とある雑誌（名前は度忘れ）の記事を読みました。
そして、あまりの内容に戦慄が走った・・・。病院の待合室で読んでいたので、名前を呼ばれて、もうその雑誌とはさようなら。
でも気になってしょうがないので、帰宅して、覚えている限りのことを書いてみたいと思います。
ボク（仮にＭ君としましょう）は折り紙つきの、完璧ないい子でした。本人も「今までお目にかかったことがないほど珍しいいい子」と書いています。（現在は既に家庭を持った社会人）
彼の栄養分は「親が誉めてくれること」。そのためにあらゆる努力をして、がっかりさせることがないように小さな頃から頑張ったのです。
例えば、小学生時代。先生が「○○が正しいと思う人？」と質問する。Ｍ君が手を挙げると、みんながまねをしたそうです。
いつも、どんなときでも学校では特別扱い。「この子なら間違いない」と太鼓判を押され、本人も「みんなの模範にならなきゃ」という義務感にとらわれていたそうです。
中学時代。
ある日、学級会で廊下を走っている人がいる、と議題に出され、先生も「誰だ！」と怒鳴った。クラスメートはおずおずと「Ｍ君です」と答え、あたりがシ～～ン。
「廊下は、走ってはいけないな・・・」先生は急に小さな声になってつぶやき、ボクは、というと、実はクラスのみんなに薄っすらと恨みを抱かれていると気づかず、もう先生の期待を裏切らないようにしよう！と自分をいさめたそうです。
更に言うと、Ｍ君は体育が苦手でした。だから休み時間、校庭で遊ぶなんて、拷問と同じです。偏食も多いけれど、それを先生に悟られてはいけない。だから口にほおばって、休み時間にいっきに吐いたそうです。
それじゃあ学校に楽しみなんて全然ないじゃないか、と思ってしまう。
実際そのとおりなのですが、これまた「学校は行かなければいけない」と思っていたから休まず通ったそうです。
こんなことをしていたら、そのうち自殺でも企てるんじゃあないか？と思ったら、それは一度もなく、かわりに時折「離人症体験（一種のストレス性の現実逃避）」に襲われたそうです。その瞬間だけ自分の名前さえ忘れ、記憶も消し飛んだ、と書いてありました。
家庭もこれまた、学校、地域社会では模範家族だったそうで、実際は違うのに、作文には必ず「すばらしい父とすばらしい母は・・・」と書き、ＰＴＡでも絶賛されたそうです。
（母親はＰＴＡ役員で、息子のＭ君をいつも褒めちぎっていた）
そして通信簿には「完璧です」と書かれ、成績は常に学年でトップ。
確かにこういう子は、町に一人くらいいるかもしれない。手がかからず、言うことをよく聞いて、頭もいい。大人が大好きなタイプで、同級生に嫌われつつちやほやされるタイプの典型・・・。（これはあくまでも私個人の意見です、念のため）
とにかく、いえるのは、Ｍ君は何ごとも「文字通り」解釈し、真面目に実行するタイプだった、ということです。
何ごとも“適当”にすることができず、こうしなければと思ったことが、ちょっと努力すればきちんと出来た。
そうして、Ｍ君は大学に入学しました。名門のＴ京大学です。
が、学部を選択した時点ではじめてＭ君は悩んでしまう。親の望む学部とＭ君が行きたい学部が違っていたのです。でもそんなことは、いつも親のいいなりだったＭ君にはとても言えません。そうして、悩んだ末に初めて反抗したのが、学部の単位をわざと落とすことでした。
が、親はその反抗が理解できず、ただ励まし、見守るだけ。Ｍ君の気持ちは結局、空回りしただけだったのです。
まさに典型的アダルトチルドレン──。親の愛を受けるために「誉められる」自分がやめられなかったとしか思えません。
揚げ句の果てに、Ｍ君は “引きこもり” というかたちで、自分を傷つけ、親に憤怒を見せ付ける行動にでます。そして、その間ずっと彼がこうなった原因をつくった親、教師が憎くて憎くて仕方がなくなった、というわけです。
これはいったいなんでしょう。アダルトチルドレン（ＡＣ。別名トラウマ・サバイバー）とは何なのか？
急に自分の漠然とした疑問を追及したくなりました。ですが、あまりに文章が長く、説明する言葉もたくさんありすぎるので、これをきっかけに、「不連続シリーズ」として掘り下げていきたいと思います。
＜今後の探求予定テーマ＞
モラルハラスメント
共依存関係
境界型人格障害
救世主シンドローム
ラブアディクションシンドローム他
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