1741．そして四半世紀が過ぎました

　1985年 8月12日に起こったある「事故」について、毎年この日に、
その時々に思ったことを綴っています。

　この出来事について、今までいろいろな角度で取り上げてきました。
過去のこと、現在のこと、そして未来のこととして・・・。あの時に
何をしていたのか、そのことが今、どのようにつながっているのか、
そしてこれから先、どのようなメッセージを共有し発信していかなけ
ればならなのか・・・。多くの人がそれぞれの立場で考えていること
でしょう。

　1985年 8月12日18時56分23秒・・・。この日はたしか月曜日でアル
バイトもなく自宅の居間でくつろいでいました。よく晴れた夕方で、
南の空を眺めていた記憶もあります。その頃の羽田から大阪への飛行
ルートは現在と異なりはるか南方を通過していましたので、その視界
の中に機影が映っていることはありませんでした。「そのこと」が発
生したことをＮＨＫの１９時のニュースで知りました。そしてその夜
事態が次第に深刻化します。ＮＴＶ系列の歌番組でも紹介されていた
ようです。しかし、現場がなかなか特定できなかったことに対して、
不思議に思ったりもしました。なぜだろう・・・って。

　当時の混乱から四半世紀が過ぎました。「安全」に対する考え方が
各企業で見直されている中、ルールや基準は確かに強化されていると
感じます。そう一方で運用はどうでしょうか。安全を確保するための
予知や予防についてはどうでしょうか。科学技術がさらに進化する中
であっても、それらを利活用するのは人間です。そして行動を起こす
ための判断をするのも人間です。

　この半世紀で人間はいろいろなモノを創造してきました。そして、
その大半は今でもメンテナンスをされながら利用され続けています。
しかし、「形あるものは滅びる」とまでは言いませんが、必ず老朽化
します。「メンテナンスで利用し続ける」のか「廃棄し再構築する」
のか、この判断は重大です。

　おびただしい数のモノの維持管理に人智や人工が追いついているの
でしょうか。「コストダウン」や「コンプライアンス」を上辺だけの
ものにしない企業活動が必要なのではないでしょうか。



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