goo blog サービス終了のお知らせ 

心の庭を訪ねて

日々のつれづれを
はじめたばかりのデジイチで綴っていきます

時を越えた美しさの秘密

2010-12-19 14:14:14 | 詩、メッセージ

 

時を越えた美しさの秘密


魅力的な唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。

愛らしい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい。

スリムな体であるためには、飢えた人々と食べ物を分かち合いなさい。

豊かな髪であるためには、一日に一度子供の指で梳いてもらいなさい。

美しい身のこなしのためには、決してひとりで歩むことがないと知ることです。


物は壊れれば復元できませんが、人は転べば立ち上がり、

失敗すればやり直し、挫折すれば再起し、間違えれば矯正し、

何度でも再出発することができます。

誰も決して見捨ててはいけません。


人生に迷い、助けて欲しいとき、いつもあなたの手のちょっと先に

助けてくれる手がさしのべられていることを、忘れないで下さい。

年をとると、人は自分にふたつの手があることに気づきます。

ひとつの手は、自分自身を助けるため、

もうひとつの手は他者を助けるために。


 

女性の美しさは 身にまとう服にあるのではなく、

その容姿でもなく、髪を梳くしぐさにあるのでもありません。


女性の美しさは、その人の瞳の奥にあるはずです。

そこは心の入り口であり、愛情のやどる場所でもあるからです。


女性の美しさは、顔のほくろなどに影響されるものではなく、

その本当の美しさは その人の精神に反映されるものなのです。

それは心のこもった思いやりの気持ちであり、時として見せる情熱であり、

その美しさは、年を追うごとに磨かれていくものなのです。


サム・レヴィンソン詩集 『時の試練をへた人生の知恵』


 

オードリー・ヘプバーンが亡くなる年の最後のクリスマスの日に、ふたりの息子さんたちに読んで聞かせた詩だそうです。

詳しくは 『時を越えた美しさの秘密

 

私は晩年のオードリー・ヘプバーンが好きです。その凛としたなかにも温かい、その美しさが。

オードリーはユニセフの活動をされたことはよく知られていますが、彼女は

『ユニセフの活動をする事によって私自身が子供達によって癒されているのです。

自分を改善するためには自分ばかりを見ていてはいけないのです。』と、言っていたそうです。

そして亡くなる時に言った最後の言葉は

「わたしのかわいいソマリアのこどもたち・・・」と。

 

 

うちの娘たちもお年頃(15歳と19歳)なのでオシャレに夢中ですが、

クリスマスにはこの詩を読んでみようかな。

 


弦をはなたれた矢

2010-12-14 19:11:05 | 詩、メッセージ

 

 赤ん坊を抱いたひとりの女が言った。

 どうぞ子どもたちの話をして下さい。

 それで彼は言った。

 あなたがたの子どもたちは

 あなたがたのものではない。

 彼らは生命そのものの

 あこがれの息子や娘である。

 彼らはあなたがたを通して生まれてくるけれども

 あなたがたから生じたものではない、

 彼らはあなたがたと共にあるけれども

 あなたがたの所有物ではない。


 あなたがたは彼らに愛情を与えうるが、
 
 あなたがたの考えを与えることはできない、

 なぜなら彼らは自分自身の考えを持っているから。

 あなたがたは彼らのからだを宿すことはできるが

 彼らの魂を宿すことはできない、

 なぜなら彼らの魂は明日の家に住んでおり、

 あなたがたはその家を夢にさえ訪れられないから。

 あなたがたは彼らのようになろうと努めうるが、

 彼らに自分のようにならせようとしてはならない。

 なぜなら生命はうしろへ退くことはなく

 いつまでも昨日のところに

 うろうろ ぐずぐずしてはいないのだ。

 あなたがたは弓のようなもの、
 
 その弓からあなたがたの子どもたちは

 生きた矢のように射られて 前へ放たれる。

 射る者は永遠の道の上に的をみさだめて

 力いっぱいあなたがたの身をしなわせ

 その矢が速く遠くとび行くように力をつくす。

 射る者の手によって

 身をしなわせられるのをよろこびなさい。

 射る者はとび行く矢を愛するのと同じように

 じっとしている弓をも愛しているのだから。

      出典:ハリール・ジブラーンの詩
             神谷 美恵子

 

「母親としては、女性らしく素直で優しく育ってほしいと思います。

将来結婚しても、それに応えられるようになってほしい。

ですが親から見ると子供は弦をはなれた矢のようなもので、

子供の人格を認めてあげたいので、

今から具体的に将来はこうあってほしいとは申し上げられません」

(美智子さまが、紀宮さまご幼少時に述べられたことば)

 

弦をはなれた矢というのは、レバノンの詩人、ハリール・ジブラーンの詩の一節

「生きた矢のように射られて 前へ放たれる」からなのだそうです。

この詩を訳された神谷美恵子さんが、ハリール・ジブラーンに触れるきっかけは、

美智子さまから詩集『預言者』をプレゼントしていただいたからだそうです。

 

