さんぜ通信

合掌の郷・倫勝寺のブログです。行事の案内やお寺の折々の風光をつづっていきます。 

20231130 写経を納めに大雄山最乗寺さまに行ってきました

2023-11-30 18:54:07 | 倫勝寺の行事報告

先日もお伝えした、8年ぶりとなる写経会の納経旅行。
今回は南足柄にある大雄山最乗寺に出かけてきました。

先日、大量の写経を最乗寺さまに搬入させていただいた時は簡単な挨拶だけでしたので、
私自身、昨年秋に行われた最乗寺さまの晋山式(住職の新任式)以来、およそ一年ぶりのきちんとした拝登になります。

朝7時に倫勝寺をバスで出発。
写経会、坐禅会の共通するメンバーの選抜部隊、山内関係者合わせて13人のこじんまりした団体参拝です。
危惧された保土ヶ谷バイパスや東名高速での渋滞も無く、1時間ほどで大井松田インターに到着。
良い天気に恵まれて、雄大な富士山の姿も見ることができました。

さて、最乗寺到着予定は9時。
だいぶ早い時間についてしまいましたので、参道途中の18丁目茶屋から歩いて拝登することにしました。
早い時間の参道は誰もいません。
杉並木と大雄山の深い森、深い静寂。
ありがたい、としか言いようがない大雄山の空気、そして佇まい。

明治期の杉苗2万本寄付や500円寄付の石板、拝登100回記念の石板を見ながら、大雄山の歴史に思いを馳せながら登っていきます。
みなさん健脚です。

上り坂や石段をものともせず、一歩一歩あゆみを進めていきます。
バスで目的地まで連れて行ってもらえるのはありがたいのですが、ホンの少しでも歩いて行けばお参りの気分はまた違ってきますね。

受付を済ませて息を整えた後、ご祈禱をしていただきました。
住職は法衣と袈裟に着替えてご祈禱を受けます。
ご真殿までの高低差がかなりあることから、一般の方はケーブルカーで上っていただくことになりました。
やはりありがたいですね、こういった施設は。
でも、ワタシら僧侶は階段です。

大太鼓が轟いてうやうやしくご導師様がご真殿に入堂。
参加者一同にちょっとした緊張が走ります。
維那和尚が声高らかに般若心経を拳経し、読経を先導します。

すごい・・・二つの太鼓がシンクロする爆速般若心経、消災呪、佛頂尊勝陀羅尼、観音経・・・
ううむ、参加者皆さんには経本持参して一緒にお唱えしましょう、などと言っていましたがあまりの速さに誰もついていけない・・・
仏頂尊勝陀羅尼は毎朝唱えているので何とかなると思っていましたが、
ここまで速いと、住職ですら息継ぎした瞬間に置いて行かれる始末。

未熟であった・・・(*_*; と反省する?住職であったのでした。

法要後、ご導師様にお話しいただきました。
紅葉は一昨日の風でほとんど散ってしまったことや、大雄山のおおまかな歴史、信仰の様子など。
初めて聞くお話もあり、興味深く伺ってきました。

ご祈禱後、修行僧の方が山内を案内してくださいました。

丁寧な、また詳細な説明。
きっともう3、4年くらいいるんだろうなと思っていたら、まだ1年半ほどなんですとのこと。
いろんなご縁で大雄山にお参りし、また不思議なご縁で出家して、昨年は修行僧の首座をつとめたといいます。
これから寒くなるからくれぐれも体調に気を付けて修行にはげんでください。
いい顔してたなあ。修行はヒトを磨いてくれる。

散ってしまったとはいえ、最乗寺さまの境内はまだまだ色鮮やかでした。

諸堂拝観のあとは、精進料理の昼食。
美味しいです。
淡白でいながら、しっかり滋味を感じる味付け。
うれしいなあ、うん。


キノコご飯、わかめとなめこの吸い物。
ガンモ、人参、シイタケ、紅葉麩、インゲンの煮物。
ごま豆腐(精進ダシがはってありました)。
シソの葉とサツマイモの天ぷら、高野豆腐のフライ(お塩が添えてあります)。
菊と大根の三杯酢。
白菜と人参の一夜漬け。
智水(日本酒)1合。

量も充分。

雲水さんが5人しかいないので、調理はおばちゃんたちがおこなっているのかもしれませんが、
以前にいただいた時と変わらぬ、素晴らしいお味です。

大雄山を降りて、その後は小田原駅前でお買い物をし、その後、大磯の旧吉田茂邸を見学。
ここは住職も個人的にお気に入りの場所で、時々出かけます。

火災後の復興の様子などがビデオで流されていて地元と吉田首相のつながりもよくわかりますし、
邸宅の内部やお庭もキレイに管理されてとても気持ち良い場所です。

今回は冬のバラがきれいに咲いていました。

今日はここまで。



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