三原じゅん子議員の「神武天皇」発言はなぜ話題になったのか
2016.07.14 http://the-liberty.com/article.php?item_id=11630 The Liberty Webより
7月10日に投開票を迎えた参院選後、ある発言が注目を集めた。
発言者は、神奈川選挙区で当選した自民党の三原じゅん子議員。8月の内閣改造で入閣も噂されている人物だ。
10日に放送された選挙特番「池上彰の参院選ライブ」で、池上氏からインタビューを受けたときのこと。
自身の「神武天皇以来の憲法をつくらないといけない」との発言を受け、池上氏に「神武天皇というのは実在の人物だったという認識なのか」と尋ねられた。これに対して三原氏は、「私はそういうふうに思ってもいいのではと思っています」と返答している。
池上氏は驚いた様子で、「学校の教科書でも、神武天皇は神話の世界の人物で、実在したのは(神話の描写よりも)もっと後だ、ということになっています」と述べている。
2人のやりとりの様子は、ネットで拡散されるなど、議論を呼んだ。
戦後になって教科書から消えた神武天皇
この議論が話題になった風潮自体に、疑問を感じる。戦前は「神武天皇は実在した」と、学校教育で当たり前のこととして教えられていた。
節目となったのは、日本が先の大戦で敗戦し、連合国軍総司令部(GHQ)に占領されたこと。GHQは神道指令を出し、神道を否定し、教育現場における宗教教育を禁じた。池上氏が指摘しているように、教科書から神武天皇の名前も消された。
日本自体が"世界遺産"そのもの
こうした風潮について、神武天皇を祀る橿原神宮の久保田昌孝宮司は、本誌2016年8月号「日本建国の地 - 神武天皇は今も生きている」特集で、次のように訴えている。
「神話を否定する方がおられますが、日本は突然生まれたんでしょうか。神武天皇がいらっしゃったから、我々が生きているんじゃないんですか」
考古学的な根拠が見つからないからといって、日本建国の起源にもなっている存在を、なぜ易々と否定できるのだろうか。
神話に書かれていた内容が事実なら、日本は"とんでもない"国であることが分かる。大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『日本建国の原点』の中で、こう語っている。
「日本には『統一王朝が二千数百年の長きにわたって現在まである』というのは素晴らしいことで、これ自体が"世界遺産そのもの"だと、私は思います」
神話を学ばない日本人の多くは、日本が"世界遺産"であることにも気づかない。
もし自虐史観に基づいた教育が続けば、愛国心を持つ日本人は少なくなってしまう。侵略の意図を持った外国が攻めてきた場合、国民は国を守る気概を持てるのだろうか。
日本という"世界遺産"を守り、日本人としての誇りを取り戻す上で、正しい歴史教育が求められる。
(冨野勝寛)
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2016年8月号 日本建国の地 - 神武天皇は今も生きている
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