プロジェクト・マネジメントの要諦The Key to Project Management

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ゼロから新たに生みだす。既にあるものを作り替える。
楽しみながら考えていきましょう

プロジェクト思考よりプロダクト思考で顧客価値を届ける

2018-05-13 | 日記

本サイトは「プロジェクト・マネジメントの要諦」である。

だから視点はプロジェクトである。どうしたらプロジェクトをうまく回せるかを考えるサイトだ。英語でいう "How" に注目している。

プロジェクトはこれからもずっと続いていくだろうが、プロジェクト思考だと困ることがある。

大きな課題は二つだ。

① プロジェクトは組織事。

② プロジェクトは近視眼的になりがち。

具体的に説明していく。

① プロジェクトは組織事。

プロジェクトは社内で決めた作業単位である。上位マネジメントが社内でごにょごにょして、予算はいくら、納期はいつ、スコープはこれ、と。ある意味、組織の勝手な理由で決められた作業の枠組みだ。

こうして社内事で決められると、組織の状況によりコロコロ変わってしまう。やれ予算がなくなったから、とりあえず終わってくれ。納期は絶対に守らないといけないから、多少のバグがあっても終わらせろ。スコープは守れ。使い勝手は二の次だ、など。

完全に社内事情に左右されてしまうのである。

 

これを改善するために「プロダクト思考」である。

プロダクトは顧客が実際に使う製品、または受けるサービスのことだ。だから、顧客価値に直結している。プロダクトは顧客事だ。あらゆる判断は顧客を意識して行われる。

例え機能があっても、操作性がイマイチの状態で届けることが顧客にとって価値があるのか判断される。ある機能の不具合が、顧客にとって許容できるかで判断される。納期が顧客にとってタイムリーであるかで判断される。製品やサービスが顧客にとって競争力があるかで判断される。

社内事情で予算があるとかないとか、そんな薄っぺらい理由で判断されるのを回避できる。

次に二つ目。

② プロジェクトは近視眼的になりがち。

プロジェクトでは新しいものをつくる。作るものが有形の製品か、無形のサービスかは別として、今ないものをつくるのである。ゼロから1をつくったり。1のものをAという別のものに置き換えるのがプロジェクトだ。

だが、プロダクトは作って終わりではない。

1になったものは、継続的にバージョンアップしていかないといけない。1.1、1.2・・・・・と機能追加や操作性の改善など、長きに渡りメンテナンスしていかなくてはならない。

プロジェクトだと、「やっとできた。やれやれ」で終わりだが、実は全ての始まりなのである。プロダクトのライフサイクルで見ると、立上げは最初の一部でしかない。

だから「プロダクト思考」だ。

プロダクトライフサイクルを一気通貫で見ないと全体最適にならない。木を見て森を見ず状態になってしまうのである。目先の6ヶ月だけ見て作ったものが、3年スパンだと間違っているかもしれないのだ。

 

プロダクト思考にシフトすることで、顧客目線での価値の提供、そして長期的な視座による全体最適の実現性を飛躍的に高められる。

プロジェクトを段取りよく進めることはもちろん大事だが、顧客を意識したプロダクト思考はもっと大事だ。

いかにプロジェクトを上手に仕上げても、顧客価値を創造できなければ無意味だ。

そんな思いから、今年の2月に「プロダクト・マネジメントの要諦」サイトを立ち上げた。

ご興味のある方はこちらも参考にしていただきたい。

 

プロダクトマネジメントの要諦

 

もちろん、本「プロジェクトマネジメントの要諦」も継続していくので楽しみにしていただきたい。

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