は違います。
テキストを作成するとなると、「伝える」ことからさらにもう一段階段を昇って、
「文章にする」という作業があります。

全ての人に誤解なく、伝わるような文章を書く必要があります。
そして、手に取った人がいつ振り返ってもわかるようなテキスト。
側に置いて辞書のように使っていただける・・・そんなテキストを作りたいです。



来週までにこなしたいテキスト・参考書を数冊かかえています。
新しい分野に入るときには、多少荷物が重くても、しっかり足に力を入れて、
階段をのぼっていかないといけませんね。

この階段を楽に歩ける体力が付くまでには、まだまだ時間がかかりそうです

のんびり月間で得たことなど

2006年11月08日 | インスト日記
10月・11月と、講習会の担当はのんびりペースで行っています。
体調を崩して入院の可能性など色々とあり、いろいろな方にご迷惑ご心配を
かけましたが、周囲の方々のおかげで、なんとかやってこれています。
感謝感謝の日々です。

この1ヶ月ほどで、今まで触れてこなかったような仕事にも触れる機会が多くなってきています。

例えばテキスト作成、校正作業、他の講座の講師の講評会・・・などなど。
また、興味を持っていたWEBやDTPといった分野にも
少しばかり触れるチャンスに恵まれました。


テキスト作成の仕事をしていると、普段の生活の中でも、またいつもと
違った視点を持てるので楽しいです。
例えば本や参考書や雑誌を開いたときに、今までは内容ばかりを追っていましたが、
最近では、どういうレイアウトをとっているかとか、
どういう配色を使っていて、それは何をねらっているのかとか、
どんな章立てにすればわかりやすいかとか、
また、画像やイラストはどのように使っているかとか・・・etc...
そのようなところに目が留まります。

電車の中吊り広告や、駅の大きな看板も、今まではぼんやりと眺めていましたが、
最近は興味津々で観察してしまいます。
ロゴの大きさ形、キャッチコピー、配色・・・。

また、デパートのショウウィンドウの中も、しげしげ眺めてしまいます。

そこには、「これはイタダキ!」っていう種がたくさん。
新しい発見があります。
日々の生活がちょっとばかり楽しくなりました


ところで、今月、テキスト作成をしている職場で席替えがあります。
今までIllustratorでテキストの表紙やロゴやイラストを作ってくださっていた方が
別のチームに行ってしまいます。
そうしたら、今度は私がそれらの仕事をする必要がでてきます。
1カ月という短い期間ですが、Illustratorを勉強するためにスクールに通うことにしました。
早く使えるようになりたいな。
この風にのって、楽しくスキルアップしたいです


それにしても、自分に合ったスクールを探すのって大変ですね
これから少しのあいだ、私も、”いち受講生”になります。
またまた新たな発見がありそうでワクワクしています。

HTMLとCSSのテキスト

2006年11月07日 | テキスト作成のお仕事
中小企業向けのホームページ作成講座応用編のテキストを
作成することになりました。

講座の主催者からの依頼は、
ホームページビルダー体験版を活用しますが、ビルダーの操作だけでは
できないような細かな設定を応用編では教えてほしいとのことでした。
そして、HTMLCSSについても盛り込んでほしいとのこと。


今回、人手が足りないのもあってか、私がこの講座用のテキストを
作成することになってしまいました。
私なぞに、そのようなテキストを作成できるのだろうか・・・
一抹の不安がよぎります。
不安になっても、結局できる人が人数的に私しかいないので、
なんとしても作らねばなりません。

私は今まで、HTMLもCSSも、つまみ食いでつないできたような
使い方をしてきていたので、基礎から確認をしているところです。


今回は、ビルダーのコマンドはほとんど使わず、HTMLに関しては
ソースの編集画面を利用してタグ打ちをしていくようにしてみようと考えています。
CSSについては、メモ帳で実際にタグ打ちで作っていただこうかと思います。



中小企業向けの講座で、ある程度ビルダーを使える方が
対象の講座ということですが、HTMLはわかっても、CSSがわからない・・・
という方は多いと思います。

何のためにCSSを使うのか。
また、どういうときにCSSを使うと便利なのか。
それをきちんと理解していただけるようなテキストを作りたいです。

CSSを使うメリットをしっかりおさえられていないと、複雑なタグを打って
ファイルを作ったは良いけれど、「結局ビルダーのコマンドで作成した方が
早いし楽よね・・・CSSってあんまり意味ないじゃん?」そう思われてしまいます

また、CSSを使うとなると、HTMLを記述するときにもそれ用に
タグを選んで打っていく必要もあります。
その辺のポイントもお伝えできるといいな。


あとは、受講生に興味を持っていただくために、
こんなに”カッコイイ”ホームページが作れるのですよ♪という
サンプルもお見せできるといいかな。


講座もそうですが、テキストも、興味を引くような内容でなければ
受講生のやる気も半減してしまうと感じています。
テキストに掲載するサンプルホームページやサンプル画像にも
手を抜けません。
講座で作成するサンプルホームページがあまりイケてなかったら
楽しくないですものね

「こんなカッコイイページを作ってみたい!」
そんな興味を持っていただけるようなキャプチャを使いながら
テキストを作って行きたいと思います。 


今まだ、テキスト内容と講座の進め方を考えながら、
どのようなサイトを作ろうか、タグを打ちつつ構想を練っているところです。
主催者の希望と、受講生の種類と、講座の時間と、講師の事情と・・・
諸々の条件の中で、必要なものをしぼってしぼっていこうと思います。


テキスト作成の仕事をいただいてからそろそろ半年を迎えようとしています。
日々鍛えられています
講座をまた違った視点から見ることができるので勉強にもなります。
楽しんで、ガンバリマス。



■余談■
Illustratorを勉強するため、2ヶ月ほど
スクールに通ってみようかと検討しています。
素敵な紙面を作りたいのデス。笑