このような活動はあまり知られていませんが、きっと私たちの知らないところで、多くの人々が行動を起こしているのではないでしょうか。http://grapee.jp/90937
復旧作業のエキスパート 被災地に現れた屈強な男たちの正体は…
2015年9月9日に上陸した台風18号の影響で、茨城県をはじめ、宮城県、栃木県など多くの地域で被害が相次ぎました。栃木県鹿沼市では市内を流れる小藪川一帯が冠水し、住宅の浸水や、土砂崩れ等の被害を受けました。それを受けて、9月13日から15日までの3日間、鹿沼市へ、復旧作業の精鋭たちが現れます!
その正体は、横田空軍基地の在日米軍の隊員たち。「第374施設中隊」という専門的な土木技術を持った人々からなる部隊が先導して、今回のボランティアに臨みました!
専門的な復旧作業
隊員たちは、13日の朝に自家用車で現場入りし、到着してすぐに復旧作業にかかりました。
主に行ったのは、倒木の残骸を撤去、泥や砂利を運び出す作業、詰まった用水路を直すことなど、彼らの技術を生かした復旧活動です。
こちらは農家のワタナベさん。ワタナベさんの畑は、倒木や土砂で埋め尽くされてしまいました。遠くから見ると、被害の大きさは一目瞭然です。
このまま運び出すのは難しいので、隊員たちは木を細かく裁断して運搬し、土砂をかき出す作業を一日中行っていたそうです。
隊員のほとんどが重機を扱えるので、とても頼もしい!
この作業が終わると次は、街の下水路のつまりや、民家に入り込んだ土砂を運び出す作業に取り掛かります。
頼もしい姿
隊員たちは、今回の被害で精神的にも体力的にも疲弊している人々に代わり、大変な力仕事をこなします。
共に汗を流せば、言葉はわからなくとも笑顔で通じ合えるのでしょうか。
作業が終わると笑顔で別れを告げ、支援を待っている次の現場へ急ぎます。
地域の子供たちとの触れ合い
他にも鹿沼市内の加園(かその)小学校では、学校の近くで手付かずになっていた土砂崩れの撤去作業を行いました。
同校の生徒達とも触れ合う時間があり、生徒達は、感謝を込めて歌を披露したりスピーチを行ったそうです。
隊員たちは2泊3日の復旧作業の間、同校の体育館で寝泊まりをしました。
今回、隊員達が復旧作業を行った加園小学校の校長は、
「どうやって感謝の言葉を述べたらいいか分からない…。私たちにできることは、皆さんのような尊いボランティア精神を、子供達に伝え、教えていくことです。本当に、ありがとうございました。」
と語っています。
「力になりたい」気持ちから始まった支援活動
彼女は、今回のボランティアのリーダー、Korrine Takeyama(コリーン・タケヤマ)少佐(右)。
タケヤマ少佐は、今回の支援活動について、こう話します。
私たちは、人道的な活動のためにトレーニングをしています。
本当であれば、最後まで復旧作業を見届けたかったですが、3日間という限られた時間で私たちにできることは精一杯やらせていただきました。
今回のボランティアには、鹿沼市出身の日系の隊員や、「みんなの力になりたい」と、自身の休暇を返上して参加した隊員もいるそうです。
このような活動はあまり知られていませんが、きっと私たちの知らないところで、
多くの人々が行動を起こしているのではないでしょうか。皆さんのご尽力に、心からの拍手を贈りたいです。