一部カット
不思議な絵です。明らかに昔話なのにチューリップが咲いています。そのなんともいえないいかがわしさ。でも「これで、いいのだ」と開き直っている画家がいて求めました。「おもしろい、おっちゃんだ」。画家の名前は唄野蛾生(ばいのがせい)。絵本は昭和20年代。版元は光洋出版株式会社。
江戸東京博物館に唄野のポスターが2点保存されています。戦前の「全國ラジオ体操の会」。そして昭和20年代の「おいしいバナナ」。ネット書店の日本の古本屋で検索しても唄野の絵本はありませんでした。つまり、これは珍本なのね。
復刊絵本の後書きを書き、それからもにょもにょを。
D社のSさんからお電話がありました。「西村(繁男)さんにお電話しました。来年に描いてくださるそうです」。まことにうれしそうなお声でした。ということで絵本「おばけがこわいおばけ」(仮題)は童心社の下園昌彦編集長のお力添えで出ることに決まりました。一件無事落着です。
ああ、センチメンタル。「秋風」という詩を書きました。
渡世人には風が身にしむ季節になってきましたね。今ごろは人形峠でしょうか。
「秋風」。残念ながらはずかしいのでダメでございます。人はふとセンチになるものでございます。まして旅人(たびにん)は。ごめんなさって。
「秋風」を読ませてください。小生の心も秋風が吹いています。がんばらなくっちゃ。
木枯らしモンジャロウ拝