「きよすのもり」
地面を掘るとね
むかしむかしの
道具やお茶碗が出てきたりする
この清須に
川がいくつかある
むかしむかしから
川があったのだとしたら
海ももっと近くにあったのかもしれない
魚や貝とりをする
暮らしがあったかもしれない
そして、
森もあったかもしれない
ボクはそう思った。
そう、
森はあったのさ!
小さい森には動物がいて
木の実や花の蜜を食べて
いろんな虫たちも
森に暮らしていて
森は小さいけれど
子どもたちには大きくて
大切な大切な
ふるさとの風景に
なっている
森は小さいけれど
大人たちにはあたりまえの
大切な大切な
今日の風景に
なっている
そんな森が突然消えた
欠けた月が再び満月になる
ように
待ち続けても消えたまま
ある日の朝、
森は突然消えてしまったんだ
ねえ、
僕らはどうしたらいいの?
森を、
大切な森を、
僕らは探すことにしました。
つづく