はにわの部屋

打楽器奏者・指導者平永里恵(旧姓:橋本)のひとりごと

「音楽」ってもの・・・

2011年03月16日 20時12分23秒 | Weblog
地震発生から5日。

言葉を失う悲惨な状況にただただ心が痛く、TVに映る様子を見ることしか出来なかった数日間。


この惨事は現実に起こっていることなのか?


映画でも観ているような(映画であって欲しかった・・・)悲惨な光景。

何も出来ないもどかしさ、無力さに茫然とするしかなかった。


地獄絵図のような惨事が起こった一方

地震発生翌日の富山は、この時期には珍しい晴天。
陽射しが強く降り注ぐ平穏な朝を迎えた。 


まるで何事もなかったように。



この数日間、いろんなことを考えていた。

特に「音楽」ってものについて。




「音楽」=「無力?」



音楽に携わっている人間としてこんなこと発して良いのかわからないけど、

地震発生当時、強くこう感じたんだ。


「音楽」で被災者の空腹を満たすことは出来ない。
「音楽」で被災者を救助することは出来ない。
「音楽」で命は救えない。

ここまで切羽詰った状況で「音楽」に何が出来るというのだろう。
結局生きるために必要な物は物理的なもの、目に見えるものだけ。

私が被災者だったら今音楽は聴きたくない。
音楽なんてどうでもいいと思うに違いない。



こんなに哀しい気持ちになったのは初めてだった。



この数日間、音楽と真に向き合うことが難しく世の中に溢れている音楽にとにかく違和感を感じ、消してしまいたい衝動にかられた。





被災者の命を守って!
お腹を満たして!
明かりをあげて!
生きる希望を!!



気が付くと
私は募金箱の前にいた。


我が家のお財布事情もあってほんの微々たるものしか出せなかったけど、今は「物理的支援」に全面協力をしたい。





被害がほとんどなかった西日本。(特に北陸)

今私に何ができるだろう。

募金も物資支援も色々方法はあるだろう。

勿論これからも募金に協力していこうと思うが、それ以外に方法はないものか?


そう考えた時に


「東日本の復旧・復興の為にも西日本で経済を活性化し日本を守ろう!」

と思った。


コレが一番だと思うんです。

地震発生前から日本は経済不信があった中、この地震によりさらに株価は下落している。
(報道関係者は、もっと全世界の反応を伝えるべきです。垂れ流しているだけの報道ではなく、もっと建設的な報道をしないと!!)




被災者の中にすべてを失ってしまった方がたくさんいらっしゃるでしょう。

これから復旧・復興していく中で少しでも前向きになれる土台が必要だと考えました。

それが生きる希望にもなるし、一番の「癒し」になると思うんです。


ちっちゃなことでもみんなでやれば大きくなる。(スイミーみたいに)

偽善でもいい。
やらないよりはいい。



私は平和な世の中で育った甘ったれた人間(世代)だけど、戦後の苦しい状況の中で日本人同士助け合って思い合って一生懸命生き抜いてきたことぐらいは知っている。


本来、日本人は辛抱強いはずなのだ。


今は日本人一丸となって無心で頑張るしかない!!




今日になってようやく気持ちの整理がついた。




私にはコレしか頑張る術がない。

「音楽」


被害のほとんどなかった西日本側は、イベントやコンサートの公演中止などしないでさ出来る限りチャリティーで開催していこうよ!
(東日本側は今はやるべき時じゃないと思う。電力やガスなどのエネルギーが確保されてからにしよう!)

それだけでも被災地は助かると思うんだ。


それがエンターテイメント・エンターティナーが今やるべきことだと思う。




音楽はやっぱり無力じゃない。

絶対に。


強くそう感じた。





被災者の方々には心よりお見舞い申し上げます。



平永里恵