「政治と生活を考える会」主催 「第7回 政経フォーラム」
『最大のタブーに迫る! 戦後史の正体』
9月30日はあの台風17号が近畿直撃か!という最悪の天候の中、果たして開催できるのか・・・と、
かなり気を揉みながらまずは東京からその日に大阪入りして頂く予定になっている孫崎先生に前日にお電話で
ご相談させて頂くことにしました。
台風の進行状況から予測すると、どうも大阪へ来る時よりも帰りが台風を追いかけるような形になり
新幹線がストップする可能性もあります、と恐る恐るお伝えさせて頂くと・・・
「行ってから考えましょう」と意外なことにサラリとお返事を下さった孫崎先生。
この一言で私は開催に向け覚悟を決めたといっても過言ではありませんでした。
でも、多分当日かなりのキャンセルが出るだろうことも覚悟の上。
今回の政経フォーラムには、遠くは東京、福岡、そして近畿各地から多くの申し込みを頂いていました。
途中何事もなく皆さんが無事会場に到着されることを祈りながら当日の朝を迎えたのでした。
開催のその日、会場には多くの皆さんが駆けつけて下さいました。
中でも嬉しかったのが若い世代の方、女性の方がこれまでの政経フォーラムより多く参加して下さってることでした。
それだけ孫崎先生の講演を楽しみにされている方が多かったということでしょう。
今回は通常の政経フォーラムより半時間も長い2時間半という長丁場で、しかも休憩無し。
でも、孫崎先生のお話が笑いあり、真剣な場面ありで聴衆を飽きさせない工夫がそこらじゅうに
イッパイ。
また、本当に温かいお人柄がにじみ出るそんな講演会でした。
全部を一度にご紹介するには、かなりの量になるので、何回かにわけてご紹介していくことにします。
講師である孫崎享先生、中村てつじ議員のお話をできる限り正確にご紹介させていただくつもりですが、
文責は当会にあることをご承知おき下さい。
まずは -その1-
第一部 「最大のタブーに迫る! 戦後史の正体」 ご講演 孫崎享先生
私達は、情報がどこまで正しいのかということを本当に疑い始めたと思います。
全ての出発は私にとってはやはりあの原発でした。
大阪の方は原発があった時、東京などから逃げてくる人が多い地域、あのドイツ大使館も大阪へ移りました。
それにつられて多くの大使館が東京を離れました。
東京の方は関西の方より原発というものを真剣に捉えていました。
見てみるとあの時、本当に東京は危ないという状況だったんです。
多くの日本人、約7割、8割の人が原発をもう止めよう、という感じになりました。
だけど、原発は大丈夫だと、ず〜っと言い続けてきた人達がまだ続けているわけです。
野田首相も機会があったらやろうと思ってる。
経済産業省もやろうと思ってる。
財界もやろうと思ってる。
そして東大の教授や名誉教授がやっぱりやろうとしてる。
多分、多くの人はなんだかんだ言っても首相が言えば、まぁ大丈夫だろうと思ってしまう。
それから経済産業省といえば、優秀な人間が国家公務員試験に受かってきたんだから
国の為に仕事をしてるんだから、おかしいことを言うはずがないだろう・・・
大手のジャーナリズム、朝日、日経、読売・・これも正しいことを伝えるために、この仕事を選んだんだから
基本的に彼らは正しいことを伝えるだろう・・・
大学の先生、一生懸命正しいことを勉強する為に教授になってるんだから・・・。
でも、みんな嘘をついてる。
原発が起こった後もそのまま嘘をついてる。
で、私達も原発の問題もおかしいな、ということを感じ始めたわけです。
あのトラストバロメーターという海外の機関が、日本で原発の前と後とで、どれだけ発信をする人達を支持できるか、
ということを調べたものがあるんです。
国家公務員・・・大体50%以上原発の前は信用されてました。今は9%です。
もうタイトルで経済産業省の人が喋ったというだけで、それは嘘だと思うようになってる。
それくらいになってしまった。
問題は、それを事故があっても全く変えようということが起こっていない。
特に非常に注目されたのは福井県の大飯原発、私は止まってくれるかなぁと思ってたんですけども、関西電力が電力が足りない
足りないと言ってそして動かした。
で、結局は足りなくはなかった。
また同じようなことが実は共同通信が報じてましたが、原発事故が起こった後、すぐに計画停電というものがありました。
あの時も全然必要なかったんですね。
そして、大飯原発は動いてますが、実際は日本国内原発無しで動いてるわけですよ。
だけど、長期的なエネルギー政策では原発がまだ必要だということを言い始めてるわけです。
そして、次に他でもいろいろと問題がある・・・
たとえば、TPP・・・
