マギ 第9夜「王子の責任」

宝物庫が襲撃されたショックなのか国王がその後亡くなり王宮を逃げ出したアリババ。
アリババが非難されるべきなのはここですね。
道を教えてしまったこともなんですが、責任を取らずに、また国王逝去で崩れかけた国を立て直しをせずに逃げ出したこと。
兄達のことを買いかぶっていたのかもしれませんが補佐をすると決めたところなのに逃げちゃダメでしょっていう。
しかしアリババは身が引き締まる思いだったのは本当でしょうが、国の危機に直面して責任の重さを痛感し怖気付いてしまったのかもしれませんね。
今までスラムで暮らしてきた当時15、6歳の少年には荷が重すぎたのかも。
良く言えば（スラム育ちだけど）育ちが良すぎた、悪く言えば甘ちゃんだったってことですね。
ところで逃げ出した後チーシャンでお金を貯めて塔に挑戦して英雄に…という話の流れはサラッとされちゃって、どうしてそうなるのか分からない!!
原作読み返してみたら自由な生活は楽しかった、憧れの迷宮攻略をしたかった、ということなので、要するに全部投げうって一度きりの自分の人生楽しまなくちゃ損だろ！的な理由だったんですね。
しかしアラジンと出会ったこと（ひょっとしたら迷宮攻略して自信を得てというのも？）で、けじめを付けようとしたしたんですね。
そのまま逃げても良かったのに思い直したことは評価です！！
それなのに霧の団のリーダーってどういうこと？と思うのは当然です。
簡単に言えば板挟みになっていたアリババ。
国も幼馴染も捨てられなかったアリババは切羽詰まってたんですね…アラジンとモルジアナがいて良かったよ、ほんと。
落ち着いて力になるから一緒に考えようと言ってくれる存在がいるだけで気分は軽くなるもんです。
結局シンドバッドによって流されるように現国王の前に姿を現すことになってしまいましたけど。

アリババの話を盗み聞きしていたシンドバッド達。
情報が漏れているらしいことを察したり、魔法道具を無効にしたり、マゴイを操るのに長けてるところを見せたり、退治すべきはずの霧の団に肩入れしようと言い出したりして…うーん底が見えない男ですな。
アラジンの目から見て彼の周囲には光のルフが舞っていたようなので静観していたのだと思いますが、彼が何をしようとしているのかを見てみたいと思ったんでしょうね。
ルフを信用して悪い人ではない、と判断したからこその静観ですが。
またマスルールが凄まじい戦闘力を見せつけたかと思えば、ジャーファルが一見まともそうなのにシンドバッドのことになるとキレキャラになる、といった見せ場もありました。
仲間になると言っても所詮は国王であるシンドバッドには下と馬鹿にしてる自分達のことなど分かるはずがないと突っぱねたカシムでしたが、ジャーファルが言った通りシンドバッドも王であるからこそ犠牲にしてきたものがあるはずなのです。
しかし王宮の暮らしを知らず日々を生きるか死ぬかで過ごすカシム達には分かりようもないことです。
彼らの王は贅沢三昧で暮らしていて、そしてカシムらの知る王はアブマド以外にいないのですから。
一度逃げたとはいえスラムの暮らしを知り、王の成すべきことも知るアリババが王にならずとも国政に関われば…とシンドバッドが思い、口添えをしようと思うのも無理からぬことですよね。
まぁ一番大きい理由は世界の異変を止めることでしょうが…さすがに、いきなりすぎて( ゜д゜)ポカーンです。
戦争、貧困、差別の拡大…それらはリアルでもありますからね。
もっと( ゜д゜)ハッ!白瑛が言ってた!!とかジャミルの家庭教師をチラチラ登場させて怪しげな陰謀が渦巻いてるような雰囲気を匂わせてたら受ける印象が違っただろうなぁ。

シンドバッドが仲間になることにカシムが「…好きにしろ！」と言うんですが、原作では無言でした!!
ここ了承するのと無言では大分意味が違ってくると思うんだけど良いのかな？

シンドバットと共に王宮に乗り込んだアリババ。
彼の意見を聞こうと言う次男のサブマドは気の弱そうな男でしたが悪くはなさそう。
それでも兄に強く出て反対出来ず国難に向かわせたのはいただけませんね。
そして現国王のアブマド…( ´Д｀)=3
典型的なダメ王ですね。
シンドバッドの口添えがあるから話は聞いたけど、弟と思ったこともないし、聞く価値も無いと断言しちゃって…。
ここで現れた謎の男。
一方王宮の外でアリババの成果を祈るアラジンは黒いルフを纏う人物と擦れ違う。
アラジンが「黒い太陽」と錯覚した彼はチーシャンの迷宮を無理やり閉じた人物ですね。
ここで登場する意味とは!?


次回「その名はジュダル」





第1夜「アラジンとアリババ」
第2夜「迷宮組曲」
第3夜「創世の魔法使い」
第4夜「草原の民」
第5夜「迷宮攻略者」
第6夜「戦闘民族ファナリス」
第7夜「その名はシンドバッド」
第8夜「守れない約束」