Watching The River Run / Jim Messina

このところポコ関連のアルバムを取り上げてきたので、ついでにもう1枚。1996年に発表されたジム・メッシーナの4枚目となるソロアルバムだが、これまでの自作曲をセルフカバーした内容となっている。

1. Follow Your Dreams
2. Watching The River Run
3. Whispering Waters
4. Mexican Minutes
5. Listen To A Country Song
6. Child's Claim To Fame
7. Kind Woman
8. You Better Think Twice
9. Your Mama Don't Dance
10.Angry Eyes
11.Peace Of Mind

ポコでの自作曲が2曲（You Better Think Twice、Follow Your Dreams）、ロギンス＆メッシーナが4曲（Listen To A Country Song、Your Mama Don't Dance、Angry Eyes、Peace Of Mind）。ソロのリメイクが1曲（Whispering Waters）。この他にリッチー・フューレイが書いた2曲（Child's Claim To Fame、Kind Woman）が入っているので全編セルフカバーという訳ではない。フューレイ作品を取り上げているのはこのアルバム発表の少し前にポコ再結成で再会したことが影響しているのだろう。また「Mexican Minutes」は、90年代に活躍したブルックス＆ダンという2人組のカントリーデュオにメッシーナが提供した曲だそうで、ここ30年ほどの洋楽シーンに疎い僕は知らなかった。
セルフカバーアルバムということで一般向けではなくコレクターズアイテムには違いないが、この手の企画盤にありがちなクセをつけた歌い回しや過剰なアレンジは一切なく、素直な歌と演奏に好感が持てる。メッシーナという人はかつて在籍したバンドでも前面にしゃしゃり出ることもなく、現在もマイペースで音楽活動を続けているようで、きっとセルフコントロールに長けて頭も気立ても良い奴のような気がする。

ところで僕が持っているアルバムは1996年の初出ものだが、その後、2005年に「Watching The River Run (Revisited) 」というアルバムがリリースされている。ジャケット違いであるものの収録曲は同一なので持っていないのだが、どういう関係なのか不明。ただ、この稿を書くにあたって初出盤のインナースリーブを眺めてみたら、当時3歳の息子のために作られたアルバムだった。メッシーナについてのWiki（英語版）を読むと、理由は不明だがこの息子との関係は数年後に終わったらしい。どうやらそれが影響しているのは間違いなさそう。

（かみ）