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還暦おやじの洋楽日記

Linuxの森探検記:入り口の入り口

<承前>

昨年秋にWindows8.1を試した俺はマイクロソフトにとことん愛想が尽きた。そうは言ってもパソコンのデファクトスタンダードを担っている会社、見限りたくとも見限られない。だが、蟷螂の斧とわかっちゃいるが、Windowsに全面的に依存することを脱却するべく、Linuxの森に踏み込むことにしたのだった。
これはWindowsユーザーである五十路おやじのLinux探検記。Windowsについては多少なりとも語れるけれど、今もってLinuxについては素人のまんまなので、Linuxに詳しい人は後生だからこれ以降、読まないでほしい。だって恥ずかしいから。

<Linuxの森の入り口にて>

Linuxってとっつき悪いよねー。色んな種類があり選択肢が多過ぎ。何から始めて良いのかさっぱりわからない。そもそも「ディストリビューション」って概念がピンと来ないぞ。そのディストリビューション(以下、ディストリと略)って奴をネットで調べても却って迷うばかりだった。
最後は日経Linuxのお世話になった。年寄りはネット情報よりも書物に限る。体系立てて書かれていたので基礎知識を得るにはかなりお役に立ったものの、結局、どれが良いかなんてやっぱりわからず。とりあえず紹介されているディストリから適当に良さそうなものを選んでISOファイルをダウンロード、DVDに焼いて片っ端から立ちあげてみる。Debian、Ubuntu、PuppyLinux、LinuxMint、ZorinOS・・・・簡単に書いたけど、モノによってはどこのサイトからダウンロードして良いかわからず、結構、面倒であったことも書き記しておく。



<Linuxの森への第一歩:Ubuntu編>

色々なディストリを立ち上げてみて、わからない情報をネットで調べて、を繰り返した結論は、非常に月並みだが初心者はUbuntuが無難であるということ。何しろ王道。大概のディストリはUbuntuの派生であるし、ネットや雑誌上にもサポート情報が溢れている。日本語Remixも用意されており、ひと通りのアプリソフトも標準装備されていてデバイスドライバーも充実しており、インストールしたらすぐ使えるのだ。
Ubuntu Japanese Team
尚、Ubuntuから派生したディストリがまた沢山あって更に迷う。これらのうち、名前にUbuntuを冠したもの(Lubuntu、Xbuntu等)は公式なUbuntuフレーバーと呼ばれるそうだが、相違点はデスクトップのデザインと標準装備しているアプリの違いぐらいらしいので、最後は個人の趣味の問題。
Ubuntuとなかまたち
まずは通常のUbuntuをレスポンスが悪くなって遊休となっていたXPパソコンに入れて実験機とする。2006年発売のThinkPad R51e。CPU:CeleronM370 1.5GHz メモリー:標準512MBを増設して2GB(実質的に使用できるのは1.8GBぐらい) HDD;40GBという代物。
使ってみて気になった点が2つ。ひとつは数世代前からUbuntuに導入されている「Unity」という独特のデスクトップ環境。Windowsのスタートメニュー方式にこだわるつもりはないが、あのランチャーは使いにくく、やっぱり階層化されていないと整理しづらい。もうひとつは意外と重いOSであること。ThinkPadのメモリーは決して少なくないと思うが、それでも時々フリーズしてしまう。



<Linuxの森への第二歩:LinuxMint編>

まあ、Ubuntuという心の拠りどころと言うか保険を確保したので少し余裕を持って、改めてUbuntu派生の他のディストリを評価する。特に気になったものをコメントすると、ZorinOSはWindowsライクというのが売りだったが表面的なデザインだけ真似ている感じで底が浅い感じがした。Linuxbeanは日本で開発され、痒いところに手が届く作りは非常に気に入ったが、個人で開発・運営しているらしく、全体の完成度が今ひとつなのと継続的な保証に対する心許なさがあり、残念ながら見送った。
結果的に辿り着いたのはLinuxMintであった。Ubuntuに次ぐ人気のディストリとのことだが、日本語サイト(LinuxMint Japan)はちょっとわかりにくかったな。だっていきなりMateだのCinnamonだのKDEだのって色んなバージョンが出てきて一体何をどうすれば良いのかさっぱりわからず。
LinuxMint Japan
その後、解説してくれるサイトを発見。要するに種類の違いはデスクトップのデザインの違いに過ぎないらしい。(UbuntuベースではなくDebianベースのLMDEはちょっと違うのかも知れないが、それ以外はどうやらそういうことのようだ)。実際、MateとCinnamonnの両方を導入してみたが、単にデザインが違うだけでそれ以外の違いは体感できず。Cinnamonは3Dアクセラレーションに対応しているのでちょっとデザインがかっこ良いが、MateのほうがCPUでの負荷が少ないので、そちらのほうでも使い勝手は問題ない。
LinuxMint日本語支援サイト
LinuxMintの場合、導入時の言語に日本語を選択すれば日本語表示は最初からされるが、日本語入力のIMEが入っていないので別途導入する必要がある(導入方法は上記のサイトを参照)。結局、俺は遊休XPパソコン第二号であるASUS EeePC S101(2008年発売 CPU:Atom N270 1.6GHz メモリー:1GB SSD:16GB)にCinnamonを導入した。XP時代はアップデートしていくうちにどんどん動作が鈍くなり、最後はリカバリーディスクでクリーンインストールしても使い物にならず一時は処分することも考えたが、見事に甦った。このPCはいわゆるネットブックと呼ばれたPC。軽快な動作が復活したのでネットブック本来の役割は十分果たしている。充実したデバイスドライバーはUbuntu譲り、ネットワークやファイル管理のツールも必要十分。標準でインストールされるアプリソフトも、MSOfficeとほぼ互換性を持つLibraOfficeをはじめとして、テキストエディタ、メディアプレーヤー、画像編集ソフト等々、必要そうなものは一式揃っている。他に足りないソフトは「ソフトウェアの管理」から検索するといっぱい出てくるから選んで導入すれば良い。

かつてのDOSの時代あるいはWindowsも95の頃までは色々調べてOSの設定をしたものだったが、そういう楽しみがあるのがLinuxの魅力なんだろう。でも自由な時間が少ない五十路おやじにとってはここに至るまでだけでも少々骨が折れた。もっと調べて勉強すればLinuxの世界も面白そうなので、もう少し自分の時間が持てるようになったらやってみたいけどね。

これを以って、Windowsから完全脱却できる訳ではないが、少なくとも備えはできた。最近はグーグルのChromeOSなんてのも出てきているが、大事なデータを全て預けられるほどグーグルを信用してないし、フリーのOSでこれだけのことができるならば、Linuxで十分。これだけの機能を持ったOSを無償で提供するために尽力している数多くの関係者の方々に感謝。

(かみ)
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