いろんな方がいろんなことを言ってるんだけども、
前原さんは、「1.5%の農業を守るために98.5%が犠牲になってる」
菅前首相は、「今年は第三の開国にする」
米倉経団連会長は、「TPPに参加しないと日本は世界の孤児になる」
岡村日本商工会議所会頭は、「早期に参加してルール作りに加われ」
桜井同友会代表幹事は、「農林、水産業も世界に打って出られる産業にしなければならない」
古賀連合会長は、「円高への抵抗力を高める為に参加が必要」
もう労働界も経済界も政治家もそして新聞をみると、
2011年の元旦の社説で読売新聞は「世界の荒波にひるまぬ日本を大胆な開国で農業改革を急ごう」
朝日新聞は、「今年こそ改革を」
TPP参加だと、もう新聞も全ての新聞が言う。
経済界の人達も言う。
これ極めて正しいんだと思いますよね。
よっぽど自分で知っていることでもなければこれだけの人達が言ったら正しいと思うんだけども
これ、嘘なんですよね。
嘘の先頭の米倉さん「TPPに参加しないと日本は世界の孤児になる」
全く嘘なんですよ。
今、2010年の日本の輸出というのを考えてみると、世界の輸出で日本が米国に対して行ってるのは、15.5%。
それでは中国、韓国、台湾、香港合わせてこれで一体どのくらいの%か・・・約40%です。
だからTPPに参加しないと世界の孤児になるってのは、真っ赤な嘘なんですね。
それを経済界の人が何のやましいこともなく喋ってる。経団連の会長だったら、経済の数字はみんな正しいと
思ってしまう。 だけど違う・・・。
前原さんは、「98.5%が犠牲になって、1.5%の為になってる」
そんなことは、全くない。 これは、98.5%の人が苦しむシステムなんですね。
私達は病気になってもお医者さんに診てもらえない、なんて思ってる人は誰もいない。
国民健康保険があるから・・・。
でも、私は時々思うんですが、私は娘が米国にいて時々電話がかかってくるんですが、コレ大変だ、と思う時には
何があるかというと、病院にかからないといけないという話をしてくる時なんです。
「虫歯だ!」と言われると、ドキッとするんです。というのは、虫歯1本5000ドルなんですよ。
だから、虫歯ですら病院に簡単に行けない。他の病気だったら1年間にかなりの人が十日以上病院に入れない。
だけど、システムは別にしてTPPに入ったら多分国民健康保険は潰れていきます。
続きは次回に・・・
『最大のタブーに迫る! 戦後史の正体』
9月30日はあの台風17号が近畿直撃か!という最悪の天候の中、果たして開催できるのか・・・と、
かなり気を揉みながらまずは東京からその日に大阪入りして頂く予定になっている孫崎先生に前日にお電話で
ご相談させて頂くことにしました。
台風の進行状況から予測すると、どうも大阪へ来る時よりも帰りが台風を追いかけるような形になり
新幹線がストップする可能性もあります、と恐る恐るお伝えさせて頂くと・・・
「行ってから考えましょう」と意外なことにサラリとお返事を下さった孫崎先生。
この一言で私は開催に向け覚悟を決めたといっても過言ではありませんでした。
でも、多分当日かなりのキャンセルが出るだろうことも覚悟の上。
今回の政経フォーラムには、遠くは東京、福岡、そして近畿各地から多くの申し込みを頂いていました。
途中何事もなく皆さんが無事会場に到着されることを祈りながら当日の朝を迎えたのでした。
開催のその日、会場には多くの皆さんが駆けつけて下さいました。
中でも嬉しかったのが若い世代の方、女性の方がこれまでの政経フォーラムより多く参加して下さってることでした。
それだけ孫崎先生の講演を楽しみにされている方が多かったということでしょう。
今回は通常の政経フォーラムより半時間も長い2時間半という長丁場で、しかも休憩無し。
でも、孫崎先生のお話が笑いあり、真剣な場面ありで聴衆を飽きさせない工夫がそこらじゅうに
イッパイ。
また、本当に温かいお人柄がにじみ出るそんな講演会でした。
全部を一度にご紹介するには、かなりの量になるので、何回かにわけてご紹介していくことにします。
講師である孫崎享先生、中村てつじ議員のお話をできる限り正確にご紹介させていただくつもりですが、
文責は当会にあることをご承知おき下さい。
まずは -その1-
第一部 「最大のタブーに迫る! 戦後史の正体」 ご講演 孫崎享先生
私達は、情報がどこまで正しいのかということを本当に疑い始めたと思います。
全ての出発は私にとってはやはりあの原発でした。
大阪の方は原発があった時、東京などから逃げてくる人が多い地域、あのドイツ大使館も大阪へ移りました。
それにつられて多くの大使館が東京を離れました。
東京の方は関西の方より原発というものを真剣に捉えていました。
