OAインストラクターのオンとオフ

パソコンインストラクターshienaのお仕事と日常

「語りかける」から「会話する」講座へ

2006年10月23日 | インストコラム
11月からまた、集合形式の講座のメインの仕事を徐々に再開することになりました

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これから目指したい講座は「会話する」講座です。
受講生と講師の間で、双方向のやりとりができるような、そんな講座を作っていきたいです。


集合形式の講座の場合、講師と受講生との会話のやりとりが少なくなるように感じています。
講師が一方的に講座を進める、または説明する。
そしてそれに受講生が一生懸命ついてくる。
そんな形の講座が多いと。

近頃は、パソコンとは違う講座の講師の授業を拝見する機会もあるのですが、
他の科目の講習でもそのような形式が多いように感じています。
教科書と問題集を使用して机の上で勉強するものなどは特に、講師主導で
ひたすら受講生をひっぱっていくものが多いと。

もしかしたら、ハイペースでひっぱっていくことで
受講生の緊張感を保つ、というような狙いもあるのかもしれませんが、
私は、そのような講習はできるだけしたくありません。

パソコンの講習会は、受講生が自身で操作できるようにならなければ意味がありません。
操作を、理解していただく必要もあります。
様々な背景を持った受講生が集って行う講習会で、皆さんの理解を深めるには
「会話すること」がキーになってくるのではないでしょうか。


”会話する”講座とはどのようなものでしょう。

受講生のペースを、都度確認しながら進める。
例えば、「ここまでは理解できましたか」「よろしいでしょうか」
「ご質問はありますか」「このようになりましたか」と、受講生へ
操作の確認をこまめに行うこと。

それから、質問を受講生に投げかけてみる。これも会話です。
実際に受講生に答えていただくのもよいですが、
声を出していただかなくても、問いかけをして、皆さんならどう考えるか、
受講生自身に頭の中で考えていただき、それに講師が答える。
これも会話になると思います。

また、アイコンタクトも”会話”のうちに入ると思います。
操作説明をしながら、受講生と目を合わせる。
受講生の表情を見ながら説明ペースや説明方法を変えていく。
受講生の頷きに合わせて講師も頷いてみる。などなど。


私が考える「会話」とは、「受講生と講師間の双方向のコミュニケーション」です。
講師の一方的なペースで進めるのではなく、受講生と考えながら”一緒に”進めていく。
受講生にたくさん頭をつかっていただいて、また、
心の中で講師と会話しながら、頷きながら進めていけるような、
そのような講座をめざしていきたいです。

「語りかける」から「会話する」講座へ。
すこしグレードアップできればと思います。



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■関連記事■
*「「しゃべる」と「語りかける」」(『OAインストラクターのオンとオフ』過去記事)

出張講習その後

2006年10月22日 | インスト日記
先日、出張講習の依頼にどう対応しようかと迷っておりました。
結局今回はお断りすることにしました。
受講生のお宅に伺ってという形式は、今後もお請けしないことにしました。

万一トラブルがあったとしたら、ということも想定されますし、
出張個人レッスンは今の自分には、少々荷が重過ぎる気もしています。
そして結論を出しました。

アドバイスくださった皆様、ありがとうございました^^


今回のように、会社まで連絡をくださった受講生は初めてですが、
集合形式の講習会で講師をしていると、個別で講習をしてほしいというお話は
しばしばいただきます。
それは区や市の施設からだったり、また、教職員の先生からだったりと様々です。

受講生の気持ちもよくわかります。
たった数日間の講習会だけでは、"身につける"というところまでいくのは難しいです。
やる気のある方や、興味を持った方は、講習会をキッカケに
もっと勉強したいというお気持ちにもなるでしょう。
自分で勉強を続けていくことができればそれが一番なのでしょうが、
高齢の方だったり、パソコンに苦手意識をお持ちの方だったり、
また、お仕事で忙しい方(教員など)だったりと、
なかなか自力で学ぶということが難しいケースもあります。

そのようなときに、フォローできるような体制があればよいのですが、
なかなかそういうわけにもいきません。

集合形式の講座もあってさらに個別講習もあるような、
そんなサービスがあれば、完璧なのになぁ・・・と、感じています。

"しゃべる"部分にもこだわりを!

2006年10月19日 | インストコラム
こんにちは
すこし、久しぶりになりました。

今月は、集合形式の講習会はずっとお休みをいただいています。
その代わりにテキスト作成の仕事など、これまでと違った仕事を
しています。

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先日、テキスト作成をしている会社で、”キャリアコンサルタント”と
”簿記3級講座”の模擬講義が行われました。
どちらも、これから初めて講座に立つという講師の模擬講義です。

模擬講義の流れは、私を含めた3名ほどの社員とスタッフが、
その講師の講義講評をし、最後に講義についてのディスカッションを行い
終了、といった具合です。
そこの会社で私は、単なるテキスト作成要員として働いているわけなのですが、
偶然その日に居合わせたということで、同席することとなりました。


他のOAインストラクタの講義というのは、これまでもサブでいくらでも
見る機会はありましたが、PC以外の講義を見るのは今回が初めてでした。
非常に勉強になりました。

