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還暦おやじの洋楽日記

Windows10試用記「十日の菊・・・」

Windows10のリリースが開始されてから早1ヶ月。なんとなくWindowsウォッチャー的な気分になっていた俺としては(以前のブログ記事参照のこと)、Windows8/8.1の後継OSに注目していた。

1.準備編

ずっと以前、開発コード名が「Threshold」と聞いたときには、マイクロソフトにはムーディー・ブルースのファンでもいるのかと疑ったものだ。8.1のコード名は「Blue」だったしね。正式名が9でなくて10となったのは、余程マイクロソフトが8に懲りて遠ざけたかったからだろう。そんなに忌み嫌うものならば最初から出さなきゃ良かったのに、まったく。
今年になってテクニカル・プレビューの日本語版がリリースされてからはVirtualBoxにインストールして、どんなものかと観察していた。当初のビルドでは、タイルつきのスタートメニューの右上にメニューを全画面表示する機能がついていた。つまり、全画面表示されたスタートメニューは、Windows8/8.1のスタート画面になる。これは「お前らがなくなったと言ってガタガタ騒いでるスタートメニューなんて単なるスタート画面の縮小版じゃないか」というマイクロソフトの開き直ったメッセージが聞こえてきそうで、鼻白んだ。
その後、テクニカル・プレビュー版は改変を繰り返し、デザインがころころ変わって心配になったけど、7月29日のリリースに向けて突き進んでいった。テクニカル・プレビュー版という名前自体が途中からインサイダー・プレビュー版と変わった。リリース直後はインサイダー・プレビュー版が最優先でWindows10の正式版を導入できるという触れ込みも聞いたのでちょっと期待してリリース日を迎えたのだけれど、当日は何も変化なし。後日、その少し前にインサイダー・プレビュー版向けにリリースされたビルド番号10240が実はWindows10の正式版だったと知って肩透かし。なーんだ、実は既にWindows10を手に入れてたってことを後で知らされた訳だ。
ところで俺のメインPCはWindows7なのだが、Windows10リリース前にマイクロソフトから来るという「Windows10を入手する」(GWX)というアイコンは今もって表示されない。WindowsUpdateの設定は「更新プログラムを自動的にインストールする」という推奨設定なので出ない筈はないのだが、どういう仕掛けになっているのだろう。別に困ることはないのであまり気にしていないが、Cドライブのルートディレクトリには「$Windows.~BT」というWindows10アップグレード用のフォルダーがいつの間にか作られ、しかも4.6GBも占有していた。
「Windows10を入手する」アイコンは以前、Windows8/8.1を試しで導入した実験機、富士通LOOX-Pには表示されていたので、予約して待つこと数日、8月上旬に準備ができた旨の通知が表示されたのでインストールしてみた。

2.導入編

導入したPCは、2007年頃に買った富士通LOOX-P P70T/V、CPU:1.20GHz、メモリ:1GB、HDD:30GB、ディスプレイは8.9インチ。もともとXPが導入されていたが、8/8.1のお試し導入の実験用PCとしていたもの。今となっては低スペック機なので日常では使っていなかった。
Windows10のインストールは実に簡単だった。昔のPCゆえダウンロードには時間がかかったが、インストールそのものは前回のWindows8/8.1のように途中でエラーが発生することもなく終了。LOOX-Pはタッチペンにも対応しており、富士通のサポート対象外であるものの、Vista用のドライバをHPから入手して導入し使えるようになった。
ついでにOffice for Windows10もストアから導入してみた。LOOX-Pの画面サイズが小さかったので無料でインストールできるアプリだが、普通のOfficeを想像すると大間違い。これはビュワーに毛の生えた程度のアプリと考えたほうが良い。編集はできるものの、タッチ操作前提なので機能が貧弱で表示もわかりにくいし、何か操作するたびに勝手に自動保存されてしまうし、最初にファイル名と保存場所を決めたら別名で保存できないし、いざとなったら編集もできるよ、という程度のアプリでちょっと残念。
USB接続のフロッピーディスクドライブはWindows10ではサポートされなくなった、と聞いていたのだが、試したところちゃんと認識して動作した。バッファローのFD-2USBという製品(ドライブはソニー製)。調子に乗ってUSB接続のZIPドライブ(まだこんなものを後生大事に持っているのだ)も試してみたが、こちらはさすがに認識されなかった。

3.評価編

で、OSそのものの評価であるが、何しろWindows8/8.1があのような代物だったので、それと比べればそりゃあ随分まとも。でもスタートメニュー復活はめでたいながら、アプリの一覧が頭文字で並べ替えられるのは余計なお世話もいいところ。例えばExcelが「Excel」という名前で登録されているのか「Microsoft Excel」で登録されているのかなんて知ったことではないので、迷うことしきり。
アイコンのデザインが、フラットデザインと従来のデザインとが混在して見苦しい。如何に大慌てでリリースしたのかがよくわかるが、アイコンはユーザーインターフェースの肝なんだろ、だったらこんなやっつけ仕事はしないでほしい。
最新のデバイスに対応したり、セキュリティの強化や起動時間の短縮といった改善はされているようだが、だからと言って、今使っているWindows7をこれにアップグレードするかと問われれば、そのような必要性は全然感じられなかった。

おそらく大多数の人はOSなんて水や空気のようなものだと思っているだろうが、マイクロソフトがそうは思っていないところが、そもそものWindowsの迷走の理由じゃないのかな。ひとつのユーザーインターフェースでタブレットにもデスクトップにも対応させるという発想自体に無理があるのかも知れず、虻蜂取らずの感は否めない。出遅れたスマホやタブレットの分野に食い込みたいのはわかるが、もう時既に遅しじゃないのか。だってこれだけiOSやAndroidが普及してしまった状況で、敢えてアプリの少ないWindowsに切り替える積極的な理由がないもの。
今回のWindows10のような商品が3年前のWindows8のときに出ていれば状況はまた違っていたかも知れないね。今更、周回遅れで出てきても、マイクロソフトが夢想するような、スマホやタブレットも含めてWindowsが覇権を握るような状況はたぶん実現しないと思う。
思えば今年はWindows95発売の熱狂から20年、マイクロソフトも遠くまで来ちゃったなあ。俺は2020年までWindows7で頑張る腹を固めたけれど、そのときにPCの主流OSは一体どうなっているかなあ。

(かみ)
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