コントローラータイプの人というのは、「自分が支配をしたい」わけですから、「コントロールされたくない」という気持ちを持っています。このことを押さえておくことが、コントローラー傾向の強い人と接するコツとなります。
例えば、コントローラーを褒める場合、お世辞にも聞こえるような表現を使うと、「この人は褒めて、ノセて、どこかに誘導しようとしているのではないか」、つまり、コントロールしようとしているのではないか、と読んでしまうようです。
ゆえに、過剰な褒めはコントローラーにはあまり有効ではないのです。
コントローラーに対する褒め方があります。それは、その人自身ではなく、その人のチームメンバーや部下などについて褒めることです。コントローラーが管理職やリーダーのようなポジションにいるとき、自分のリーダーとしての力量を認められたいわけです。
×「社長は本当にリーダーシップがありますね!」
○「御社の社員は本当に生き生きしていますね!」
その人自身ではなく、その「外側」に論点を探し、褒めるわけですね。つまり、その人が影響を与えたことについてに焦点を当てるのです。
また、コントローラー自身の成果や結果に対して褒めるときにもコツがあります。
コントローラーの掲げている目標の途中を指して「すごいですね!」などというと、「それはまだ最終目標じゃないんだよ。この人、オレの目指すところがわかってないな」となるようです。
その人自身の目標を達成したとき、タイムリーに「やりましたね!」と自然と伝えるのが効果的な褒め方なのです。
コントローラーは傍から見ると、支配的で接しにくいので物事をやんわりと伝えるほうがいいかと言うと、そうとも限らないようです。逆の発想です。
コントローラーに対して、ものを言いにくいのは、他人だけではなく、本人も自覚しているところなのです。つまり、それを乗り越え、正直にネガティブなことを伝えると、「ああ、そこまでオレのことを考えてくれているのか」と思うことがあるようです。
コントローラーが”支配的””独断的”なのは結局、あまり人のことを信用していないからです。だから常に状況をコントロールしていくために、人の裏切りとかに敏感になります。だから、正直にものを言ってくれる人には信用を置いてくれるのですね。
コントローラーとのコミュニケーションのコツ!
- その人が影響を与えたことを褒める
- その人自身が何をしたいのかを知り、それを達成したとき、タイムリーに褒める
- 時にはキツい言い方でも、ネガティブなことでも正直に伝える
相手の気持ちを尊重し、「腹を割る」ことが、コントローラーとうまくやっていくためのポイントのようですね。