緩和ケアというのは、患者と家族のクオリティ・オブ・ライフを維持することを目的とした医療です。
そして、がんなどの難病に対して、医療の早期より、提供する治療とケアが、緩和ケアになります。
病気自体や治療によって伴うつらさに対して、積極的で継続的な緩和ケアは、とても効果的なのです。
緩和ケアを実施することで、患者が前向きにがんとつきあえるようになり、納得できる医療が受けられるので、患者に希望と勇気を与えます。
そんな中、施設で緩和ケアが行われる中に、チームを組んで実施されるものがあります。
それを緩和ケアチームと称し、2008年から正式に活動しています。
緩和ケアチームの目的は、体のつらさや不安、そして、気分の落ち込みなどを解消するもので、大きな患者を救うことにあります。
心のつらさや、病気の治療、病気の進行からくる苦痛な症状を和らげ、その人らしい療養生活を支援することに緩和ケアチームは尽力しています。
緩和ケアというのは、がん患者だけでなくも、生命が脅かされる疾患を持つ患者全てがその対象になっています。
しかし、緩和ケアチームは、日本の現状に沿って、がん患者を中心に対応するものとして、チームが作られているのです。
もちろん、それは、がん以外の患者の緩和ケアをすることでも問題はなく、それをチームに適用させることを妨げるものではありません。
そのチームメンバーというのは、緩和ケア科の医師、神経科医師、がん性疼痛看護認定看護師、癌薬物療法認定薬剤師の4名を中心に構成されています。
そしてさらに、栄養士、歯科口腔衛生士、心理士、ソーシャルワーカーなどの専門家もいて、色んな職種で構成されているのが特徴です。
緩和ケアチームの活動内容は、サポートが必要であると、主治医、もしくは、病棟看護師が判断した際に、依頼されるものです。
あるいは、本人、家族からのリクエストがあった際に、緩和ケアチームが活動することになっています。
どのようにして発動されるかと言うと、まず、主治医から緩和ケアチームに対して、依頼が出されることになっています。
そして、依頼を受けることで、緩和ケアチームの担当者が病棟に赴いて、診察します。
本人、家族、担当医チームなどと緩和ケアチームが相談し、薬剤の調整や、医療ケアの環境を調整しながら、サポートしていくのです。
緩和ケアチームは、主治医、担当看護師と協働することから、主治医、担当看護師が変わる心配はありません。
そして緩和ケアチームの対象になるのは、患者や家族以外に、医療従事者も含むのです。