RoboTechs LaB ヒューマンアカデミーロボット教室 高幡不動教室

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赤外線フィルムによる風景写真 (ジャンダルム)

2006年04月14日 | その他ロボットスクール関連
赤外線フィルムによる風景写真 (ジャンダルム)









赤外線は可視光線域の末端約700nm以上から400μmくらいまでの 長い範囲で存在する電磁波ですが、赤外線写真の対象となる範囲は 一般に1400nmあたりまでといわれています。
これは、赤外線用感光材料の赤外線感度区域によって決まるためです。赤外線フィルムは、赤外線だけに感じるのではなく、ハロゲン化銀特有の感度区域が残っているため、短波長側の可視光線にも感光し、このまま普通に撮影した場合では モノクロフィルムとあまり変わらない写真になります。
このような理由から、短波長側の可視光線を遮断するフィルターを 使用するわけですが、使用するフィルターの種類によってその効果は 変わってきます。短波長側の可視光線を遮断するには、約550nm以下の可視光線を吸収するような橙(だいだい) 色や赤いフィルターなどを使用します。
赤外線撮影にこれらのフィルターを使用すると、被写体の色が紫や 青・緑などは暗く写り、葉緑樹や自然の緑葉なども暗くなると予想できます。しかし、被写体の明暗は赤外線の反射率によって変わってきますので、たとえば葉緑樹は緑色光線よりも700nm以上の赤外線に対する反射率の方が高く、木々の緑や自然の緑葉が光り輝くような「雪景効果」がおきます。また、人の目では霞んで見えないような遠景の山肌などもはっきり見え (乱反射光の影響が少ない)短波長光の乱反射によって見られる青空はほとんど黒くなり、疑似夜景のようになる場合もあります。また、近景の日陰などの直射日光が当たらない部分も暗く写ります。
このように、赤外線フィルムによる風景写真は、普通に撮影した写真とは一味も二味も違いがあります。今回、日野市日野にお住まいの生徒さんから赤外フィルムを使って撮影した写真を拝見させていただくことができました。