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A Friendly Introduction to Number Theoryを読む(5)

2019年05月16日 | 数学

読み始めて約8か月、全体の約6割のページのあたりまで来た。8÷0.6≒1.3。完了するにはやはりあと半年近くかかりそうだ。自分の住む町の防災関係や夏まつり、また町内会ホームページ更新など、町内会の仕事を引き受けているため、日程が重なると数学の勉強(これは趣味)よりも優先しないといけなくなる。数日でも数学から離れていると、先日完全に理解したと思った知識が抜け落ちる。已む無く数ページテキストを戻ってやり直す。こんなことをしているので、なかなか進まない。それでも今日もガウス素数についてのテキストをじっくり読んだ。複素数の世界に「整数」の概念を持ち込むということは、定義を聞かされてみるとなるほどというだけだが、何事も最初に考え付いた人は立派なものだと思う。数学の面白さはやはり「概念の拡大」にある。複素数が実数の概念を拡大したのと同じように、実数の整数の概念を複素数に拡大し、そこに素数(ガウス素数)や「素因数分解の一意性」まで持ち込んでくる、そしてその複素数の世界から実数の世界の定理の証明が出てくる。話は飛ぶが、電気工学という典型的な実世界技術の中の、器具(拡声器、増幅器)の回路設計に虚数単位が出てくる(彼らは、虚数単位をiではなく、j^2=ー1と書く)が、それに似ている。昔、放送大学の夏期講習で、ある数学の先生が「数学は実験だ」と言っていたが、200年前にガウス先生もかなり思考実験して成果をこれだけ残したのだろうなと思っている。