私は、月曜日にはいつもお気に入りのカフェに行く。珈琲の味は勿論の事だけど、月曜日はサービスディーで、一粒の美味しいチョコレートが付いてくるのだ。
今日は月曜日、最近お気に入りのsaito aliceの短編小説をお供にそのカフェへ。
窓際のテーブルに座り、店員に「珈琲で」と注文した。
運ばれてきたその薫りに、なんともいえない充実感を感じたが、次の瞬間、私は気付いてしまった。チョコのサービスが無い事を。
「すいません、チョコ無いんですけれど…」
それを聞いた店長が慌てて厨房から飛び出して来たかと思ったら、「すいませんでした!」と叫びながら空中で一回転したかと思ったら、その体はあっという間に一粒のチョコレートになり、私の珈琲カップの脇に着地した。
私は、珈琲と共にその店長チョコレートを口に入れた。それはいつもより美味しく感じた。まるでそれは店長の詫びであり、誠実さのようだった。 完
今日は月曜日、最近お気に入りのsaito aliceの短編小説をお供にそのカフェへ。
窓際のテーブルに座り、店員に「珈琲で」と注文した。
運ばれてきたその薫りに、なんともいえない充実感を感じたが、次の瞬間、私は気付いてしまった。チョコのサービスが無い事を。
「すいません、チョコ無いんですけれど…」
それを聞いた店長が慌てて厨房から飛び出して来たかと思ったら、「すいませんでした!」と叫びながら空中で一回転したかと思ったら、その体はあっという間に一粒のチョコレートになり、私の珈琲カップの脇に着地した。
私は、珈琲と共にその店長チョコレートを口に入れた。それはいつもより美味しく感じた。まるでそれは店長の詫びであり、誠実さのようだった。 完
SF
実にシュールな珈琲タイムになりました。優しい不条理物でもありますね🎵
Have a nice weekend❗
いっけん確かにゆるゆるホラー。
でも一九八〇年代前半くらいまでは、こういう感じの短編小説がれっきとした「純文学」として愛されていましたね。
白昼夢とか人違いとかを利用して小さな非日常的世界を浮かび上がらせるというような。でも今やそもそも喫茶店というものが絶滅の危機にありますから、はあ。
ではでは。