CDMA*1 1X WINモジュール搭載 パケット通信端末「UbiCube-EV」を発表
株式会社日立産機システム(取締役社長:椎木清彦)は、このたび、日立CDMAパケット通信端末のシリーズを強化し、KDDIのCDMA 1X WINモジュールを搭載した高速通信(CDMA2000 1x EV-DO*2)対応の「UbiCube-EV」を発売いたします。
1.開発の狙い
画像や計測データなど高速で大量のデータを送る必要があるアプリケーションでは、CDMA 1Xの通信速度よりも、高速の通信速度を必要とする場合がありました。今回は、そのご要望におこたえをして、EV-DO通信を採用したCDMA 1X WINモジュールを搭載した新機種を開発いたしました。EV-DO方式の通信では、下り最大2.4Mbps、上り最大144kbpsの通信速度を実現できます。
2.新製品の特長
「UbiCube-EV」は、多用なネットワーク機能を備えておりEthernetを使ったデータの送受信、簡易の有線から携帯電話網へのルータとしても使用できます。OSにはLinuxを搭載していますので、お客様の専用アプリケーションを搭載することもでき、専用機の供給製品化にも対応が可能です。
従来の機種と同様に、gpsOne*3測位方式を採用していますので、本通信端末の位置を簡単に取得することができます*4。また、正確な時刻データを携帯電話ネットワークの基地局からとることができ、ログ管理やトレーサビリティにも有効です。また、2012年の周波数再編後においても引き続きデータ通信をご利用いただけます。
UbiCube-EVは、ワイドなサービスエリアをもっており、国内の人口カバー率は99.9%となっていますので、日本全国のauの携帯電話が使えるところであればどこでも設置が可能です。今回の新機種の発売で、パケット通信端末はCDMA1x通信を利用している従来のRS-232Cインタフェースを備えたCPTrans*5-SX、Ethernet*6インタフェースを備えたCPTrans-EX、高感度GPSを搭載したCPTrans-LXに加えて、CDMA 1X WIN高速通信にも対応できるラインアップ構成となります。
3.今後の展開
製品化しているBluetoothR*7通信端末「smartMODULE」やIEEE802.15.4の基準に準拠した近距離無線との連携したシステムなどにも今後展開していく予定です。日立産機システムは、これらのパケット通信端末全体で、2009年度に20万台を見込んでおります。
なお、本製品は、7月22日(水)から東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2008」のKDDIブースに出展いたします。
*1 CDMA:Code Division Multiple Accessの略。「符号分割多重接続」のことで、携帯電話などの無線通信に使われる通信方式の一つ。
*2 EV-DO:Evolution Data Onlyの略。
*3 gpsOneは、QUALCOMM incorporatedの登録商標です。
*4 別途CIPL(CDMA IP Linkサービス)の契約が必要になります。
*5 CPTransは、日立産機システムの登録商標です。
*6 Ethernetは、米国Xerox Corp.の登録商標です。
*7 Bluetoothは、Bluetooth SIG.の登録商標です。
以上