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主にグダグダな日常を綴ったり綴らなかったり

ソーシャルゲームのイラストの話

2015-03-15 21:52:54 | 日記
 少しだけお仕事の話。

 たまに雑誌に載る以外にも、幾つかのソーシャルゲームでイラストを描いてたりしてた……はずです。
 はず、というのも、ゲーム関連のお仕事の場合、それらが何時どの様なタイミングで発表されるかがイラストレーターに連絡されることはほとんどないからです。
 あ、これって私の場合ですからね(笑)。
 もちろん、運営会社によっては、情報発信のために積極的に知らせている場合もあるかもしれません。

 ソーシャルゲームのイラストの量は膨大になるので、同じ会社でも別の部署が担当したり、専門の仲介業者が間に入ることが多々あります。結果として、ゲームの運営と直接の接点がない場合も多く、ゲーム自体の情報に触れることはあまりありません。
 イラスト作成時の情報は、ゲームのタイトル(仮名の場合も多い)、企画段階の世界設定、イラストの基本情報(サイズや納品形式、カードの外枠等)、それに個々のイラストの設定(性格設定や名前、シチュエーション、ポーズ、場合によっては髪型や目の色、髪色まで細かく。但し、仮設定なので全く違うものになることも)程度。
 ゲームがすでにスタートしているか、メインイラストレーターが設定を既に描き起こしている場合は、サンプルイラストが貼付されている場合もありますが、開発段階ではサンプルイメージとして他のゲームイラストが使われていることも珍しくはありません。

 ということで、場合によっては実際のゲーム名さえ知らずに作成することもあるわけです。
 気が付いたら、ゲーム自体が終わっていた……何てこともありましたし(しかも描いたイラストは未公開のまま終わったっぽい)、今になっても何のゲームだったかわからないものも(苦笑)。

 イラストの内容についてもちょっと触れておきます。
 イラストの種類も幾つかありまして、例えば、過去にいくつか描いた事があるのですが、アイテムなどの小物イラスト。
 これらは、通常イラストレーターの名前が出ることはありません。結構大きめに描くのですが、実際に使われるのはかなり縮小された画像ですしね。でも、有名イラストレーターの描いたアイテム……なんてものがいくつか埋もれているのかもしれませんね。
 イラストのメインといえば、やっぱりキャラクターイラストです。
 すごく大まかな内容で発注される場合もあれば、細かく指定してリテイクをバンバン出してくる場合もあります。リテイクが嫌いな方も多いと思いますが、イラストレーター的にはノーリアクションの方が不安になるものです。

 ちなみに、イラストのサイズに対する人物の比率については、余り指定されないことが多いです。納品サイズが大きいので、切り抜きで調整できるというのもありますが、イラストレーターによって頭の大きさや目の大きさ、身体部位の比率が変わるので、それらを指定すると個性が失われるというのもあります。
 たまに、他のイラスト比較して顔のサイズが合わないとか、目がデカすぎとか文句を付ける人がいますが、そもそも他のイラストが出来ている場合の方が稀で、比べようがないのです。冒頭に書いた通り、発注時期とゲームでの発表時期は関連性がなく、後に描いたイラストが先に登場したりすることもあるのです。
 実際、12月納品で翌年7月のイベント限定カードとして登場したり、キャンペーンで限定配布とかはたまたまネットで見かけなかったら私は今も知らなかったはずです(世界観を大事にするために一切イラストレーターの名前を出さないところもあるので、そもそも見つけ難いというのもあります)。

 ちなみにネット上に作成したイラストを公表しないという内容の誓約書(至極当たり前なんですが)を作成してる場合もあり、自身で「○○で描きました」と言えないこともあります。

 ということで、意外と何時何処でどんな発表のされ方をしているかをイラストレーターは知らないという話。


 ……私だけっぽい!?