 

今はそばにいる子どもたちもやがて矢のように放たれます。

 

 


空の色が海の色

2010-12-10 08:22:22 | 詩、メッセージ

 

 

空の色が

海の色でした

(はる)かな隔たりに妨げられず

空の青が 海の青でした

或る人の心の空の色がそのまま

誰かの心の海に届いている

というようなことも ある

などと思いながら、私は

海を

海に届いている空を 泳ぎました

正確には――私の海に届いている或る人の空を

                             

吉野 弘 「空の色が」
吉野 弘全詩集(青土社)

 

 

 

島根の浜田の海に行きました。

 

主人の趣味はサーフィンでこの海によく来ます。娘たちも泳ぎが得意でイルカみたいです。

わたしひとり、波打ち際に打ち上げられたトドと言われています(泣)

最初は自分の携帯で写真を撮っていた娘たちが私の一眼レフのカメラを貸して、貸してというので

使い方わかるの~?と言いつつ、貸してやりました。(どうせピンボケに違いないと思いつつ・・)

 

上の2枚は、上の娘の初めての作品です。ナイスショットです♪

ちなみに↓の写真は下の娘が撮りました。「頭が光ってる~☆」など失礼なことを言いながら(汗)もちろん知らない人です。

でもなかなか雰囲気のあるいい感じの写真です。

最近の若者は感性がいいのか、使い方もすぐ覚えてしまいます(^^)v

 


縁を生かす

2010-12-03 09:28:26 | 詩、メッセージ

 

その先生が五年生の担任になった時、
一人、服装が不潔でだらしなく、どうしても好きになれない少年がいた。
中間記録に先生は少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。

ある時、少年の一年生からの記録が目に留まった。
「朗らかで、友達が好きで、人にも親切。 勉強もよくでき、将来が楽しみ」
とある。間違いだ。他の子の記録に違いない。先生はそう思った。
二年生になると、「母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する」
と書かれていた。

三年生では
「母親の病気が悪くなり、疲れていて、教室で居眠りする」

後半の記録には
「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」
とあり、四年生になると
「父は生きる意欲を失い、アルコール依存症となり、子どもに暴力をふるう」

先生の胸に激しい痛みが走った。ダメと決めつけていた子が突然、
深い悲しみを生き抜いている生身の人間として自分の前に立ち現れてきたのだ。
先生にとって目を開かれた瞬間であった。

放課後、先生は少年に声をかけた。

「先生は夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない?
 分からないところは教えてあげるから」

少年は初めて笑顔を見せた。

それから毎日、少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。
授業で少年が初めて手をあげた時、先生に大きな喜びがわき起こった。
少年は自信を持ち始めていた。

クリスマスの午後だった。少年が小さな包みを先生の胸に押しつけてきた。
あとで開けてみると、香水の瓶だった。
亡くなったお母さんが使っていたものに違いない。
先生はその一滴をつけ、夕暮れに少年の家を訪ねた。
雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、気がつくと飛んできて、
先生の胸に顔を埋めて叫んだ。

「ああ、お母さんの匂い! きょうはすてきなクリスマスだ」

六年生では先生は少年の担任ではなくなった。
卒業の時、先生に少年から一枚のカードが届いた。
「先生は僕のお母さんのようです。
そして、いままで出会った中で一番すばらしい先生でした」

それから六年。またカードが届いた。

「明日は高校の卒業式です。僕は五年生で先生に担当してもらって、
 とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって医学部に進学することができます」

十年を経て、またカードがきた。
そこには先生と出会えたことへの感謝と父親に叩かれた体験があるから
患者の痛みが分かる医者になれると記され、こう締めくくられていた。

「僕はよく五年生の時の先生を思い出します。
 あのままだめになってしまう僕を救ってくださった先生を、
 神様のように感じます。
 大人になり、医者になった僕にとって最高の先生は、
 五年生の時に担任してくださった先生です」

そして一年。届いたカードは結婚式の招待状だった。

「母の席に座ってください」

と一行、書き添えられていた。

 

出典 心に響く小さな5つの物語 藤尾秀昭(著)

 

 

 


百年後に

2010-12-02 09:00:57 | 詩、メッセージ

 

 

    『 百年後に 』                                                

 

いまから百年後に


わたしの詩の葉を 心をこめて読んでくれる人



君はだれかー 
 

いまから百年後に?



