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還暦おやじの洋楽日記

Lawyers in Love / Jackson Browne

「Hold Out」から3年ぶり、1983年に発表されたこのアルバムは僕にとって微妙な作品。前作は全米1位となり、その間に映画のサントラ盤としてリリースされたシングル「Somebody's Baby」が彼にとって最大のヒット曲となって、このアルバムは満を持しての発表だった筈。

1. Lawyers In Love
2. On The Day
3. Cut It Away
4. Downtown
5. Tender Is The Night
6. Knock On Any Door
7. Say It Isn't True
8. For A Rocker

まずタイトル曲「Lawyers in Love」は「Somebody's Baby」の流れを受け継ぎ、売れ線のツボを押さえたポップなナンバーで、こりゃ売れるのは道理だが、歌詞がどうしようもない。能天気なアメリカのリベラリズムって本当に鼻持ちならない、と思える。
アルバム全体の印象はソリッドなロックナンバーが多いことだが、単調に感じるのは、「Lawyers In Love」「Cut It Away」「Downtown」「For A Rocker」がいずれも「ドドドン、ドドドン」という同じリズムパターンをベースが刻んでいるから。ストレートなガレージ的サウンドを指向したのかも知れないが、行儀の良い端正なロックという感じ。前作で垣間見せた荒っぽいパワーは感じない。その変化はギターがデビッド・リンドレーからリック・ヴィトー(後にフリートウッド・マックに参加)に代わったせいだけではないだろう。

サマー・オブ・ラブから幾星霜、ホテル・カリフォルニアを持ち出すまでもなくアメリカのロックシーンは70年代後半から変わっていった。AORの隆盛は僕にとっては功罪相半ばするが、更にはMTVが流行って、映像を意識したパフォーマンスも求められるようになった80年代前半のロック界は、それ以前からのミュージシャンにとってもやりづらい状況だったんじゃないかなと推測する。ジャクソン・ブラウンは次作「Lives in the Balance」からはヒスパニック音楽の要素を取り入れて活路を見出すんだけども、このアルバムでは迷っていたのかしらん。

でもミディアムテンポの「Tender Is The Night」は佳曲だし、しみじみとした「Say It Isn't True」は切ない名曲。アルバム全体の評価は今ひとつだけど、だから今でも時々聴くのだ。

(かみ)

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