京都の料亭と言えば「吉兆」が有名ですが名古屋の料亭と言えば「河文」
400年近い歴史を持つ名古屋最古の老舗高級料亭です。
同じ敷地内にあるイタリアンの「KAWABUN」の方は行けても
料亭は一般庶民では敷居が高過ぎてとてもいけませんでした。
が、バブル崩壊後、企業の接待が減り、売り上げが激減。
とうとう2011年「プラン・ドゥ・シー」という東京の企画会社に経営権を譲渡し
数ヵ月後リニューアルして再オープン。地元新聞にも大きく取り上げられました。
畳の部屋を一部板張りにし高齢者にも配慮したイス席を設けたり
一般客が気軽に利用できるよう価格帯を下げ、ランチや喫茶席も。
コーヒーだけで「河文」に行く・・・なんて以前では考えられなかった事。
「ファミレス河文」などど悪口の書かれた口コミも見ました。
昔からの「河文」のご贔屓さん達は残念に思ったり不満に思ったり
されているかもしれませんね。
でも私みたいな庶民は嬉しい限りです・笑
そんなわけで、以前は身分不相応な為、通り過ぎてたあの「河文」に
「お茶をしに」行ってきました。
(茶房の営業時間は平日の13時~17時半のみ)
平日の午後、「ホントにお茶だけでいいのかなぁ~」と不安な気持ちで前まで行ったら
赤い傘の下に茶房メニューが置いてあり「お気軽に」の文字が。。。
本当にお茶だけでも大丈夫そうなので、安心してのれんをくぐりました。
ここでクツを脱ぐのかと思ったら・・・クツのままでOK!
通された部屋は庭を眺めるこんな和の空間。
「松の間」15席がカフェスペース(ここだけはサービス料なし)
徳川園の蘇山荘と雰囲気が似てます。
老舗が持つ雰囲気を落とす事なく茶房へ昇格させたあたりは
賛辞を送るべきでしょう。
苔庭を眺めながら、とても静かなソファー席
ここでコーヒーが400円でいただけるなんて、最高です。
「河文」に茶房が出来た事を、まだあまり知られていないのか
私達以外、もう1組しかいませんでした。
おかげでとても静かな時間を過ごす事ができました。
でもここで主婦達が大勢でワイワイガヤガヤの光景はとても似合いませんが。。
「河文の菓子職人の作る美味しい甘味」という言葉に誘われて
冷製小豆しるこ(600円)と西尾抹茶のパフェ(700円)を注文。
量は少なめでしたが、甘味抑え目でとても美味しくいただきました。
そして4月下旬、夜の食事にも行ってきました。
玄関前は、5月の節句が近いからか「菖蒲」が・・・素敵な演出。
夜は1万円のコースのみ。
もともとは板場へ続く通路だったところを改装し
板前を目の前に料理を楽しめる11席のカウンター席。
「河内屋」という別名がついています。
やはり本家「河文」とは別のもの・・・という意味合いなんでしょうね。
食前酒
胡麻豆腐
鰹のたたき
(食わず嫌いだった鰹のたたきでしたがお代わりしたいほど美味しかった!)
お造り
焼き魚
鴨の炊き合わせ
春キャベツの春巻き(これもすごく美味しくて、家で作ってみました!)
もずく
桜海老のご飯
さすがに良い素材を、良い調理で、最高のロケーションとサービスで
楽しませていただきました。気安くいけるような店ではないですが
何かの記念日とかにまた利用したいと思いました。
食後のデザートは茶房席に移動して・・・
イタリアンの「KAWABUN」もこういうスタイルをとってます。
夜は庭がライトアップされてて雰囲気いいですね。
1口の冷やしぜんざい(食べちゃった)と、アイスクリーム
廊下には兜の飾りも。
お昼は、リーズナブルなミニ会席や、定食もあるそうなので
今度はぜひランチにお邪魔したいと思います。(2500円より)
河内屋 昼11時半~14時半(平日のみ) 夜17時半~21時