タイムマシンを作って過去に戻りたい
告知の翌朝。亜也(沢尻エリカ)は、何もなかったかのようにお茶の間に現れた。
明るく振舞うと余計にこちらとしては耐えられなくなるなぁ。
学校へ行く途中、亜也は思った。
昨日とおんなじ景色を見て、
昨日とおんなじ道を歩いているのに、
私の世界はまるで変わってしまった。
きっとあんなふうには笑えない。
昨日までの私は、
もうどこにもいない。
一学期の期末試験も終わり、まもなく夏休み。進学校に通う亜也たちにとっては、2年生からは夏の補修も始まるし、1年生の夏休みが一番自由が利き、楽しい。しかし、友達に夏休みの予定を聞かれた亜也にとっては、まったく楽しい気持ちにはなれない。
こんなふうに毎日少しずつ、何かができなくなっていくの?
目を閉じて、次の日が来るのがこわい。
朝が来て、悪くなっていると思うのがこわい。
時間の経つのがこわい。
亜也はバスケ部の先輩・河本(松山ケンイチ)から終業式の日の花火大会に行うと誘われる。それから、8月7日も空けておいてほしいと言われる。その日に動物公園に行こうと考えている。というのも彼の誕生日だからだと。
亜也は、単純に嬉しかったが、誕生日にコクられると聞いて、顔が曇る。
その夜、亜也は母・潮香(薬師丸ひろ子)に、先輩からデートに誘われたが、どうやって断ろうかと相談する。
潮香は、それはおかしいと言う。亜也は、神様は不公平だと言ったが、不公平なことをしようとしているのは亜也のほうではないかと言う。病気のせいにし、できることを自分から投げ出すのは、神様は不公平だと言った者のやることなのかと。
花火大会当日。浴衣を着せてもらい、髪をアップにして出かけるが…。
顔から倒れるというアクシデントから、亜也は主治医の水野(藤木直人)のいる病院に入院することに…。水野は、前から入院して、薬の効き具合を調べたりリハビリをするべきだと考えていたので、夏休みを利用して検査入院させることにした。
バスケの練習のときにもうまく体が動かなくなったし、花火大会でも、突然動けなくなってしまうなど、亜也の病気の進行は思ったより早いみたい。
リハビリをしているところへ、河本先輩がお見舞いにやってくる。亜也は8月7日の約束を守ることができないと謝る。それを聞いた水野は外出を許可すると言う。亜也は喜んだが、河本は微妙な表情だった。
リハビリに汗をかいていたある日、麻生遥斗(錦戸亮)がやって来た。
彼は亜也に何の病気かと尋ねる。彼女は真剣な顔で答える。「不治の病。もう長くないみたい。」一転して明るい表情の戻る亜也。「うそ、ほんとは水虫、もちろん、うそ。」
遥斗は、亜也の主治医の名前を耳にし、同じ病院に勤務する父親の書棚から病院の職員名簿を調べる。水野は神経内科医。脊髄小脳変性症の専門。そこから、医学辞典を引っ張り出し、病名を調べた。
遥斗は学校で偶然、河本が亜也とのデートをキャンセルしようとするのを聞いてしまった。亜也が病院を後にしたとき、遥斗は病院にやって来た。亜也に河本からの電話がかかってきたことを知る。
動物公園でプレゼントの靴を持って待つ亜也。雨が降り出す。結局、河本は来なかった。びしょ濡れの亜也に遥斗がそっと傘を差し出す。
彼は先輩が来ないことを告げる。亜也は来ないかもしれないと思っていたと言う。彼女は病気のことを彼に告げる。
人間だけが欲張って生きようとする、って。
やっぱり、欲張りかなぁ?
無理に生きようとするのは、間違ってるかぁなぁ?
