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還暦おやじの洋楽日記

Time the Conqueror / Jackson Browne

最近のジャクソンブラウンの新譜のジャケットは顔をどアップにしたものが多い。
「I'm Alive」(1993年)のアルバムジャケットは、やつれた中年男がプールの水面から顔を出している構図で最初に見たときには「あの美男子もこうなってしまったか」と哀愁を感じたものである。水面から顔出してサマになるのは若い頃のオリビア・ニュートン・ジョンぐらいだろ。
でも、作品としてはとても良くて、前作「World In Motion」が冴えなかった分、まさにタイトル通りの復活を印象づけられたものだった。
続く「Looking East」(1996年)では顔のどアップであるものの今度はほとんど顔が見えないシルエット。だが、このアルバムはバンドとしての骨太なサウンド中心に構成されており、更に若返ったようで非常に良かった。
その次の「The Naked Ride Home」(2002年)のアルバムジャケットは全身のポートレイト。内容は凡庸。やっぱり、顔がどアップじゃないといかんのか、と思っていたところに昨年出てきたのがこれ。
中年男どころか、すっかり爺さんになっちゃって、確か鳥山明の漫画に出てくる何とか言う仙人がこんな顔していたな。

1. Time the Conqueror
2. Off of Wonderland
3. Drums of War
4. Arms of Night
5. Where Were You
6. Going Down to Cuba
7. Giving That Heaven Away
8. Live Nude Cabaret
9. Just Say Yeah
10. Far from the Arms of Hunger

良いところを探そうと一生懸命聴いたけど、僕には辛かったです。
昔読んだインタビューで、彼は「Late For The Sky」の後ぐらいから、それまで詞を作って後から曲を乗せていくやり方を逆にした、と書いてあったけど、このアルバムでは元にもどしたのでは?と感じられた。何故なら、「The Pretender」以降の彼の曲はメロディラインがストレートになったように思えるのだが、そんな感じがこのアルバムではあまりしないのだ。そういう意味ではデビュー当時のシンガーソングライター然としたジャクソンブラウンが好きな人には受け入れられるのかも知れない。
でも、未だに「Running On Empty」が最高傑作と思っている僕のような人間にとっては、「顔三部作」(今、僕が名付けた)の中でいちばん地味で退屈な作品。
次回はもっと頑張ってほしい。

(かみ)

ところで冒頭で「最近の」と書いてしまったけど「I'm Alive」はもう16年前なのですね。おやじにとっては時の流れは光陰矢の如し。
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