Lunatics in the air

with maniac love of SHINJI TAKEDA
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14日マチネ感想

2006-05-16 | 舞台「エリザベート」
14日(日)12時開演の回、見てきました。
4回目の真治トート観劇。

見る私のほうが風邪で相当ぼんやりしてたんで
受信機として感度良くなかったのは確かなんですが、
なんとなく、11日に見た時より印象が薄かったです。
11日に見た時はトート閣下の魔物度合いの高さと
桁違いのインパクトに圧倒された感じだったんですが
なんだか今回はそうでもなかったな。


今回は私が今までで初めて右側での観劇だったので
「愛と死の輪舞」でエリザベートと1番最初に会って
戸惑っている場面がよく見えたもんで、
「あ、なんか可愛いかも・・・」と思っちゃったのが
結局最後まで付きまとっちゃったってのもあるかも。
最後抱き合う時も幸せそうに見えた。トートが。
で、キスしたあとにエリザベートがガクンとなると
心なしか悲しそうに見えて・・・。


11日の感想のオマケんとこで
「愛と死の輪舞」なくてもいいとか暴論吐きましたが
やっぱあったほうがいいかも、可愛いし。
「可愛い」なんて思わせないほうがいいのであれば
本当に無くてもいいんじゃないかとは思う(笑)


冷静に考えると、いろんなとこで高笑いが入ってたり、
「最後のダンス」でもついにエロ炸裂になってみたり、
(前々から行き過ぎを心配してたんですが
 どうもヤバイ動きを披露してしまったようで・・・)
そんなに印象薄いトート閣下でもなかったはずなのに
なんでかあんまりガッと来なかったんですよねえ。

それから、初日も含めて今まで見た中で1番
真治トートの歌の音程が安定してなかったです。
こんなに身体全体をわなわな震わせて歌ってたかなあ、
っていうくらいに、全体的に力が入っていたし。

つまり、ぶっちゃけ14日はあまり出来良くなかったです。
この日だけを見た人は辛口コメントになるだろうなあ。
そう思うとなんか悔しいもんがあります。

なんだろう。完全に憶測で言うしかないんですけど。

あんまり調子良くなくて、高笑いやエロを持ち出して
頑張ってはみたけれど、ごまかしきれなかった?
逆の考え方をすると、いろいろ小技を使ってみて、
力いっぱい頑張りすぎちゃったせいで音が疎かに?

いろいろ雑音が耳に入ったりでパンク気味なのかな。
14日のこの公演で真治トートはもう中日を越えたので
演じ慣れて来たからこそ迷うところもあるのかな。
流れがつかめたから、いろいろ試してみよう、とか
そういう前向きな気持ちの表われなのかな。
最初は勢いでなんとかなるけど、
ある程度公演回数をこなしてからのほうが
本人的にはいろいろと難しいのかもしれない。

こればっかりは真治君本人でないとわかんないですね。
試してるんだとしたら、その前に基本を極めてほしい。

最初のカーテンコールの時の真治君の目が死んでたというか
明らかにお疲れモードの三重まぶたっぽい感じだったので
やっぱ本調子ではなかったっていうほうに私は1票。
なんか本当に疲れてたと思う。笑顔もぼやけてたし。

なんだかよくわかんないけど1点を見つめるような感じで
じーっと見てたらなんか目が合ったような気さえしました。
多分違うものを見てたんだと思うんだけど
なんでこっち見てるんだろ、ってくらいじとーっと。
カーテンコールなんだけどなあ・・・。

この日の3回目くらいのカーテンコールでは
両手を上に上げて海草みたいに手をユラユラ振ってました。
なんか面白かった(笑)
でも、2日目の時に見えたような弾けるような元気な仕草が
その後あんまり見られないのが残念です。

エリザベートの幕(カーテン)は半透明な薄いものなので、
閉まったあとでも中に灯りが付いている間は丸見え。
でも真治君はそのことがよくわかってないのか、
閉まった途端に周りの人に話しかけたりしてるようです。
あのー、どなたか、それ丸見えだよって教えてあげて(笑)


そんな辛口モードから始まっちゃったレポですが
この日のトート閣下の素敵なところもいっぱい覚えてます。

この日は動きに惚れ直してきました。

「愛と死の輪舞」での動きは、ちょっと、
元々面白いというか大げさでなんか可愛いんだけど、
歌い終わった後に、ふうっと息を吹いて、
エリザベートが息を吹き返すところ、いいですねえ。
あの、横を向いて柔らかくふうっとするところ!
本当に命を返してるように見える。
このシーンのトート閣下は少し「妖精」っぽいかも。
美しい動きです。
その後に少しの間、後ろを向いて佇んでいて、
エリザベートが話しかけると少し振り向くのもいい!
銀髪の後ろ姿がすごく綺麗でねえ~。
消えていくまでじーっと見てるのが大好きです。
あの後ろ姿、すごくいいです。

「最後のダンス」の歌い出す前の動きも最高!
高い階段の上に姿を現して、トートダンサーズを
操るように、いろいろな動きをするんですが、
その時の全身を使って糸をひっぱるような動きとか、
上で手をヒラヒラさせる動きとか、妖しくて素敵です。
その後、階段の最上段に腰掛けて歌い出す。
そこまでの流れ、すごく好きです。

降りてきて、完璧にワンマンショーになってからは
ちょっとやり過ぎ感が漂いまくってるので
毎回「シシィ、引きまくってるなあ(笑)」と・・・。
11日に見た時はそれでもエロはそんなでもなかったんで
ちょうどいい感じに見えたんですけどね。
14日はさすがにちょっとそれどうよ?って気がしました。

