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被害額1000万円も「占い詐欺」にはまる人の共通点

2021-09-24 13:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

占いをさまざまな角度から検証する本連載。今回は「占い」だと思って利用していたら、実は詐欺だったという例を紹介する。中には被害額が1000万円近くになってしまうケースもあるという。いったいどういう手口でだまされてしまうのか。「占い詐欺」の相談が多いという、トライアンフ法律事務所の鎌田豊彦弁護士によると、詐欺にあいやすい人には共通点があるようだ。
無料鑑定からいつの間にか課金
占いにダークなイメージがつきまとう理由の1つに、「実際に占い詐欺にあう人がいる」という背景がある。では「占い詐欺」とは何かというと、鎌田弁護士曰く、「占いを装い、次々と課金させるもの」だという。
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「明らかに詐欺というものは、鑑定がいつ終わるのかをうやむやにし、鑑定料を払い続けさせるようなケース。私の事務所に相談にいらっしゃる方の相談はほぼ『メール鑑定』の被害で、電話鑑定での被害相談はほとんどありません。電話の場合は時間単位の料金が明確で、時間が来たら相談者側から電話を切ることもできます。しかし、メール鑑定は何往復もメールをさせることで鑑定額がどんどん上がっていく仕組みになっており、それを利用した詐欺というケースが多いのです」
一口に鑑定と言っても、恋愛や仕事、人生相談などいろいろあるが、占い詐欺の場合、ほとんどが「金運をあげます」「高額宝くじが当たります」といった「お金」にまつわるものだという。その手口を鎌田弁護士はこう説明する。
「まずはネット上の無料鑑定広告で客を引き寄せ『あなたは今、高額くじが当たりやすい運気です』など言葉巧みに有料鑑定に誘導します。そこからメールのやりとりが始まり、1回1000円、1500円(メール開封は無料、メール送信にのみ課金される仕組み)と課金されて、いつしか支払額が数十万円~百万円になっているという仕組み。メールといってもすべてサイト内で行われるものであり、被害者が鑑定士に必ずメール送信をさせる指示があります。それを半永久的に繰り返すことで、あっという間に金額がかさんでいくわけです」
鑑定というと、1つの質問に対してそれなりに長い回答がありそうなものだが、悪質サービスの場合、短いやり取りを重ねてそのつど課金するのが特徴。また、意味不明の文字や金運が上がりそうな漢字の組み合わせなどをメール(チャット)で送らせるという手口もあるようだ。
1回の送付で 1000円(サイトにより異なる)の課金になるので、そうやって鑑定料を積み上げていく。途中で「離脱」しようとすると、「せっかくの金運がなくなってもいいのですか」などと、鑑定を続けさせようとするという。
利用者が詐欺だと気がつく瞬間
そう聞いても、「そんなことでだまされるのだろうか……」と疑問に思う人も多いだろう。しかし、トライアンフ法律事務所には月に30~50件ほど占い詐欺被害の相談があるという。昔に比べ、パソコンやスマートフォンが普及し、多くの人がインターネットに容易にアクセスできるようになった。
そのため、占いサイトの広告やメールを見る機会が増えており、その結果、悪質なサイトにもつながりやすくなっているのが現状のようだ。
では、相談者はどこで「おかしい」と気づくのだろうか。
「運営者側は、できるだけ何度もやり取りをしてほしいので、多くは鑑定が数カ月に及んでいます。しかし、長引けば長引くほど同じようなことばかり言われるようになり、相談者は徐々に疑問を持ち始めるようです。そこでようやく口コミサイトを調べたりして、詐欺だと気づくケースが多いようです」
ではどんな人がメール鑑定にだまされているのか。実は、相談者の多くは高齢者だという。それも、一人暮らしで趣味もない、話し相手がいない、頼る人もいない、という人が多いそうだ。
「入り口は、親身に話を聞いてくれるというケースが多いようです。そこからつい深入りしてしまう」(鎌田弁護士)。こうした人たちにとっては、詐欺師が数少ないコミュニケーションを日々とれる相手になってしまっているのかもしれない。
「中には、ご家族がクレジットカードの明細をみたり、『最近メールばかり気にしておかしい』などと相談に来られる方もいらっしゃいます。しかし、その場合本人が詐欺にあっているという自覚がないため、説得をしなければならないケースも。また、『今、とても運気がいいのに、ここでやめたら宝くじが当たらなくなりますよ』などと言われると、途中でやめられないと感じてしまう人もいるようです」
悪質サイトを摘発するのは難しい
もっとも、自分や家族が詐欺に気づいたとしても、弁護士事務所に相談するケースは一握りだと鎌田弁護士は見る。多くの人が泣き寝入りをしているのならば、悪質なサイトを摘発できないのだろうか。
メールやチャットによる占い詐欺では、鑑定を止めようとすると、引き止めるメールが来る(写真:トライアンフ法律事務所提供)
現状、トライアンフ法律事務所では、被害者から相談があった場合、まず被害内容を聞き、相手側に弁護士が入った旨書面を送る。課金内容のやり取りなどを確認し、メールや電話で返金交渉をする。示談が成立し、全額返金されるケースもあれば、一部の場合もある。運営会社が海外に移転しており、所在がつかめない場合は返金交渉自体ができないというケースもあるという。
示談が成立した場合、弁護士事務所には守秘義務があるため、運営会社を公表することはほぼ不可能。また、鎌田弁護士によると、詐欺行為を働く運営会社は社名を変えたりサイト名を変えたり、あるいは海外に移転するなどして特定するのも難しい。
占い詐欺は刑事告訴をするような案件ではないし、警察が動くケースはほぼない。運営者側が示談に慣れているともいえる。
「返金請求するには、課金やメールの履歴を残しておくことが必要です(それがない場合でも交渉は可能)。しかし、もっと手前で自衛するには、悪質なサイトだと気づくことです。不安をあおってくるようなことを言われたり、鑑定の期間が曖昧、こちらの質問に的確に答えない、何度もメールを送らせるなど、いくつも特徴があるので、そういうサイトには関わらないようにしましょう。そして何より、うまい話には乗らないこと。欲が深い人ほど、占い詐欺にあいやすいとも言えます」
最後に、鎌田弁護士ご自身は「占い」をどう思うか聞いてみた。
「占いと言ってもさまざまで、星占いのようなものもあれば、茶柱が立って喜ぶこともあります。占いそのものを否定するつもりはありません。自分で迷ったときの指針にしたり、いい方向に考えるきっかけになるような活用の仕方はいいのではないでしょうか。どの時代も詐欺はなくなりません。人の欲に付け込み、お金を搾取しようとします。それは占いに限らず、最近では、出会い系、支援副業、投資詐欺など数多くの詐欺が横行していますので、簡単に儲かるおいしい話は存在しないと思った方がいいです」」
島田 ゆかり : ライター



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