見てみるとあの時、本当に東京は危ないという状況だったんです。
多くの日本人、約7割、8割の人が原発をもう止めよう、という感じになりました。
だけど、原発は大丈夫だと、ず〜っと言い続けてきた人達がまだ続けているわけです。
野田首相も機会があったらやろうと思ってる。
経済産業省もやろうと思ってる。
財界もやろうと思ってる。
そして東大の教授や名誉教授がやっぱりやろうとしてる。
多分、多くの人はなんだかんだ言っても首相が言えば、まぁ大丈夫だろうと思ってしまう。
それから経済産業省といえば、優秀な人間が国家公務員試験に受かってきたんだから
国の為に仕事をしてるんだから、おかしいことを言うはずがないだろう・・・
大手のジャーナリズム、朝日、日経、読売・・これも正しいことを伝えるために、この仕事を選んだんだから
基本的に彼らは正しいことを伝えるだろう・・・
大学の先生、一生懸命正しいことを勉強する為に教授になってるんだから・・・。
でも、みんな嘘をついてる。
原発が起こった後もそのまま嘘をついてる。
で、私達も原発の問題もおかしいな、ということを感じ始めたわけです。
あのトラストバロメーターという海外の機関が、日本で原発の前と後とで、どれだけ発信をする人達を支持できるか、
ということを調べたものがあるんです。
国家公務員・・・大体50%以上原発の前は信用されてました。今は9%です。
もうタイトルで経済産業省の人が喋ったというだけで、それは嘘だと思うようになってる。
それくらいになってしまった。
問題は、それを事故があっても全く変えようということが起こっていない。
特に非常に注目されたのは福井県の大飯原発、私は止まってくれるかなぁと思ってたんですけども、関西電力が電力が足りない
足りないと言ってそして動かした。
で、結局は足りなくはなかった。
また同じようなことが実は共同通信が報じてましたが、原発事故が起こった後、すぐに計画停電というものがありました。
あの時も全然必要なかったんですね。
そして、大飯原発は動いてますが、実際は日本国内原発無しで動いてるわけですよ。
だけど、長期的なエネルギー政策では原発がまだ必要だということを言い始めてるわけです。
そして、次に他でもいろいろと問題がある・・・
たとえば、TPP・・・
いろんな方がいろんなことを言ってるんだけども、
前原さんは、「1.5%の農業を守るために98.5%が犠牲になってる」
菅前首相は、「今年は第三の開国にする」
米倉経団連会長は、「TPPに参加しないと日本は世界の孤児になる」
岡村日本商工会議所会頭は、「早期に参加してルール作りに加われ」
桜井同友会代表幹事は、「農林、水産業も世界に打って出られる産業にしなければならない」
古賀連合会長は、「円高への抵抗力を高める為に参加が必要」
もう労働界も経済界も政治家もそして新聞をみると、
2011年の元旦の社説で読売新聞は「世界の荒波にひるまぬ日本を大胆な開国で農業改革を急ごう」
朝日新聞は、「今年こそ改革を」
TPP参加だと、もう新聞も全ての新聞が言う。
経済界の人達も言う。
これ極めて正しいんだと思いますよね。
よっぽど自分で知っていることでもなければこれだけの人達が言ったら正しいと思うんだけども
これ、嘘なんですよね。
嘘の先頭の米倉さん「TPPに参加しないと日本は世界の孤児になる」
全く嘘なんですよ。
今、2010年の日本の輸出というのを考えてみると、世界の輸出で日本が米国に対して行ってるのは、15.5%。
それでは中国、韓国、台湾、香港合わせてこれで一体どのくらいの%か・・・約40%です。
だからTPPに参加しないと世界の孤児になるってのは、真っ赤な嘘なんですね。
それを経済界の人が何のやましいこともなく喋ってる。経団連の会長だったら、経済の数字はみんな正しいと
思ってしまう。 だけど違う・・・。
前原さんは、「98.5%が犠牲になって、1.5%の為になってる」
そんなことは、全くない。 これは、98.5%の人が苦しむシステムなんですね。
私達は病気になってもお医者さんに診てもらえない、なんて思ってる人は誰もいない。
国民健康保険があるから・・・。
でも、私は時々思うんですが、私は娘が米国にいて時々電話がかかってくるんですが、コレ大変だ、と思う時には
何があるかというと、病院にかからないといけないという話をしてくる時なんです。
「虫歯だ!」と言われると、ドキッとするんです。というのは、虫歯1本5000ドルなんですよ。
だから、虫歯ですら病院に簡単に行けない。他の病気だったら1年間にかなりの人が十日以上病院に入れない。
だけど、システムは別にしてTPPに入ったら多分国民健康保険は潰れていきます。
続きは次回に・・・