伯母なくなる

あたしの親族で一番親しくしていた（結婚まで）伯母が亡くなった。
享年９０歳。

伯母は、あたしの両親が居た川崎駅近くの公団の長年住み
独身を謳歌し？？ずっとアキを可愛がってくれた。
いつもアキの味方で、何をやっても怒らなかった。

公団の部屋は三階で、川崎駅に発着する国鉄のすべての列車が見え、
朝夕の貨車の入れ替え、美しい九州特急（ブルートレイン）無骨な夜行寝台急行
チョコレート色の古風な国電（南武線）を見ることが出来た。

伯母は、いつもどこかに行こうよと言い、横浜のマリンタワー、
三浦半島の油壷マリンパーク、帰りに行こうよと言って、羽田空港、
そのあと、当時一番の高層ビルだった浜松町の貿易センタービル
東京タワー、いろいろなところに連れて行ってくれた。

川崎の一つ手前の蒲田には、叔母のお気に入りの店がいくつもあり
透明なスープの台湾ラーメンをごちそうしてくれた。
昭和４５年のことで、醤油以外のラーメンを食べるのはとても珍しく
とても旨かった。
函館ではじめて食べた塩ラーメン（平成３年）と同じくらいうまかった。
こういうものは、新聞や雑誌テレビが騒ぐ前の方がうまい。
今はダメだな。

伯母はずっと寝たきりだったらしく、先月の２０日に亡くなり
俺が骨にしたから、と、母の時に付き合ってくれた叔父が今朝連絡してくれた。

母が、天国も結構いいところだよ、姉ちゃんおいでよ、そう言ったような気がする。

ご冥福をお祈りします。