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自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『プラネタリウムのふたご』 いしいしんじ

2008-11-14 12:32:52 | ファンタジー
昨日のブログの続きです。

伊勢神宮の内宮にお参りすると、参道の古い杉の大木がボクたちを圧倒します。
空を隠すほどの大木をとおして、時折素敵な秋の光を地面に注がれます。

やわらかで、やさしい光はいたるところにあふれ、いすず川の水面もキラキラ輝いていました。



そういえば、伊勢神宮に行く前の週は散々でした。

水曜日木曜日の2日間、熱に弱い僕にとっては最悪な状態で、高熱が続きました。
(ボクにとっての高熱です。なんといっても、ボクは37℃を超えたらぐったりですから)

土日は、ボクのクラスでしたから、回復がぎりぎり間に合ったのですが、ほとんど食事をしていなかったせいかフラフラしていました。

すっかり回復してからの、お伊勢参りは、本当に気持ちがよく、身も心も清まった感じです。

そういえば、神社はお願い事をする場所ではなくて、禊ぎをする場所だって、ずいぶん前に聞いたことがありましたっけ。

心の闇に、光を注ぐんですね。

『プラネタリウムのふたご』 いしいしんじ

ボクの好きな作家、いしいしんじさんの作品。
ある山村にある小さなプラネタリウム。



ある日そのプラネタリウムの上演中に、赤ちゃんの泣き声が響き渡ります。
泣き男、と呼ばれている館長は、その赤ん坊をなだめながら上演を続けました。

置き去りにされてしまった赤ん坊はふたご。

そのまま、彼は、そのふたごをプラネタリウムの中で育てます。
二人はテンペルとタットルと名付けられます。
やがて、テンペルは手品師に、タットルは、星の語り部になるのです。

二人の運命を、星に伝わる神話を織り交ぜながら物語が進みます。

きっと星好きにはたまらない物語。

「ごらんなさい、東の空がもう、ずいぶんとにぎやかになっていますよ。
地平線の上に、ふたご座、オリオン座、オリオンの足もとから流れ出すエリダヌスの川。
覚えていますか、この川に落ちたのは太陽神ヘリオスの息子でしたね。
そう、フェートンという名前でした。
父の馬車を駆り、天空を遊びまわっていたところを、空の化け物どもに脅され、手綱さばきを誤ってまっさかさまに川へ落ち、おぼれたのでしたね。

泣き男の名調子が続きます。
そしてタットルにこんなことを伝えます。

確かに悲しい出来事だけれど、その悲しさのせいでエリダヌスの輝きが、まるで水しぶきみたいに光って見える。
フェートンはただ溺れたわけじゃない。
光の粒になったんだ。
何千万、何億年も夜空を駆け続ける光の粒にさ。
いいかタットル、どんなかなしい、つらい話の中にも、光の粒が、救いのかけらが、ほんのわずかにせよ含まれているものなんだよ。
それをけして見のがしちゃならない。

あすから、大阪のホリスティック。
テーマはシャドウ。

シャドウは闇そのものではないんですよね。
光がちゃんと内在しているのです。

ボクたちの心の闇に、光を見つける二日間です。

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