旦那のいない間に、花嫁はドレスを選びに。
送られてきた写真を見て思う。
いつからか僕は、この後ろ姿を追いかけ続けていて
恋をして、手をつないで、時を重ねて、誓いを贈って
きっと今も隣にいるようで実は、
この後ろ姿を見つめ続けているんだろうなぁ。
たくさんの後ろ姿が、こうして僕の手元には残っていて
いつかの思い出になくしてしまうことはないだろう。
後ろ姿を切り取り続ける僕は
思いがけず振り返られたとしても
何事もなかったように振る舞って、ただ笑いかけるんだ。
すると満足したように、また鼻歌混じりで歩き出すんだろう?
そうやっていつも僕らは笑って、一歩一歩歩いてきたんだね。
さぁいこう、僕らの歩む道には
雨も降るだろう、風も吹くだろう、夜にも呑まれるだろう。
だけど変わらず並んで歩くよ
ふたつの後ろ姿。