あの、その時点ではまだ彼女は初夜を迎えてないんで、
エロモードはほどほどにしておいたほうが・・・(汗)
クルッと回ったり、キレのよい動きはかっこいいんで
せめて腰の動きは抑えめで願います、真治トート閣下。
って、本当にアンケートに書いてくれば良かったな。
次に行った時には書いてこよう、うん。
もう少し上品にかっこよくアピールしてほしい。
別にエロに走らんでも十分かっこいいよ、って。

でもねえ、ここ、あの衣装にしちゃった時点で
スタッフの皆さんもゴーサイン出しちゃってるのか?!
っていう気はしますねぇ。
全体の中でもあのコートにあのパンツなのはここだけ。
黒パンツだともうちょい抑えめになるんだけど・・・。

もしそうでないなら誰か止めてやってください。
暴走し始めると止まらない可能性あるので。

(ひどい言い草ですが、私は真治ファンです。)

カフェのシーンでは、入ってきてからのスタスタ歩きと
最後の帽子クイッだけではなくて、
最後の決めシーンの前の新聞持って動いてるところも
「おーいいじゃん!」って思いました。
「君らの話を聞かせてもらおう」の声もいいしねえ♪
カフェのシーンは全部好きです。
やっぱこの衣装が似合いすぎだからですかねえ(笑)

ルドルフとの「闇が広がる」のシーンは、
その直前の「憎しみ(HASS!)」の終わり頃から
舞台左手に用意されてる高いバルコニーに
トート閣下がスタンバイしているのが見えます。
ついつい、毎回そっち見ちゃうんですが、
この「憎しみ」から「闇が広がる」への流れがすごく好き。

「闇が広がる」の歌い出しのトートの声も好き。
深めの力強い声で、否応無くルドルフの心の闇に忍び寄る。
弱さに漬け込んでいく感じがたまらなくいいです。
何度聞いてもいい・・・!
浦井ルドルフとだと最高ですね。
やーもう、この2人のデュエットの「闇が広がる」素敵すぎ!
(しかし14日の真治トートはこの曲の音はずしたんですが 涙)

この曲の動きがまた最高です。
ルドルフと、前になったり後ろになったりしながら
ものすごいバリエーションで見せてくれる踊りもいんですが、
その後に革命家とトートダンサーズが出て来て
全体でダンスになった時のトートの踊りがまたかっこいい!!
多分、ここでの踊りがこの舞台の中でも最も激しくて
最も踊りらしい踊りだと思います。
そんな長くはないですが、美しい!!

で、銃声が鳴り響いた後、トートがトートダンサーズ達と
さっと舞台上にVの字を描くように並んで、
一番奥にトートが佇んでいるのがまたすごくいい・・・!
つかまって尋問されているルドルフと革命家達をよそに、
知らん顔で涼しい顔して立ってるんですよ!!

そのまま舞台奥の位置でしばらく立ちずさんで
ルドルフと皇帝のやり取りを冷たい目で見てるのもいい。
もう、この辺の流れがものすごい好きです。


表情でよく覚えているのは、
本当のラストの、灯りが消える間際の表情。

かっと前を見据えた表情が、人ではない風情を醸し出してて
完全に気持ちが入っていて見ごたえありました。
この瞬間、世界は彼のもの。
そういう気がする表情でした。

ここはいつもそういう表情なんですけどね。
なんとなくこの日はすごく印象に残ったんですよ。

やっぱり、真治君の演技は表情の演技が素晴らしいんで
大きな劇場で遠くからしか見えないともったいない。
うーん、やっぱ次は私もオペラグラスかな?
次もC列なんですけど、左側の端っこのほうなんですよ。
ちょっと見えにくいなあ・・・。

ちなみに、今回はC列の右側とはいえセンターブロック。
だったので、私はオペラグラス借りなかったんですが
隣の席の方が思いっきり使ってました。
シースルーの衣装の場面でオペラグラス取り出した時には
ちょっと吹き出しそうになりました。
ちょっと?!あなた、どこ見てるんですか?!!(笑)
身体じゃなくて、別んとこも見てやってくださいね~。


さて。
この日は初めての鈴木ヨーゼフでした。
石川ヨーゼフを見慣れてると、演技の違いが目立ちますね。
まず、最初に出会った日に初めて一緒に歌うデュエット。
石川ヨーゼフは、シシィが「何者にもさまたげられず」と
歌う頃には笑顔が消えて悲しそうな顔になるんですが、
鈴木ヨーゼフは表情を変えません。
そしてそのまま「皇帝に自由などないのだ」と歌い出す。
この皇帝は、自らの皇帝としての義務を悲しいものだとは
まったく思っていないんですよ。
むしろ、それを当然のこととして受け止めている。
その後の演技の違いもそれを裏付けるような演技で、
要するに彼はあくまでも「皇帝」。頭が固そうで厳格。
この人はエリザベートとは絶対わかりあえないなあ、
っていう気がものすごくしました。

エリザベートを思ってボロボロになってるような感じの
石川ヨーゼフとは全然役の解釈が違いますね。
悪夢のシーンでのトートの敵役としては、
ひどくやつれてボロボロになってる石川ヨーゼフのほうが
いじめがいがあって可哀想で良いかも(笑)

歌は鈴木さんも石川さんもとても上手です。
好みだけで言えば私は石川さんの歌い方のほうが好き。


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