早春の今朝の喜びの 仄かな香りを


今日のあの花々を 鳥たちのあの唄を


今日のあの深紅の輝きを



わたしは 心の愛をみなぎらせ 


君のもとに 届けることができるだろうかー



いまから百年後に



それでも ひととき君は南の扉を開いて窓辺に座り

 
遙か地平の彼方を見つめ 物思いにふけりながら


心に思いうかべようとする



百年前の とある日に  

  
ときめく歓喜のひろがりが


天のいずこよりか漂い来て


世界の心臓(こころ)にふれた日のことを



いっさいの束縛から解き放たれた奔放でうきうきした


若やいだ早春(ファルグン)の日のことを



羽ばたく翼に花粉の香りをいっぱいのせた南の風が


にわかに 吹き寄せ 青春の色調で


大地を紅く染めたのを



昔の時代(とき)から百年前に



その日 生命たぎらせ 心に歌をみなぎらせて


なんと詩人は目覚めていたことか


どんなにか愛をこめ どんなにか多くの言葉を


花のように咲かせたがっていたことか!
  


百年前の とある日に 


いまから百年後に


君の家(うち)で歌って聞かせる新しい詩人は誰か?



今日の春の歓喜(よろこび)の挨拶をわたしは その人に送る



わたしの春の歌が しばし君の春の日に こだましますように



君の心臓(こころ)の鼓動のなかに 若い蜂たちのうなりのなかに


そして 木の葉のざわめきのなかにも こだましますように


 

いまから百年後に


 

 

タゴール 死生の詩/ラビンドラナート タゴール

ラビンドラナート・タゴール

近代インドの最高峰の詩人、思想家。
アジアで始めてのノーベル文学賞を受賞。  
詩聖として尊敬される他に、音楽・戯曲・小説・
絵画・思想・ 哲学など、あらゆる面で優れた才能を開花させる。  
その深い智恵と高い精神性は、多くの人達に多大な影響を 与えた。  
自然教育にも力を注ぎ、シャンティニケタン(平和の郷)に
タゴール国際大学を設立する。
インド国歌・バングラディッシュ国歌の作者としても名高い。

 

 

 


永遠のかなたから

2010-11-28 08:52:44 | 詩、メッセージ

 

しばらくぶりのブログです。

気がついたら季節は夏から秋、そしてもう冬まじかです。

きのう、習っているヨガの先生からとても素敵な詩のプレゼントをいただきました。

 

 

『 わたしはそこにいます 』

あなたは 私を必要としますか
私は そこにいます
あなたには 私が見えないけれど
私は 光です
それによって あなたは ものが見えるのです
あなたには 私の声が 聞こえないけれど
私は あなたの声で 話します

あなたは 私に 触れられないけれど
私は あなたの手にあって 働く力です
私は 働いています
あなたには 私の働き方は わからないけれど
私は 働いているのです
あなたには 私の仕事は わからないけれど
私の姿は 変わったものではなく
私自身 神秘な謎では ありません
あるがままの私を 知りたいのなら
心の奥底まで 静まって
自分の殻から 脱け出しなさい
そのとき 私がわかります
私が ただ感じられ 信じられます

私は そこにいます
私は 聴いています
私は こたえます

あなたが 私を呼ぶときは
私は そこに います
たとえ あなたが まったく孤独だと思っても
私は そこに います

たとえ あなたが 恐れの中にいても
たとえ 苦痛の ただなかにいても
私は そこに います
あなたが 祈るときも 祈らぬときも
私は そこに います
私は あなたの中におり
あなたは 私の中にいます

ただ あなたの心の中でだけ
あなたは 自分が私とは別のものと 感じているのです
それは あなたの心の中にだけ
「あなたのもの」と「私のもの」という
霧が あるからです
しかし あなたの心でだけ
私を 知ることができ
私を 経験することが できます

あなたの 心の中から
本当は ありもしない恐れを 除きなさい
あなたが 自分自身を 捨ててしまうとき
私は そこにいます

あなたには 自分のことが
何ひとつ できません
しかし 私には
なんでも できないことは ありません
そして すべての中に 私はいます

あなたには よいものが見えなくても
よいものは そこに あります
なぜなら 私が そこに いるから
私は いなければならないので そこにいます
なぜなら 私は 存在する者だから

私によってのみ 世界は 意味をもち
私からのみ 世界は 造られます
ただ 私のためにのみ
世界は 進んでいきます
私は 星の運行や
細胞の成長の基である 法則です
そして 法則を成就する 愛です

私は 確信
私は 平安
私は ひとつのもの
私は それによって あなたが
生かされている 法則
私は あなたが 強く頼れる 愛
私は あなたの 確信
私は あなたの 平安
私は あなたと ひとつです
私は あなたの中にいます

あなたが 私を みつけられなくても
私は あなたを 見失うことは ありません
私に対する あなたの信頼が
たとえ確かなものでなくても
あなたへの 私の信頼は
決して 揺らぐことは ありません
なぜなら 私は あなたを 知っており
あなたを 愛しているから
愛する あなたよ
私は そこに います

                        J.D. フリーマン『永遠のかなたから』
                        日本教文社