作品と商品の違い。
クリエイターにとってずっと付き纏う問題ですね。
最近、コロナ禍で皆様イライラしてるんでしょうか。
どうもこの辺をハッキリさせたくなる事案が結構ありましたので、今日はそれを語りたいと思います。
作品と商品は全然違います。
まず商品は基本的にお客さんのご要望に合わせて、ニーズに合わせて儲かるように開発した物です。当然、価値のある物です。
作品というのは、求められてもいないところに、作者の勝手なマグマのような製作欲が具現化した物です。無価値で当たり前の物です。そこを目的としていませんから。そこら辺の石ころとそんなに変わりません。
しかしながら、その無価値な魂のやりきれない爆発に、偶然か必然か結果的にカタチを成した物に、同じように渇いた魂により求められる事があります。
共鳴するって事ですかね。
そこには金額が付く事もあるし、付かない事もあります。
ただ確かに、その魂達にとっては猛烈な価値があるんです。
それが作品であり芸術だと思います。
音楽で特に顕著なんですが、よく言いますよね?「等身大の歌詞に勇気づけられた」とか、この人のコンサート行くと笑顔になれたとか。
こういうのは商品としてしっかりと作られたエンターテインメントです。
誤解しないでくださいね。それは本当に素晴らしい物で、プロの仕事の塊で、尊敬すべきものです。
でも、僕が思う芸術的な物とは全く違うところにあると思ってます。
似てはあるんですけど、性質はやっぱり別の物です。
誰かを勇気付けたいとか、背中を押したいとか、笑顔にしたいとか、そんな無責任な事は僕らには出来ません。各々で事情も違うし。そんな言葉が知らない人達に届いてしまうのヤバくないすか?
商売としてじゃないと、なかなか怖くて出来ないと思うんですよねー。
僕がやりたい事は、全て自分の魂の飢餓を開放する事であるし、それで誰かが良いと思ってくれれば勿論嬉しいですが、思われなくてもどうだっていいんです。
やりたいからやってるだけなんです。
染めも音楽も店だってです。
ですので、金払ってる客なんだからワシを笑顔にしろ!楽しませろ!って方向の考え方の人は、そういう商品を揃えてるミュージシャンの方に行ってください。
僕は誰かの笑顔のためになんて嫌らしいこと考えた事もないです。
「〜のために」って言うのは本当危険で、行きつくところは「〜のせいで」ってのになりかねないです。
ですので、これからも勝手に創造して自分達なりに楽しく自由に爆発していきますので、共鳴する部分があったり、思わず尊敬しちゃったりしたら今後共よろしくお願いします。
ちなみに尊敬するって事も才能の1つで、最近はその才能がまるっきりない人が増えてる気がします。
特に身近な人を尊敬出来ないってのは一種の地獄だと思うんですよ。
ずっと与えられるだけの、それを批評するだけの、間違えて肥大する自尊心に可能性がどんどん食われていっちゃいます。そんな自分自身の自尊心に食われてしまった才能がもったいないと思うんですよねー。