緋色の欠片 第１２話「決戦の刻」

合宿は卓と祐一が示し合わせたものだったことが明かされましたが、仲間内のごたごたを解決しようと画策するあたり年長者だなぁと感心します。
祐一と真弘は同い年じゃなかったっけ…ということには目を瞑りましょうね。
警護や見回りはいつも通り、と言いかけたところで慎司がもう少しでロゴスの根城が分かりそうで、自分がやり始めたことだから続けさせてくれと懇願します。
真摯に頭を下げられたら、お願いするしかないんだけど…怪しい行動をしていると知っている視聴者からしたら早く正体というか思惑を明かしてくれよ！と言いたい。
さらに「俺に関わるな」と言いつつ狗谷遼がまた声を掛けてきて、お前は何がしたいんや、と。
珠紀の匂いが気に入ったとか裏切りの覚悟をしておけという言葉から心配して忠告してくれているらしいことは分かるんだけど…慎司が怪しい行動してたことを話さないのは何故？
混乱させるからか、芦屋の言っていたように動向を見守るだけだからか…。
傍目には迫られてるように見える体勢に不機嫌になった琢磨。
もう完全に恋愛モードじゃないですかぁー。
デレっとしやがって…とヤキモチを焼いてる様子は見ててニヤニヤしかけますが、さっきから周囲に誰も通りがからないのが気になります。
昇降口や通学路が映った背後にはちゃんと生徒がいるのにね。

ここで驚いたのが守護者であることは秘密でもない、ということ。
守護者である琢磨たちが常に傍にいるから珠紀が玉依姫であることは容易に想像がつく、ということ。
だから図書館のデッキがいつも珠紀たちしかいないわけだ、と思ったのですが、つまりクラスメイトも知っていて珠紀と琢磨の仲をからかっていたということなんですね。
まぁ守護者と知ってても、なんかそんな存在とか守ってもらうシチュエーションに憧れを持っている乙女チックな思考をしていたのかもしれませんね。
それでも清乃は芦屋の身内ということで別のことも探ってそうですが。

卓と祐一の作戦を知ってたし！と言い張る琢磨とか焼きそばパンは日本三大発明！と言い切る真弘のやり取りとか正直ストーリーにはあんまり関係ないんだけど、そういう日常面を見せられるだけでキャラクターに対する好感度や親密度が変わるから楽しい。

本部の意向には逆らえないのか宝具奪取を再開したロゴス。
アインvs琢磨、ツヴァイvs真弘は決まってるみたいですね、というかアイン、ツヴァイが各々執着してるみたいです。
一方卓、祐一、慎司は特に見せ場も無いままアリア、ドライ、フィーアに倒されてしまったようです。
うーん…琢磨と真弘中心に話を進めてるせいでしょうか、二人に比べて卓たちが大人しすぎるせいでしょうか、印象が薄くなりがちです。
琢磨や真弘のように動きがなく術中心の戦闘シーンを描くのが不得手という理由だったりして。
と言いつつ琢磨のただの腹パンチとか全く迫力ありませんでしたが…あれはアインが強すぎ、もしくは琢磨がまだ本気出してないだけを表現したかったのかもね、と擁護しておく。
しかし真弘vsツヴァイはなかなか良かったんじゃないでしょうか。
特にツヴァイの攻撃をかわして枝が切れるのを見送るシーン、真弘がくるっと一回転するところとか思わず「おぉっ!!」と思った。
ボブの癖にやるなぁボブの癖に、と思った、ごめんなさい。
アニメヘタリアで印象が良くないので、ね。
しかしこういう指示は監督はしないんじゃないかな、絵コンテか、演出か？
だったら今回の話はボブ関係ないなぁ、やっぱりね…と思わざるを得ない。
そんなことは置いといてツヴァイが真弘を気に入ってるらしい発言が飛び出ましたね。
何でも魂が絶望してて生きるのを諦めてるとか？
バイクで大陸横断したいって語ってた真弘を思うと実は村から出れないことを諦めて語った夢想だったのだと分かって切なくなる。
絶望しているのに何故戦う？というツヴァイの問いには静かな怒りを込めて誰が教えるか!!という感じで突っぱねてたのが、どういう理由があってのことなんだろう。
敵に教える必要がないとか、お前にはもったいないとか、理解出来ないだろうとかいうことなのかな。
つまり大事な人がいて守りたいから戦うのだ、というような青臭く熱血なことが理由なんじゃないかなと思うのです。
これは恋愛的に好きじゃなくて自分を理解してくれようとしているとか、仲間、親愛的なことでも理由になり得るので、お間違いなきよう。
皆が倒れ珠紀がピンチの時に駆けつけた真弘がフィーア（だけじゃないかもしれないけど）に容赦なく攻撃したのが意外で、そして珠紀を大事に思っている証になるんじゃないかなと思った。
本当にフィオナ先生が!?とか動揺を一瞬も見せなかったのが、ね。


…でアインが琢磨に執着する理由は何だろうね？


次回「鬼斬丸の力」