成果＞成果物

成果と成果物。似た単語ですが、意味するモノは違います。
プリンスでは違いを以下の様に定義しています。
成果とは成果物を使って得られるベネフィット。ビジネス・ケースに直結するモノ。

プロジェクトは成果物にフォーカスします。成果物を定義するために、仕様を決めます。そして仕様通りに開発し、テストし、納品します。
成果物が仕様を満たしていることは重要ですが、それだけでは価値はありません。現場で使われて、喜ばれて、バリューを出してこそ価値があるのです。
成果物を使った結果、得られるバリューが成果です。成果はそのもの自身で価値があります。
フォーカスすべきは成果です。
プログラムマネジメントでは成果に注目します。アジャイルでもビジネスへの価値（成果）でバックログの優先順位付けをします。
仕様を一ミリも違わず納めるのではなく、その先で使われるビジネスシーンまで思考を深める。どのような状況でプロダクトが使われるのか。その使われ方で一番価値を出せる仕様はなにか。
与えられた仕様を単に実装するだけでなく、使われるシーンを描きながら最大価値を生み出す仕様を成果物に充填してください。