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主にグダグダな日常を綴ったり綴らなかったり

北海道の冬道と靴選びの話

2013-01-18 00:08:27 | インポート
 年末年始は病院暮らしという悲惨な状況から始まった本年ですが、まあ、その間にとんでもない大雪と寒波に襲われてしまいました。
 病院内は気温が一定なのでさほど気にならなかったのですが、救急車での搬送数が半端ない状況でした。
 聞いた話では退院直後に転倒して病院送りという冗談みたいな話もあったとか。
 そこで、ちょっとこれまでの靴では心許ないと感じて冬靴を新調しました。そのとき調べたり感じた事をちょっと書いておこうと思います。
 但し、北海道の札幌限定の話なので、その点はご了承ください。

 先ず、今回は去年の失敗から柔らかい素材の靴を選ぶ事にしました。
 去年、一見して丈夫そうな素材で出来た靴を選びました。つま先立ちしても指先が曲がらないような足の裏に一枚板を仕込んだような厚底靴だったのですが、あまりの低温で靴の本体が弾力性を無くして割れるという事態に。割れたところから雪が侵入して使用不能となりました。
 つまり、温度差が激しくなっている近年は、素材の弾力性に頼った造りの靴は耐えられない可能性があるという結論に達しました。
 今回は、それを踏まえて店頭で指先が曲がる程度の弾力性を持ち、かつ素材も低温で弾性を失い易いゴムではなく柔らかい防水性の生地を使ったものにしました。もちろん、靴底は薄めになるので、その点をフォローしたい場合は靴の中にフェルト製の下敷きなどを追加する等の工夫が必要です。毛糸の靴下などを着用する事も考えてやや幅広のものを選ぶのも良いかと思います。
 私は、滑り止め効果を期待して、今回は踵に折りたたみ式のスパイクを仕込んだものをチョイス。物理的な金属の爪は実際の効果はともかく、安心感はピカイチです。

 今年は、前にも書きましたが、何種類もの靴底を組み合わせた複合タイプが出回っています。雪道でのグリップ力があるパターンが深く
刻まれた靴底と、凍った路面でスリップを防ぐヤスリ状の靴底が組み合わされたものが主流です。多分組み合わせパターンでグリップ力が変わると思うので一概には言えませんが、複合タイプはどちらの路面でも良く止まるわけではなく、どちらでもそこそこ止まる程度と考えた方が無難です。靴底に雪が付いた状態ではヤスリ状の靴底は氷をグリップできませんし、ヤスリ状の靴底は面で摩擦抵抗を作る関係上、パターンを刻んでしまうと効果が半減してしまうからです。複合タイプは、素材の組み合わせ方で良し悪しが決まるといえるでしょう。
 で、出始めたばかりなのであまり良し悪しがわからないという(笑)。行き先にあわせて靴底を選ぶのがベストでしょう。場合によっては、貼ったり装着するタイプの靴底を臨機応変に使い分けた方が効果があるかもしれません。但し、意外とこれらは耐久度が低いので過信しないように。

 さて、去年まではあまり眼にしなかったのですが、靴そのものを買うという選択肢以外にもスパイクを埋め込むという選択肢があります。
 靴底が厚いものに限られますが、スパイクピンが千円前後で販売されています(一度だけセールで500円台も見た事ありますが)。ネジ釘状のスパイクをドライバーで靴底に捻じ込むものです。充分な厚さがないと突き抜けますし、おそらく靴は1シーズンしかもたないでしょうし、スパイクの収納も出来ないので屋内では金属音をさせながら歩く事になると思いますが、突発的な雪などで事前に準備していなかった場合は便利かもしれません。ただし、これは完全な自己責任商品なので失敗しても誰も保障はしてくれないのを覚悟の上で選択してください。

 後は転ばぬ先の杖ということで、杖に装着するスパイクもあります。北海道では大きな薬局やハンズ等の雑貨店、一部デパートの紳士雑貨コーナーで扱っています。値段は千数百円で、下手をすると杖をもう一本買えます(苦笑)。スパイクは一本から四本だか五本爪だか位まで種類があり値段は同じ。どれが使い易いかは好みによりますが、雪が深い場所では断然一本タイプ。複数本タイプだと爪と爪の間に雪が挟まってしまう事があります。但し氷の上では一本タイプは表面を滑ってしまう事があるので、一長一短です。

 本当に転倒時の怪我を予防したいなら、転んだ時の対策に力を入れるべきかも知れません。先ず、両手を開けておくのは基本です。荷物は背負えるタイプの鞄に入れた方が良いでしょう。また、腰を打っても痛くないように厚手のパンツや厚手で丈の長いダウンジャケットやコートも効果的です。特にご老人の場合は転ぶ事前提で、膝やひじにサポーターを着けておくのも良いかもしれません。

 そして、もし北海道が始めてなら、道にも注意してください。車道は、昼間は溶け易く、夜は凍り易い場所で、とにかく滑り易いです。また、車道の茶色がかったシャーベット状のものは雪ではなく路面の氷をタイヤが削ったもので、見た目以上にサラサラしていて、踏むと滑る可能性があります。歩道は雪が降って点々と足跡がついている場合は、その足跡をなぞるように歩いてください。踏み外すと足が埋まったり、深い場所に足を踏み込んで捻挫する事があります。歩道は、一見して滑りそうな場所でも黒い粒状のものが撒いてある場所ならその上を歩いた方が安全です。それらは滑り止めの砂利や融雪材で氷の上であっても撒いてあれば滑り難くい場所となっています。歩道で一番滑り易いのは駐車場の入口など、車道に向かって傾斜が付いている場所、そして店舗の前などのロードヒーティングされて雪が無い場所との境目(つまり凍り易く段差が出来易い)です。

 ということで、他にも色々と対策は出来ると思います。そして、ここで私が選んだのは一つの見方であり、実際にはもっと違う見方や、実は事実と違うものもあるかも知れません(全部試したわけではないので)。それらを踏まえた上で、参考にしていただければ幸いです。

 という何回も転んだ末の話。防寒対策もしっかりとしましょう。