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DQ6の不満

SFC版ドラゴンクエスト6(DQ6)のどこが悪いのか、なぜ悪いのか、を論ずる

ゆうしゃ

2015年02月15日 | しょくぎょう
SFC dq6 ips sample



ゆうしゃ論



1 はじめに

ドラゴンクエスト6で、なんらかの理由で選択されやすい職業が、「ゆうしゃ」である。
ステータス面で、パラディンとゆうしゃが選択されやすいことは、パラディン論で述べたので、
ここでは、職業訓練、言い換えると、熟練度稼ぎについて検討してみたい。



2 低レベル帯での職業訓練

就職可能になる時期は、ムドー戦後である。
スタート地点である夢ライフコッド周辺では、レベル5までの間は熟練度が上昇する。
極端な例ではあるが、
 ぶちスライム1匹 = 経験値 1
である。
他の敵も出現するが、簡単に逃げられるだろうし、つきとばしを使うこともできるので、徹底して獲得経験値を抑えることができる。

職業訓練で重要なのは、戦闘回数である。
仮にバーバラが初期レベル(ムドー戦までカンオケにした場合)を考えてみる。
 初期レベル2 累積経験値 47
 レベル6(ライフコッドで稼げなくなるレベル) 累積経験値 2658
従って、2611の経験値を獲得するまでの間は、ライフコッド周辺で職業訓練が可能である。

次に、勇者になる間での総戦闘回数は、2456回である。
従って、初期レベル2のバーバラをムドー戦までカンオケ状態にし、戦後就職し、
夢ライフコッド周辺で、ぶちスライム1匹だけを倒しつづければ、レベル6になるまでに勇者になれる計算となる。

これに対し、ムドー戦後の最初の訪問地は、モンストルで、ここでは、レベル22までの間は熟練度が上昇する。
レベル23を超えると、熟練度はあがらなくなる。
代表的なザコ敵パーティーは、
 オークマン2匹 = 経験値 130
である。
他の敵も出現するから、平均すれば、これよりも、獲得経験値は、多くなるだろう。
仮にバーバラが初期レベル(ムドー戦までカンオケにした場合)を考えてみる。
 初期レベル2 累積経験値 47
 レベル23(モンストルで稼げなくなるレベル) 累積経験値 129771
従って、129724の経験値を獲得するまでの間は、モンストル周辺で職業訓練が可能である。
これを130で割ると、997回で、勇者になる間での総戦闘回数、2456回には遠く及ばない。

かなり、極端な例を挙げて比較したが、一般化すれば、
低レベル帯では、できるだけ弱い敵と戦うことで一回あたりの獲得経験値を節約し、より低いレベルで勇者になることができる、という結論になる。
できるだけ弱い敵と戦うことができるようにするためには、レベルを低くして置いた方がいいわけで、
逆に言えば、
 レベルが低ければ低いほど、勇者への途は近い
ということになり、
初期レベルが低い、バーバラやムドー戦ぎりぎりで加入するチャモロは、職業訓練上、かなり有利な状態にあり、
この二名は、やまびこミナデイン、やまびこギガデインを使いこなせるので、勇者をめざすにはうってつけのキャラである、といえる。


3 高レベル帯での職業訓練

ネタ的に、あちこちで言われているのは、魔術師の塔は、かせぎやすい、という話だ。
好みはあるだろうが、たしかに、毒や猛毒、ザキやマヒの心配はないので、安心して戦える場所ではある。
他にも、熟練度制限が解除されているエリアは無数にある。

問題は、敵から逃げることができるレベルとの関係だ。

一般には、主人公のレベルが、その地域の設定レベルを超えると、「弱い敵」の地域、と判定され、
100%の確率で逃げられる代りに、その地域の設定レベル以上のキャラの熟練度は上がらないように設定されている。
「自分より弱い敵と戦っても熟練度はあがらない」
とは、このことを指している。

同様に、魔術師の塔では、主人公のレベルが36を超えると、100%の確率で敵から逃げることができるようになっている。
ところが、レベル36を超えても、レベル99になっても、熟練度は上昇する。
これは、システム上、レベル33に閾値が設定されており、地域の設定レベル34を超えると熟練度は無条件に上がる、という、
リミッター解除仕様が施されているからである。
つまり、魔術師の塔以降、正確には、フォーン城以降は、100%の確率で逃げられるのに、熟練度は上昇する、という夢のような世界に設定されているわけである。

なお、もっとも、地域の設定レベルが高いのは、裏ダンジョンであり、
ドレアムに近づけば近づくほど設定レベルは高くなっているが、
最高で65なので、レベル66を超えたら、全世界中、100%の確率で逃げることができる。
主人公がこのレベルに達すれば、レンジャーの逃走確率UP特性は無意味になるし、
敵に先制される場面を無視すれば、しのびあしも、せいすいも、トヘロスも無意味、ということになる。


4 結論 なにが悪いのか

まず、ムドー戦前の地域設定レベルが高すぎる、という点が悪い。
とりわけ、ライフコッド周辺は、高すぎる。
スタート直後の主人公は、熟練度うんぬん、ではなく、純粋にステータス向上のために、ザコ敵相手に経験値稼ぎをするわけで、
レベルが6になるまでは、逃げられないように設定してしまえ、と考えた制作者の意図はプレイヤーの思考と離れている。
そのせいで、地域レベル5という設定だけが残ってしまっているので、低レベルの新規加入者は、
ライフコッド周辺でザコ中のザコを狩っているいるだけで熟練度が上昇する、という、おかしな現象を引き起こしてしまっているのではなかろうか。
そして、低レベルキャラに真っ先に「ねる」、「ハッスルダンス」を習得させ、その後の冒険がバカバカしくなるくらい、攻略を簡単にさせてしまっているのではなかろうか。

次に、熟練度のリミッター解除が早すぎる点が悪い。
そもそも、このゲームでは、インパス習得忘れなどで「つむ」という事態はない。
無職でもクリアできる。
だから、レベルを上げすぎたために、職業訓練ができなくなることで、攻略が不可能になる、ということを心配する必要はないはずだ。
だったら、レベルとは無関係に熟練度が上昇する、リミッター解除エリアは、もっと、後でも良かったのではなかろうか。
せめて、デュラン戦までの到達エリアでは、レベル23を超えると熟練度があがらない設定にして欲しかった。
なぜなら、テリーが、レベル23で、バトルマスター成り立て、が固定だから、である。
レベル23にリミットが設定されているなら、そのレベル近辺でデュラン戦に挑むことになり、
現状のような、
 テリー、レベル低くて使えねぇー
 テリー、バトルマスターの☆1かよ、使えねぇー
という状況は回避できるのではなかろうか。



あとがき

かがやくいき、ギガスラッシュは、ちからなどのステータスが関係ないので、
低レベルで、これらを習得すると、バランスブレイカーになります。
だから、高いレベルにならないと、これらを習得できない、というならいいのですが、
あまりにも、熟練度稼ぎが簡単なので、
レベル10台の勇者とか、
レベル一桁台のドラゴン、とかを誕生させがちです。
かといって、遅くとも、レベル40にもなればクリアしてしまうので、
やりこみプレイヤーは、高レベル帯になっても安全地帯の魔術師の塔で職業訓練を続け、全員勇者などにしてしまいがちです。
これで最強キャラが量産できるので、このゲームは、無個性で、ヌルゲー、という印象を与えているのではないでしょうか。
熟練度稼ぎのレベル制限につき、リミッター解除エリアは、ラストダンジョン以降にすべき、と思います。
現状のフォーン城以降、という設定は、いくらなんでも、はやすぎます。

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