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アクションを起こす際に考えたいこと~仮説思考(問題解決③)

2010-08-15 13:28:45 | 問題解決
アクションを起こす際に考えたいこと

 仮説思考とは、限られた時間、限られた情報しかなくとも、必ずその時点での結論を持ち、実行に移すということ(p31)です。
 そのための、ポイントとして
 ・アクションに結び付く結論を常に持つ・・・結論の仮説
 ・結論に導く背後の理由やメカニズムを考える・・・理由の仮説
 ・「ベスト」を考えるよりも「ベター」を実行する・・・スピードを重視
 を引用書では挙げています。

「アクションに結び付く結論を常に持つ」
 GIDでは、結論とは、「目標」とか「○年後の自分」とかをさしていいと思います。それがなければ、移行できっこないです。途中で変わってもいいから、まず目標を持ちましょう。
 ただ、その時に「アクションに結び付く」ことが大事です。
 例えば
 「(本来あるべき)女性に戻りたい」
という目標であれば、いったい自分は何をしなければいけないのか少し見えづらくなってしまいます。
 そうであるなら、
「女性として埋没して生活したい」
とか
「女性の体に近づけたい」
とか
 具体的に方法が見えてくる目標をもつことが必要になってきます。

「結論に導く背後の理由やメカニズムを考える」
は、「どうしてそのように願うのか」という内省として捉えてもいいのですが、このブログでは、「何をするか」を重視しています。「どうすればその目標に到達するのか」を考えていきます。
 
 目標 → 具体的行動 → 目標の修正 → 具体的行動 → 目標の修正 →

この繰り返しが実際の移行途中の状況になります。

 例えば、私は、最初移行を決意した時は、パスするとは思いもしなかったので、埋没生活は目標ではありませんでした。「カムした上での仕事の継続」を目標にして移行を開始したので、移行初期は結構薄い人間関係の友人にもカムしましたし、髪をピンで留めて「男性」として職場に出たりしていました。けれども、途中から、パスが可能だと判断し、「埋没生活」を目標に変更しました。その後、仕事の時は大胆な外見はしなくなりました。

「「ベスト」を考えるよりも「ベター」を実行する」
 これは、GIDにとって曲者のポイントです。
 本来は「今最善だと考えられることをやっていく」ことなのですが、この文章だけを見ると「やれることからやっていく」と読み誤るかもしれません。そうなると過ちを引き起こしかねません。「やれることをやる」ので一番取り組みやすいのがホルモンだからです。誰の許可もいらずメール1つで、あるいはそのような病院に行くだけで始めることができます。ところが、とっつきが簡単な反面、後戻りができない怖さがあります。一定数の大人の当事者は、ホルモンから始める人がいるようです。その結果うまくいっている人もいますが、そうでない人も多数いるように見られます。

それよりは、私は純女の友だちとの女装外出や、後戻りできませんがひげの脱毛からやっていくべきだと考えます。そういう事項は、実際の女性としての感覚を感じることができるからです。いくらホルモンをして胸が大きくなったとしても、声変わりがなかったとしても、外に出たり、友だちや学校生活、社会生活ができなければ何のために生きているのか分かりません。
 脱毛をして「自分はパートタイムがいい」という結論になっても、ひげのない男性でなんら生活に支障は生じませんが、ホルモンをして「やっぱり自分の子どもが欲しい」という結論になっても一生子どもは産ませられません。

 自分の具体的な目標をたて、今最善だと考える行動を起こすこと
 この繰り返しが移行です。

※引用文献は前回と同じ。