昨日、元コーチ@ヒディング韓国、の人に教えてもらった韓国のシステムを参考にして試合に臨む。どうやらスターターは“オプション”の方、ディフェンシブな形らしい。でも韓国なので全然ディフェンシブじゃないし。とか言っているとトーゴ先制。てーはーみんぐー沈黙。
後半からは、教えてもらったもう一つの形、“オフェンシブ”な形にシステムが変わっている。選手をうまく入れ替えて、流れを変えていく。普通、これをやるよなあ。交代で。あーあ。
いやな事は思い出さないようにしつつ、試合に集中。と、左横のブース(スペインの放送局だった模様)に、へそ出しの美人が登場。手馴れた手付きでヘッドセットを装着。タバコをぷか~(本来禁煙なのかどうか不明ですが、試合中プレス席のあちこちで煙が上がってます。さすが喫煙大国)。声を聞きたかったのだが、なにしろ場内は「てーはーみんぐー」しか聞こえない。ブースで実況している2人組(男性)の声すら聞こえない。フランクフルトは屋根を閉じていたので、さらに声が反響して「ぶーん」という低い共振みたいな音も出るぐらい。声を聞きたかったけど、聞いてがっかりするより妄想するほうが幸せだったりして。あ、へそピアスもしてた。
ピアスに気を取られていると韓国同点。そして逆転。そうそうアジア枠維持のためにも、韓国にはがんばってもらわないと。次からアジアだからといって、オーストラリアの勝ちはアジアにカウントしてもらえないだろうし。確かに後半、聞いてた通りにメンバーとシステムが変わって、ボールの動きもよくなっていた。これができれば今頃(以下略)。
韓国が無事に勝利。アジアのために喜ぶ。今日は出来るだけ早くデュッセルドルフに帰りたかったので(1)滅茶苦茶に空腹だったのでとりあえず何か食う(2)翌日のミュンヘンのホテルを探しておく(3)日本からスキャンデータを送ってもらった「スポニチの金子達仁氏のコラム」をダウンロードする(4)ブログを更新する、と、どかだかとこなし、さらに日本とスカイプでなぜか雑談しつつ、シャトルバスの時間が来たのでいそいそとバス乗り場へ。
中央駅でいつものように自動券売機で列車の座席を取ろうとするが、電光掲示板を見るとあと5分ぐらいで(たぶん)デュッセルドルフに行くと思われる(雰囲気の)ICEがある(と思った。確信はなかった)。とりあえずホームに行けば何とかなるだろ~、と走る。案の定発車が遅れていて、その上まだ折り返し運転の前の列車番号が表示されていて、そこに居るICEがさっき電光掲示板で見たデュッセルドルフにいく(らしい)ICEかどうかがまったく不明。
とりあえず、一番座れる可能性が高い場所(が、27・28号車=だいたい先頭か最後尾で、そのためのチケットが無いと乗れない。なので、普通は空いている。要するにグリーン車です)まで行って、そこらへんに居るひとに聞いて見る。「でゅっせるどーるふ?」。「ああ、この列車なら行くよ。表示されて無いけど大丈夫だから」とか話していると別の人からも「そうそう、大丈夫だよ、これに乗れば」と言われ、素直に乗るとまだ席はガラガラ。W杯臨時列車らしく、予約は不要というより出来ない模様。らっき~。
スタジアムを出るあたりから、喉の左側壁が痛い。やばい。風邪の兆候か……僕は以前、睡眠時無呼吸症候群の手術を受けていて、喉を拡げている。いびきと睡眠不足は収まったものの、喉の構造が変わったからなのか、体調を崩すとまず喉が炎症を起こす。その上まずいことに、炎症を起こしすい方の親知らずが顔を出して虫歯になりかけていて、体の抵抗力が弱まってくると、親知らずと周りの歯茎が炎症で痛む→その奥の喉に雑菌が入って炎症を起こす→それがもとで風邪に移行、というのがおきまりのパターン。
国内にいるときには、まあ医者に行けばいいんだし~、とかだらだらして、熱が出てから何とかするのだがここはドイツ。早めに手を打たないとまずい……。幸い今回は、前回医者に行ったときに「3週間ぐらい出張に行くんですその間また再発するかもですなので薬くださいお願いです」と、渋る医者から無理矢理引っ張り出した抗生物質と炎症を押える薬を持ってきた。
デュッセルドルフに着くのはたぶん9時過ぎ。翌日はミュンヘンでその日は泊まりなので、なにかとやる事が多い。戻ってからやるべき事を順番に考える。(1)駅前のケバブドナルドでケバブを食う。(2)味噌汁を作って胃になにか入れてから、風邪薬を飲む(3)速攻着替えて溜まった洗濯物をかばんにいれて朝教えてもらった近くのコインランドリーを探して持っていく。コインランドリーは、見つけたとしてもおそらく閉店は23時、洗濯する時間を考えると結構ギリギリっぽい。
デュッセルドルフ着。走る。ケバブを食う。駅前のケバブは初日に食った(そして胃がもたれた)ところで、23時まで開いている事を確認済み。テレビではブラジル戦がやっている。見ながらバクバクぱくぱくと食う。チリソースを選んだことを激しく後悔。でも完食。店でミネラルウォーターとコーラを買い込んで、ちょうどやってきたトラム(路面電車)に飛び乗りホテルへ。かばんをひっくり返して風邪薬を捜索。あった。が。どれがどの薬か、よく解らない。雰囲気で飲む。持参した「ほぼ日袋(非常に丈夫なビニール袋。“ほぼ日”の通販で購入)」に洗濯物を投げ込み、ついでに洗濯中の時間つぶしのための書籍とiPodを投入。
