平成14年11月30日に落慶法要を行った保田の昌龍寺。
あれからもう20年が経ちました。
多くの方のご協力をいただいて、茅葺の古い本堂を何とか建て直してはや20年。
先年の台風19号の被害にも遭うことなく、蒼空を背に清々と建つ昌龍寺本堂。
なかなかきれいなプロポーションです。
本堂には平成24年の開創400年の写真と、再建落慶の記念写真。
そこにおさまっている方々も、幾人かは鬼籍に入ってしまったり、なかなか会うことが叶わなくなったりしています。
お金のないお寺ですので、皆さんあれこれと知恵を出し、たくさん汗をかいてくださいました。
本当にありがたいことで、今も当時のことを思い出すと頭が下がります。
法事で赴くたびに写真の中の笑顔を拝見し、感謝の念を新たにする住職であります。
さて、10周年の時は法要後にハーピストの八木さんをお招きして、ハープのコンサートを行いました。
今回はお檀家さんの娘さんをお嫁に貰った桂春蝶師匠にお願いして、記念の落語会を開催しました。
開催の10月1日はちょうど友引の日。
という事で、「本堂再建20周年記念 昌龍寺友引寄席」と銘打っての開催です。
恒例の施食法要を終えて、檀信徒総会。
その後、友引寄席の始まりです。
檀家以外の方々もわざわざ山の上にある昌龍寺まで登って来ていただき、
本堂は大勢の観客でにぎわいました。
今回の記念落語会、出演は桂春蝶さん、三遊亭鳳月さんのおふたり。
気が合うお二人の会という事で、始まる前から和気あいあいの様子が何とも落語家らしいというか・・(^^♪
最初に高座に上がったのは三遊亭鳳月さん。
前日は三遊亭円楽さんが亡くなるという、巨星堕つの報に接して落胆されたとのこと。
しかし高座にのぼれば、さすが噺家さんです。
美味そうに酒を呑み呑み干すしぐさや、酔眼の顔はなかなかのもの。
イイ感じに場をほぐしてくれました。
続いては桂春蝶さん。
私は上方落語をしっかり聞いたことが無かったので、楽しみにしていましたが、噂にたがわぬ力量に感服しました。
軍記ものや仮名手本忠臣蔵など様々な演目をお持ちの方ですので、自由自在に話が進んでいきます。
口からつるつると言葉やせりふが、出てくるでてくる・・
みんな、前のめりになって聞き入っています。
「上方落語は言ってみればジャズのようなもので、お客さんとの掛け合いでどんどん話が膨らんでいく感じがします」
「江戸落語は様式美の世界というんでしょうか、かっちりしたスマートさがいいですよね」
(※会話の中で私が受け取った印象です、ご本人がそう喋ったわけではありません)
そのうち倫勝寺でも一席お願いできれば、と思います。
次回の記念行事はどんな形で行おうか、といまからあれこれ考えているのも楽しいものです。
少しずつ庫裡の整備もしていかないと、ね。
今日はここまで。