猫2匹ときどきベランダガーデン

お星さまにゃんずと一緒にベランダガーデニング。 刺繍ネタ少々。ヴァイオリニスト山根一仁さんファン。

山根一仁リサイタル 紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ 2012年11月14日 -長いメモ-

2012年11月18日 | ヴァイオリニスト山根一仁さんコンサート

高校生ヴァイオリニスト山根一仁さんのリサイタル、11月14日紀尾井ホールに行ってきました。

いつもかなり前よりの列で聴いていたので
12列目なのに音が遠く感じられます…。
それだけ音が柔らかく響くホール
ということでしょうか。

タルティーニ
ヴァイオリン・ソナタ ト短調『悪魔のトリル』

これまでどことなく古めかしい曲だと思っていましたが
今回聴いてみたら。
端正な悪魔が上質な音色を奏でていました。
なんだか、すっ、と聴き入ってしまい
途中で『あーこんな顔の人が弾いていたんだっけ』
と、山根さんの姿を改めて見直したほどでした。

プーランク
ヴァイオリン・ソナタ

以前にも、予習では全然つまらなかった曲が
山根さんの演奏では素晴らしかった、という記憶があります。
スペイン内戦勃発の騒乱の中、銃殺された詩人
ガルシア・ロルカの思い出に捧げられた曲。
ですが。
白く泡立つ波が次々と寄せてくる海に
朝日が昇り
波に光がさす感じ、
とか
屋根裏の小窓から広がる、
緑多い街を眺める感じ、
とか
作曲家の意図とはまるで違いますが
ふと、情景が目に浮かびます。
ホールの響きもよくて、
生き生きとしたソナタになりました。

イザイ
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ホ長調 Op.27 No.6

なんだか短くあっという間に感じました。
何拍子だかさっぱりわからない曲だなあ
と思うのですが、
現代の分裂的思考と通じるものかとも思えます。(なんだそれ)
これも、意外なほどしっくりと聴けました。
山根さんの技です。

ブラームス
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調『雨の歌』Op.78

雨の1日。
雨の匂いのする窓
空から落ちる静かなしずく達。
雨だれの音を聴きながら外を眺めると
心地よくにじんだ森。
やがて風は強まりざわつく木々。
そして、また訪れた静寂の中、
ひと気のない山の
深い緑に苔むした道を歩こう。
夜になれば心は揺らぎ、
しかしいつか、穏やかさを取り戻す。
再び、静かな雨。

サラサーテ
カルメン幻想曲 Op.25

ここ何回かの演奏会では
ワックスマンのカルメンを弾いていらしたのですが
今夜はサラサーテです。
山根さんのヴァイオリンが切々と歌うメロディーに…
歌うカルメンを見たい!
という気持ちがむくむくと!
ここはカルメンが歌っているんだっけ?
数年前に買ったDVDよ、もう一度!
近いうちに絶対見よう!
と決意したところで
山根さんの曲も
華やかにエンディングを迎えました。

プロコフィエフ ハイフェッツ編曲
3つのオレンジへの恋よりマーチ

一見無機質な同じ顔のようでいて
かわいいおもちゃの兵隊が
一糸乱れず行進していきます。
自然に
気持ちが前に向かってリズムをとりだす
そんな、山根さんのヴァイオリンです。
ディズニー映画『ファンタジア2000』で
ショスタコーヴイチのピアノ協奏曲(?)のアニメーションがありましたが
それを思い出しました。
あれは片足のオモチャの兵隊でした。ハッピーエンド♪

クライスラー
愛の喜び

フレッシュ!
軽やかに弾むヴァイオリン!
演奏会の締めくくりは
爽やかなデザートのような『愛の喜び』でした。
『愛の挨拶』もいつか弾いてくれないかな♪

今回は、お友達と一緒に聴くことができて
とてもうれしい演奏会でした。

山根さんは素敵で

お茶の時のパンケーキは美味しく

みんなで楽しくおしゃべりしながら帰りました。
しあわせ~。

そしてこちらも素敵なピアノは
鈴木慎崇さんでした。

次のリサイタルは1月の行徳です。
次は曲目が今までとかなり違うようなので
また新たな山根さんに会えそうですね。
楽しみです。

山根さんの過去の記事はこちら↓
カテゴリー:山根一仁さん


現代音楽ってどんなの?-白ながぐつ猫らぶ-


オレにもわからんね。-クールな黒猫りょうちゃんちゃま-



コメント    この記事についてブログを書く
« カーペット保護色ネコ | トップ | にゃあに?のぞいてみたよ »

コメントを投稿