教えられた通り、ホテルを出て、2つ先の通りを左折、そしてまっすぐ歩いていくと数分で左側にある……はず。交差点を2つ通過。未だ発見できず。トラムが走る道も通過。まだない。少しだけ不安になる。ま、ケバブ後の運動としてはちょうどいいか、と前向きに考えて歩く。歩く……。しかし無い。
あきらめて、ちょうど開いていたネットカフェ(だと思う。ウィンドウにPCとかインターネットとかの絵と料金らしい数字が描いてあって、覗き込むと個室っぽい部屋が並んでいた)のカウンターに座っていた兄ちゃんに「このあたりでコインランドリー知らない?」と聞くと、手に持った袋で意味を理解してもらえたらしい。「あー、服を洗うんだろ、それならすぐそこだよ。ほらほら、その“SUSHI”と書いてある店と“BAYER”と書いてある看板の間。数分かな。すぐだよすぐ」。通りすぎてしまっていたらしい。しかし傷は浅い。いわれた通りなら、ほんの50メーターぐらい戻ればいいはず。
戻り始める。注意深く店をチェックしながら歩く。ない。前回のコインランドリーで雰囲気はわかっているはずなので、思い浮かべて歩く。ない。ない……。あ。発見。
今回のコインランドリーは、たぶん前回のより10年は新しいはず。雰囲気も明るい。明るすぎて、最初はコインランドリーだと思わなかったのだ。よーく見ると、たしかに洗濯機が10台ぐらいずらり。洗濯物をたたむ人数人。で、やはり閉店は23時。時間は10時ちょうど。ギリか?前回は乾燥まで入れると1時間以上かかったぞ。
ともかく店に入って洗濯物を機械に放り込み、操作しようとするが、前と機械がちがう~。右をみると、親に連れてこられたと思われる男子(たぶんトルコ系、推定12才)が。素直に「助けてくれる?」と直球で聞いてみる。助けてくれる。
鉄則:困ったときには、聞く・頼む・助けを求めること。
洗濯機の横に座って、iPodで音楽を聞きながら本を読む。今度は西部謙司さんの新刊。クライフが優勝「できなかった」W杯西ドイツ大会を舞台にした小説。最初からぐいっと引き込まれる。我慢してドイツに来るまで読まなくてよかった~。大会中、しかもドイツで読むと、格別ですな。ゆっくり味わって読む事にしようっと。
読みながら、コインランドリーの客を観察。先ほどの子供の親達は、乾燥機の前で膨大なタオルと洗濯物をたたんでいる。やはりこちらも家族経営のホテルをやっている人たちなのかな。僕が泊まっているホテルも、たぶんトルコ系。たたんでまとめて両手一杯×2人分ぐらいの洗濯物をまとめて、帰っていく。
やはりトルコ系の男女がいちゃいちゃ。洗濯がなかなか終わらないので、女の方が何回も機械を見に行く。結構せっかちなのか。しばらくすると、洗濯機を動かしたまま外に出て入ってしまう。
結局僕一人だけになり、読書に集中。冒頭から出てくる(ベルディ・)フォクツは、96年ユーロのドイツ代表監督、というイメージで、僕の中では固定されている。ゴールデンゴールで優勝した後、「べーるでぃー!」とコールを受け観客に向かって走っていくフォクツをテレビで見たのが10年前。決勝トーナメントの前半だけ見て帰国したので、決勝は日本でテレビ観戦だった。
選手としてのフォクツに関心が無かったわけではないけど、知るチャンスもなかった。それだけに、フォクツをはじめクラマーさんやバイスバイラーなどの登場人物達が交わす会話が(西部さんの筆の冴えもあって)本当に楽しくて堪らない。ドイツ好き以外はそこまで楽しめるかは保障できないけど。
今回のコインランドリーは、きちんと「あと何分」の表示が出るタイプ。その上、明らかに水の使用量が少ない。看板に「eco」とかなんとか書いてあったし。最近出来たチェーン点なのでしょう。機械もぴかぴか。
30分で洗濯終了。時間は10時40分。微妙だな……前回は乾燥機で20分以上かかった記憶が。洗濯も40分以上だったけど。一応自動でシャッターが閉まったりしないか、ドア周辺の構造を確認。当然のことながら、そんな近代的な(過剰に文明を浪費するタイプの)設備は、ない。タダのドア。よっし、放り込んで乾燥!
はじめに扉を閉めると、「あと50分」と表示が。全然ダメじゃん!でも、とりあえず誰かが閉めに来ても動いているなら閉められまい。スイッチオン!とたんに表示が「あと10分」。センサーで重さでも感知しているのでしょう。このあたりは(必要なレベルで)文明万歳ということで。結局10時50分に洗濯終了。いまいち渇きが悪いものもあったけど、まあそれは部屋で干せばよし。たたんでまとめて、ホテルへ。
今日は部屋で無線LANがうまく拾えない。そういう日もある。BBCを見ると、ザルカウイがどうしたこうしたとか。日常のニュースはネットで日本にいるときとほぼ同じだけ得られる。映像も(英語なのでなんとなく)わかる。特に不自由しないもんですな。
明日の準備は明日、ということにして就寝。