日本フードサービス協会加盟会員社による外食産業市場動向調査
平成20年6月度結果報告
社団法人日本フードサービス協会(略称:JF=ジェフ 本部:東京都港区 会長:田沼千秋)では、協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査の平成20年6月度分の集計結果をまとめました。「外食産業市場動向調査」は、新規店も含めた外食市場の全体的な動向や業態の変化を把握する「全店データ」と既存店ベースによる店舗の経営状況・動向を探る「既存店データ」を業態別に集計し、前年同月比の指標として表しております。
<外食市場6月の動向>
新規店を含めた全店売上は前年同月比0.8%マイナス
前年より梅雨入りが早く、多雨低温の天候が影響
<全体概況>
新規店も含めた全店ベースによる全業態トータルの6月度売上状況は、前年同月比99.2%と前年を0.8%下回った。
今年の6月は昨年に比べ梅雨入りが早まったため、降水量も多く、気温も低かった。
特に関東甲信地方の梅雨入りは昨年比で20日早まり、梅雨時期のずれが、来客数に大きく影響した。
前年は例年の梅雨にあたる時期の降水量が少なく比較的好天に恵まれ、客数が大幅にアップしたことも客数減の要因になっている。
既存店売上も97.3%と前年を下回った。経済動向や食品等の値上げ報道による消費者の節約志向の高まりも客数減の要因と見られる。
こうした中でも各社さまざまな販促活動を実施し、来客数アップに努めている。
<業態別概況>
■ファーストフードの業態は、売上は全店ベースで103.1%と客数が前年比3.7%アップにしたことにより前年を上回った。既存店ベースでも100.9%と客数アップにより前年を上回った。業種別では特に麺類が、店舗数と客数の増加により売上111.1%と引き続き前年を大きく上回った。
■ファミリーレストランの業態では、全店ベース売上は96.1%と前年を下回った。客単価は上昇、店舗数もほぼ前年並みに推移したものの、客数の減少により昨年を下回った。既存店ベースでも同様の要因で売上は94.4%と前年を下回っている。
■パブ・居酒屋の業態は、売上は全店ベース95.0%、既存店ベース93.9%と共に前年を下回った。客単価は前年を上回ったものの、客数が伸び悩んだ。特にパブ・ビアホールの店舗数が減少したことも客数減少の要因のひとつとなっている。
■ディナーレストランの業態は、全店ベースの売上は95.7%と前年を下回った。客単価は前年比1.5%上昇したものの、客数の減少により売上が伸ばせなかった。既存店でも客数の減少により売上は前年を下回ったが、客単価は100.6%と前年を上回った。
■喫茶の業態は、全店ベースの売上は101.1%と前年を上回った。客単価の上昇と店舗数の増加により前年同月売上を上回った。既存店ベースでは98.4%と前年を下回った。客数は伸び悩んでいるものの、客単価は前年同月比で4.3%上昇し、前年を上回って推移している。