昨日は勉強を始めた大学の、私にとっては実質の初講義でした。先週は一人でガイダンス。本来は週に一回、別の曜日ですが、昨日は学生さんへの導入としてつづれ織りの歴史の座学があり、出席させてもらいました。
先生、助手の先生、学生さん(2年生?)3人、それに私。私一人で平均年齢をだいぶ上げていますね。
工房横のセミナー室で13時から17時まで、途中10分の休憩をはさんでしっかり学びました。
たくさんの書籍、図録を見て、紀元前の遺跡から見つかったつづれ織りの断片に始まり、西洋、東洋でどのように発展してきたかの概説。
特にフランスで王侯貴族の城や館の装飾として、中世に全盛期を迎えたとのこと。図録、貴婦人と一角獣のシリーズは、本当に見応えがあった。背景の百花模様は庭の花の代わり、ウィリアムモリスがその流れを汲むという。
フランスでは今も国立をはじめとしたタペストリーの工房が各地にあり、すぐれた作品を産みだしているとのことでした。
今でも、日本人の織りの留学先はフランスだそうです。
日本では主に和服の帯として作られますが、大きなものとしては祇園祭の山車の装飾、そして劇場の緞帳だそうです。意外な所では電車バスの模様の入ったシートの布。京都の有名メーカーが作るそうで、知らんかった。
街に美術あり。
入札の資料として?50㎝四方の緞帳の見本がいろいろあり。とてもごつい糸で、全体の重さやいかばかりか。初め、ギャッベの座布団かと思った迂闊な私。
で、最後に「本学名誉教授の遺作の展示が今日まで、5時まで」という話になり、駆け足で学内の美術館へ移動。
初代の教授の御遺族から委託を受けた見事なタペストリーが10点ほど。どれもでかい。2m×3mくらい。
今まで見たどのタペストリーよりもデザイン明快、そして和風を感じる。京都の芸術系大学の出身で、当地の大学が開学したとき招聘されたらしい。
本日の先生の話だと、広島、京都、東京で講義を持っていたとか。東京は東京藝術大学で、織の講座ができたときだそうです。
見応えがあってほんとに感動した。近畿地方の美術館で数年前に展覧会があり、その時の図録がまだ買えるので購入するつもりです。全然安い値段です。
その他に先生に見せていただいた本で、今も買えそうなのをネットで探しましたが、新技法シリーズの一冊はもう50年以上前の本ですが、とても高かったです。でもいずれ買うかも。23,000円のサイトもあった。
そのシリーズの別の本を買った時も、一冊一万円くらい、新宿区図書館の廃棄図書の印が押してありましたが、織の技法は有史以前からのもの、今でも十分使えます。
もう一つの本はメルカリで630円。メルカリは送料込みなので嬉しい。アマゾンは他のシリーズ本2冊と抱き合わせで4,000円+送料。
これからも本は気長に探すことにします。
次は金曜日までにデザイン考える。あと二日しかありません。
しかし、婆ちゃん、宿題がないとぼんやりしているだけだから、頑張りましょう。