愛する人々のための夢先案内人

くらしやビジネスのお役立ち情報を「しばちゃん」がわかりやすく発信します。時には辛口批評も…

天職との出逢い(14)

2006年04月21日 | 天職との出逢い
「成績を選考基準としたコンテストには参加しない」
 (結果的に入賞することはOKだけど目標にはしない)
「手数料の計算は行わない」
 (契約成立後に計算することはOKだがそれまでは行わない)
「成績目標は掲げない」
 (経営者・幹部は別だが経験が浅い人には金額での目標設定はしない)

これは代理店経営という面から見ればマイナス要素が強い判断でした。

でもこれをしないと私自身が人間として成長することができないし、会社も成長しない、社員さんも成長しないと思ったのです。

なぜなら、保険(特に生命保険)は危険な商品だからです。
商品自体が悪いのではありません、どの商品にもいい点(メリット)がたくさんあります。
でも、どの商品にも悪い点(デメリット)が必ずあります。

生命保険商品は「両刃の剣」なのです。

メリットばかりを表に出した販売では、お客様に合った商品選択はできません。
お客様が許容できるデメリットは何なのかを基準にすることが必要です。

そして最も大きな問題は、手数料の体系にあります。

手数料の体系は保険会社ごとでバラバラですが基本的な考えは同じです。

「会社が儲かる商品」=「手数料が多い商品」

そして同じ商品でも「保障の大きさ」で「手数料の率」が変化する会社もあります。

例えば死亡保障が2000万円の時の手数料を100とした場合

  2000万円   100
  3000万円   200  (比率でいくなら 150)
  5000万円   500  (  〃     250)

この状態で「成績目標10000」と掲げたらどうなるでしょう?

  2000万円なら 100契約
  3000万円    50契約
  5000万円    20契約

となりますから自然と5000万円の契約を20本取ろうとします。
まず5000万円で勧めて、どうしても無理なら保障を下げるのは仕方ないけど3000万円は切らないようにしよう、などという意識が働いても不思議ではありません。

初めて社会に出てこのような環境の中で育てばそれが当たり前になってしまうでしょう。

私の場合は、本格的に保険を始めたのが40歳位からですので、ある程度の社会経験もあり、そこそこには物の分別も付いていたと思います。
それでも成績を基準に動くと落とし穴にはまってしまったのです。
社会経験の浅い若い方ならなおさらです。

ほんの少しお客様に不利益になることをすることで自分の利益は大幅に増える。
この構図を変えない限り、ほんの少しが少しだけになり、少々になり、そこそこになり、気が付いたらお客様の利益は二の次になって行く。

それでは社会から認めれるはずがありません。
先日、日本の保険募集人・代理店は社会的地位が低いと書きましたが、その原因はここにあるのです。
いくらコンサルティング営業を謳っても、自らの利益を優先させる考えを捨てない限り、本当のコンサルティングはできない。

利益は必ず後からついてくると信じて、目の前の利益に拘らない姿勢を貫き通します。










 




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