タイムマシンを作って過去に戻りたい
こんな病気でなかったら
恋だって出来るでしょうに
誰かにすがりついきたくてたまらないのです
切ない!切ない!切ないなぁ。
告知の翌朝。亜也(沢尻エリカ)は、何もなかったかのようにお茶の間に現れた。
明るく振舞うと余計にこちらとしては耐えられなくなるなぁ。
学校へ行く途中、亜也は思った。
昨日とおんなじ景色を見て、
昨日とおんなじ道を歩いているのに、
私の世界はまるで変わってしまった。
きっとあんなふうには笑えない。
昨日までの私は、
もうどこにもいない。
一学期の期末試験も終わり、まもなく夏休み。進学校に通う亜也たちにとっては、2年生からは夏の補修も始まるし、1年生の夏休みが一番自由が利き、楽しい。しかし、友達に夏休みの予定を聞かれた亜也にとっては、まったく楽しい気持ちにはなれない。
こんなふうに毎日少しずつ、何かができなくなっていくの?
目を閉じて、次の日が来るのがこわい。
朝が来て、悪くなっていると思うのがこわい。
時間の経つのがこわい。
亜也はバスケ部の先輩・河本(松山ケンイチ)から終業式の日の花火大会に行うと誘われる。それから、8月7日も空けておいてほしいと言われる。その日に動物公園に行こうと考えている。というのも彼の誕生日だからだと。
亜也は、単純に嬉しかったが、誕生日にコクられると聞いて、顔が曇る。
その夜、亜也は母・潮香(薬師丸ひろ子)に、先輩からデートに誘われたが、どうやって断ろうかと相談する。
潮香は、それはおかしいと言う。亜也は、神様は不公平だと言ったが、不公平なことをしようとしているのは亜也のほうではないかと言う。病気のせいにし、できることを自分から投げ出すのは、神様は不公平だと言った者のやることなのかと。
花火大会当日。浴衣を着せてもらい、髪をアップにして出かけるが…。
顔から倒れるというアクシデントから、亜也は主治医の水野(藤木直人)のいる病院に入院することに…。水野は、前から入院して、薬の効き具合を調べたりリハビリをするべきだと考えていたので、夏休みを利用して検査入院させることにした。
バスケの練習のときにもうまく体が動かなくなったし、花火大会でも、突然動けなくなってしまうなど、亜也の病気の進行は思ったより早いみたい。
リハビリをしているところへ、河本先輩がお見舞いにやってくる。亜也は8月7日の約束を守ることができないと謝る。それを聞いた水野は外出を許可すると言う。亜也は喜んだが、河本は微妙な表情だった。
リハビリに汗をかいていたある日、麻生遥斗(錦戸亮)がやって来た。
彼は亜也に何の病気かと尋ねる。彼女は真剣な顔で答える。「不治の病。もう長くないみたい。」一転して明るい表情の戻る亜也。「うそ、ほんとは水虫、もちろん、うそ。」
遥斗は、亜也の主治医の名前を耳にし、同じ病院に勤務する父親の書棚から病院の職員名簿を調べる。水野は神経内科医。脊髄小脳変性症の専門。そこから、医学辞典を引っ張り出し、病名を調べた。
遥斗は学校で偶然、河本が亜也とのデートをキャンセルしようとするのを聞いてしまった。亜也が病院を後にしたとき、遥斗は病院にやって来た。亜也に河本からの電話がかかってきたことを知る。
動物公園でプレゼントの靴を持って待つ亜也。雨が降り出す。結局、河本は来なかった。びしょ濡れの亜也に遥斗がそっと傘を差し出す。
彼は先輩が来ないことを告げる。亜也は来ないかもしれないと思っていたと言う。彼女は病気のことを彼に告げる。
人間だけが欲張って生きようとする、って。
やっぱり、欲張りかなぁ?
無理に生きようとするのは、間違ってるかぁなぁ?
タイムマシンを作って過去に戻りたい
こんな病気でなかったら
恋だって出来るでしょうに
誰かにすがりついきたくてたまらないのです
切ない!切ない!切ないなぁ。