発熱 ＜序＞

もどかしく
震える磁場

生れ落ち
こぼれていく音色

すれ違う
一瞬の眼差し


伸ばした両腕で
空間いっぱいに拡がった
”あなた”を抱きしめて
揺らいだ時間の中で
永遠を感じた


求めるもの
手の中にあるもの

握りつぶしたもの
奪い取ったもの

見失ったもの
探し当てたもの


憎しみながら
いとおしみながら
「愛」と名付けて持て余す熱

思いが続く限り
この熱は下がらない・・