政治と生活を考える会 ー責任ある自立と共生の社会をめざしてー

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「第7回 政経フォーラム」ご報告 -その5-

2012-10-18 10:13:21 | ご報告
別の企画の案内とご報告で、途中で途切れてしまった、第7回 政経フォーラム「最大のタブーに迫る!戦後史の正体」のご報告。
お待たせ致しました!  孫崎先生のお話もいよいよクライマックスへと突入です。少々長くなりますが、一気に進めたいと
思います。

  『最大のタブーに迫る!戦後史の正体』ご報告 -その5-

日本の終戦はいつか・・・。8月15日?
9月2日、降伏文章に署名した日だと、この日をもって戦争が終わったとトルーマンもチャーチルも言っている。
そしてスターリンもそう言ってる。その時に何を書いたのか。
「日本はポツダム宣言実施の為、連合国最高司令官に要求された全ての命令を発令し行動を取ることを約束する」
これが第二次世界大戦の後の日本なんです。
しかし、9月2日に米国の方は次の3つの要求をしてきました。 日本を米軍の軍事管理下の下に起き、公用語を英語にする。
そして米軍に対する違反は軍事裁判で処分する。 通貨は米軍の軍票とする。
これ、このままいっていたら、公文書は英語なんです。お金はドル紙幣だったんです。しかし、ドル紙幣が日本の中で通貨
だったことはない。公文書が英語だったこともない。
これは偶然ではなかった。
その時の外務大臣だった重光葵は「折衝のもし成らざれば死するとも我帰らじと誓い出でぬ」。もし、折衝がうまく
いかなければ俺は死んでも帰らない。と言ってこれの撤回を要求した。
だけど、考えてみて下さい。その重光葵は9月2日その日に連合国最高司令官に要求された全ての要求に対し約束する、
という降伏文章に署名させられたんですよ。その人間が、この公用語を英語にする、通貨を軍票にするというのを
撤回させたんです。凄い!ある意味、今日の日本を救ってくれているところがある。
じゃぁ・・・重光はどういう扱いになっているのか。
代わりに銅像が建っているのは吉田茂です。吉田茂はどういう態度で臨んだのか。「俺はまな板に乗っかった鯉のように
ピクリともしないで向こうの言いなりになる」と自分の名前で書いている。
それがNHKスペシャルになると「負けて勝つ 〜 戦後を作った男・吉田茂」という凄いタイトルになる。
何故、この吉田茂の問題が重要か・・・
そのまま、ずっ〜と隷属する政治家が続いている。
この吉田茂を見ていても「俺は一生懸命にいろんな事を考えてる。庶民は何もわからない。この俺だけが分かってる。
だから、隷属と見られるというようなことをやっていても、それは正しいんだ」という姿勢。
そんなことはない、そんなことはないんです!

   

そして安全保障の最後のところに戻りましょう。
何が問題だったのか・・・、吉田茂は黙って聞かなきゃいけなかったのか・・・。
これは占領軍時代の首相だったら仕方ないんじゃないか。
それはそうかもしれない。だけど、彼は独立した後の首相になったわけです。独立した後の首相が米国の言いなりになって
もらっちゃ困るわけです。
そして一番、重要なことは、今も続いている日米地位協定なんです。
みなさん、地位協定なんてほとんど読んだことないでしょう。
何が書いてあるのか。
米軍は日本から講和条約の時にどのようなことで安保条約というものが作られようとしたのか・・・。
それはダレス(ジョン・フォスター・ダレス)が「我々(米国)が望むだけの軍隊を、望む場所に、望む期間だけ駐留させる権利を
確保する。これが米国の目標である。」
じゃぁ、この文章は日米間で書かれているか・・・、「米国が望むだけの軍隊を、望む場所に、望む期間だけ駐留させる権利がある」
そんな文章ないんです。だけど、それと同じことが書かれてる。
「日本は米国に対し、必要な施設及び区域の使用を許すことに合意する」「そしていずれか一方の要請がある時には、前項の取り決め
を再検討しなければならず、施設及び区域を日本に返還すべきことに合意することが出来る」
これを聞くと、何もおかしいところはないと思われるでしょう?
「返還すべきことを合意することができる」

 合意しなかったら、どうなるんだ? 

 合意しなかったら、そのままなんですよ。

「いや、それ孫崎ちょっといい加減じゃないの?」と言われるかもしれない。
でも、いい加減じゃないんです。これは、この行政協定の中に「90日以内に協議が整わなければ整うまで暫定的にその地点に
留まってよい」という趣旨の規定がある。
「これでは、講和が発行しても独立する意味がない、に等しい」
誰が書いたのか?
宮沢喜一です。
我々は宮沢喜一というと、何となく米国のポチみたいな感覚があるんだけども、この宮沢喜一ですら、「この条文では
独立する意味がないじゃないか!」と書いているんです。
そしてそれが、今日まできてる。

オスプレイの問題がそれを象徴している

オスプレイで野田さんが何と言ったのか。
「運用の問題だから我々は、あ〜だこ〜だというようなことを言う筋合いはない。」
そして、日本の航空法、これは一般の人々の安全を考えて決めた。危ないから低空飛行は止めると。それを閣議でもって
航空法は適用外だ、と。
なんですか! これは。
1941年、安保条約が作られ、1952年に行政協定が出来た占領時代そのままなんですよ!
「いや、そんなことを言ってもやっぱり米国に楯突くのは難しい」
世界の中に日本のように占領軍がいるとこって、どこにもないですよ。韓国があるけれども、あそこは北朝鮮の問題があるから
特別ですよね。 その他にはない! イランでさえ米国を追い払ったんです。

あまりにも、日本は誇りを失った国になってしまったんじゃないか・・・

そして、重要なことは・・・

それをやろうとする政治家が出た時に潰すのは我々日本人なんですよ。

検察もいる、マスコミもいる、官僚もいる、

どこかがおかしい・・・それがますます強まってきている、今!

原発は新しい流れを作っているんじゃないか。
首相はやりたい、経産省はやりたい、マスコミもやろうとしてる。経済界もやろうとしてる。
しかし、浜岡原発は止まっているんです。
そして首相官邸前に初めは300人位だったのが、ずっ〜と増えて今も続いている。



我々は発信して何かの行動をすべき時期にきてる。
その前提は、事実を知ること。 正しいことを知ることなんじゃないですか


 
以上 第一部 孫崎享氏のご講演報告終わり

※ 次回からは第二部の内容をご紹介します。

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