パソコンのインストラクションであれば、PC操作を解説するわけなので、
要はその操作がいかに相手に伝わるかを考えて説明すればよいわけですが、
キャリアコンサルタントや簿記の講座の場合は、パソコンは使いません。
1時間だったら1時間、ずっとひたすらしゃべりっぱなしとなります。

実習ではなくて座学なので、その時間どうしたら受講生を飽きさせずに
ひきつけることができるか、また、伝えることはパソコン操作のように目に見える
ものではないので、そういったものをいかに受講生に伝えるのか。
そういった点が新鮮で、たくさんの気付きをいただきました。


特に参考になったのが、キャリアコンサルタントの模擬講義です。
再就職するために必要なものについての講義だったのですが、
「受講生をひきつける」工夫が随所に見られました。

○ジェスチャーを多く取り入れる。

○声の強弱をつける。絶妙な”間”。

○教壇を動いて変化をつける。

○板書で図解しながらしゃべる。(←これが上手いのです!)

○アイコンタクトを重視する。

○体験談で受講生をひきつける。

○講座の中で、緊張する部分・緩める部分を効果的に使い分ける。


箇条書きに書き出してみると、なんだかそれほどすごいことでもなく見えますが、
パソコンインストラクタのそれとはまた違った味があります。

しゃべりだけで、教室全体をひっぱるって大変なことだなぁ・・・って思いました。
そして同時に、パソコンのインストラクタは、「しゃべる」ことについて
これほど意識しているだろうか・・・と振り返りました。

パソコンのインストラクションの場合、「操作をどう伝えるか」ということには
気を配りますが、操作のない”しゃべり”の部分に気を配ることは
もしかしたら、少ないのではないかと。

たとえば講座の導入部分、また締めの部分、そして
講座全体に流れるしゃべり全体。。。
と、操作の無い部分にも工夫をできるようになれば、これまで以上に
受講生をひきつけられる、そして充実した講座を作っていくことが
できるのではないでしょうか。


OA以外の講座に触れることは、よい刺激になりますね
皆様も、機会があれば是非、自分の専門分野とは違う内容の講座を
受講してみてはいかがでしょうか。

テキスト作成の仕事

2006年10月06日 | テキスト作成のお仕事
6月頃からある会社で、講習会用テキストの作成をしています。
最初にホームページ作成講座のテキストを作成し、そのあとは
Word2003のテキスト、トラブル対応講座のテキスト、インターネットのテキスト、
など、作成しています。


ようやく4ヶ月たちました。
だいぶ、コツなどつかめてきました。
どう作っていけば楽にできるか、、、、細かく言えば、どこに改ページを入れて
どこで表を区切るか・・・、そんなプチなコツをつかんできています。

私の作成しているテキストは、表紙~裏表紙まで含めて60ページ以内に
収める必要があるので、その辺の調節もなかなかスリリング(?)です。


まずは内容を、大まかなレイアウトを考えながら、画面のキャプチャをとりつつベタ打ち。
次に、ページ数を気にしながら、見出しの書式を統一していきます。
そしてさらに細かい部分の書式を統一。画像のレイアウトを整える。
打ち間違いが無いかどうかをチェック。
表記の揺れが無いか、また、表記が統一されているかをチェック。
文章におかしな表現が無いか、また、わかりにくい解説になっていないかをチェック。
・・・一つのテキスト、視点を変えながら何度も何度もチェックと修正を繰り返します。


最後に目次と表紙を作成し、次のチェックをしてくださる方へ
プリントアウトをしたテキストを渡して赤入れをしていただきます。
(余談ですが、Wordの長文作成機能、大活躍です

たった60ページのテキストを作成するのも、大変な労力がいります。
著作権などについては細かな注意をする必要があります。
使用できるフォントにも制限があります。
また、ソフトのキャプチャをとるときには、毎回そのソフトを作成している
メーカーに許可をいただく必要もあります。
少ない人数で行っているので、一人がたくさんの役割を担っています。

ああ、テキスト作成って大変なんだな、って感じます。


受講生の方々が自宅に帰ってからの学習の頼りになるのは
講習会で使用したテキスト。

誰にでも誤解が無く、そしてわかりやすく、家でも活用できるテキスト。
そういうものを作ろうと思うと、それだけ集中力も体力も使いますので、
仕事が終わると、講座が終わったとき以上に疲れることもあります


作成したテキストには、毎回たくさんの赤が入って戻ってきます。
色々と厳しくも暖かいご指導をいただきます。
本の編集については全く知識が無いところからはじめたので、
赤入れしてくださる方も、私の作ったテキスト、ツッコミどころが多くて
大変だったことと思います

10月は、時間があるので、少し本の編集や校正について勉強してみようと
いう気持ちになっています。
私がちょっと時間をかけて勉強するだけで、周りの方の負担もぐんと減ります。
そして、自分自身も、早く仕事を仕上げることができます。

一日文字とにらめっこしているこの仕事、まだまだ慣れませんが、
楽しんでやっていこうと思います。

講師の方々が使いやすくて、そして受講生の方にとっても役立つようなテキストを
作成したいと思います。